熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

チェロアンサンブルの愉しみ

2009年01月11日 | コンサート
このチェロアンサンブルにお目にかかるのは3年ぶりです。
至近距離に、超豪華メンバーのチェリスト氏が勢ぞろい。
どういうわけかドキドキ緊張してしまいました。
楽器だけでも壮観です。
目と耳とが一気に大忙しです。

12月のいずみホールの愉快なカルテットのメンバーがお2人同じですが、今回はアカデミックで紳士的なクインテット。
組み合わせによって、グループの雰囲気が変るのも興味深いところ。
1980年代から河野氏、上村氏中心にアンサンブルをスタートされ、今のメンバーも7回目くらいだそうで、歴史は長いそうです。

類まれなアンサンブルなのに、申し込み先着15名様が無料のキャンペーンがあったり、当日券が残っていたり、大変もったいない話です。
アルティは小さいホールなのになぜ?
いずみホールや西宮芸文センターで公演していただきたいです。
実は、無料の当選者です、ワタシ。
電話受付スタートと同時に電話したわけでもないのに、驚きました。

最初のコレットの曲は初耳。フランスバロック。
なんて優しくてふくよかな音色の重なり!
音が立ち上ったその瞬間から、大感激でした。
優美そのものです。
上森氏がメロディ担当でしたが、その優美さはまさに汗の結晶です。
チェロの上までポタポタ。
メロディ担当は彼に限らず、汗が吹き出てくるのがわかりました。

ブラームス間奏曲、12月のカルテットよりも密度が濃く同じ曲を聴いているのにアッという間に終わりました。
シロウトを釘付けにするのも中々大変です。
高い音で次々弾き繋ぐという箇所がワクワク。
とってもすてきでした。
林氏がトップなのですが演奏後の笑顔が印象的でした。
この曲は前述の鷲田さんの講演で友人も刺激されてピアノ譜を買いました。
練習を始めたそうですが、好きで好きでたまらなくなったとか。
自分のチェロでは手も足も出ないようで悲しい。

河野氏が神戸楽譜からアンサンブルの楽譜を出版しましたから、休憩時間にどうぞと言われたので行ってみましたら即完売。
弾けるわけないから買う気はなかったけど。
河野氏もびっくりで、いかにチェロ弾きさんの観客が多いか。

コル・ニドライは上村氏がメロディ。
彼のチェロの音は、初めて聴いた時からめちゃくちゃ好みなのです。
あの惚れ惚れするような音色でのコル・ニドライはまさにピッタリ。
他のコル・ニドライは聴けないと思うくらい。
途中、あっ、の箇所もありましたが、見事に最後が決まり、もう涙腺もユルユルでした。

プログラム

コレット/四重奏曲「フェニックス」(4vc)
ラハナー/エレジー(5vc)
ブラームス/間奏曲Op.118-2(4vc)林裕編曲


休憩

チャイコフスキー/エレジー(以下5vc)
ビゼー/「カルメン組曲」

アンコール

ブルッフ/コル・ニドライ
ファリャ/7つのスペイン民謡から 子守唄 ナナ
フランク/天使の糧

司会解説 河野文昭

上森祥平
上村 昇
河野文昭
林  裕
藤森亮一

京都府民ホール アルティ