熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

D線切れた

2012年07月31日 | チェロ

チェロを聴きたいという珍しい友人が遊びに来ました。
弾き始めてしばらくすると、D線がユルユルに。
慌てて巻き直していたらA線もユルユル。
焦ってペグと格闘しているうちに耳がおかしくなって、D線を一気に巻きすぎてバッチンというショックな音。
2ヶ月前に買ったエヴァさんなのに。
前は2年も使ったのに。
超ビギナーの時以来、弦を切ったことないのに。

室温34度の部屋を急激に冷やして27度、そして湿度47%(湿度は悪くない?)。
ガダ兄も耐えかねたのであろうか。

使い古しの弦も整理が悪く、とりあえずボロボロのラーセンに交換。
動揺隠せず、稚拙な演奏に拍車かかる。
弦のせいと虚しい言い訳をしておく。

友よ、わかっているよ、物好きとしか言いようがない、でしょ?
こんな重くて、難しくてややこしい楽器。

「ヴァイオリンと違ってチェロの音は耳障りでないのが良いね。」と言ってもらえたのが何よりの救い。
言い様に困った時は、コレ使えます。

実際にチェロを構えて体験してもらう。
アラ還初心者に教えるのは相当骨が折れそう。
ご本人もチェロは聴くだけで十分とのこと。

忘却力

2012年07月26日 | チェロ

レッスン記録にホ短調なんて弾いていないと書いてましたね。
しぶとく練習していたヴィヴァルディチェロ・ソナタ5番はいったい何調と思って弾いてたん!?と自分でつっこんでます。
(コメントでつっこまれるかと思いました)
恥さらしついでに、音階は全然弾いておりませんでした。
調性も音階もスルーとしているから、ホ短調だったこともアッサリ忘却。

最近、忘却力が加速しています。
先日、同世代のピアノのM子さんとも同病相哀れむ。
一緒に前に弾いた曲も、忘れて弾けなくなってしまうんですよね。
覚えるのは遅いけど忘れるのは早い。。。
レッスン受けても焼け石に水やねと自嘲気味。
久々に会えて爆笑合奏でしたが。

ちょうど、97才のチェリストのドキュメント映画が28日から10日まで大阪の第七芸術劇場というところで上映されるお知らせが。
青木十良氏の「自尊を弦の響きにのせて」。
彼に比べれば、ワタシらはまだまだ若輩者。
加齢を突き抜けるエレガントなお姿を見に行きたいです。

57回目のレッスン

2012年07月23日 | チェロレッスン

炎天下チェロを担いで歩いたら、体力を消耗したようで、
弾くうちに次第に音がショボくなって。。。注意を受けました。
スタミナがないとチェロは弾けませんね。
次回は気合だ!

継続の曲。
まだまだ余裕のない弾き方。汗出ます。疲れます。
クリアできていない点(左手)も多いけど一応おしまい。

やっぱり左指が弱いのは訓練しかないですが、
いくらがんばっても出来ないこともありますと先生。
私より華奢な手の先生も苦労されました。

小指側に体重移動。
出だしの高音しっかり←息を吸う。

ボウイングの細かい注意。
「そう!そう!」と指示通りに弾けることが増えました。
先生からもボウイングのコントロールがだいぶ出来るようになりましたねと。
前半のややこしい弾き分けも合格!!!

この曲は両手を鍛えるのにピッタリなので日々の練習に取り入れるつもり。
ドッツァウアーで鍛える方がよいどうか尋ねましたら、
どうしても機械的に弾いてしまうのでコンチェルトの方がよいとのこと。
「でも飽きませんか?」と言われましたが飽きたらまた考えますと。

日々の練習とエラソーに言っても時間は短いし、飽きると言う前に練習しなくなるに決まってるので先生に期待を持たせたらマズかったです。

歯がたたないと思っていたこのコンチェルトだけど、何とかここまで続けられてよかった。
テンポが上がってきたので音色をもっと充実させたいところ。特に高音。

この曲のお陰で自分の練習法がわかってきました。
個人的に当分鈴木5巻との格闘は続きます。

◯チェロ・ソナタ1番1、2楽章 Vivaldi

変ロ長調で拡張ばっかり。
長いスラーも多い。

長いスラーのボウイング練習。
もっと弓に圧力をかけて粘る。
音符がたくさん入ったロングトーンの練習。

いつものように音の凸凹地ならし、リズムとテンポのヨレ修正。
言われなくてもこれくらいは出来て当然なことも、反省。
もっと弓の配分、スピード等、考えて(いえ考えなくても耳で聴いたらわかる?)弾けるようにならないとね。
音を単体で聴いている証拠かな。
旋律的、旋律的。

オペラ

2012年07月20日 | コンサート
毎年、芸文の佐渡オペラは大人気だそうですが未体験でした。
主催ホールのオペラ啓蒙活動は、実に上手だと感心しています。

お陰さまでラッキーなことに「トスカ」ゲネプロ見学に当選!!!

まるで本番同様でした。
オーケストラや指揮者の服装が違うだけ?
佐渡さんがとってもスリムでデニムの似合う足長おじさんでびっくりしました。

昔、びわ湖ホールでイタリアのオペラ団のゲネプロを見学したことがあって、
ココにも書きましたが、途中で指揮者がオケはもちろろん出演者に注文を出してやり直したりするので、すごく長丁場になりました。
今回はそんな事はなく、事前に本番を見せて頂いたようなもの。大感謝です。

まず舞台美術が斬新なので目が喜ぶ。
最後まで注目に値します。
中央の席だったので、特に眺め的にオ~ッ!となる場面も。

コンマスとチェロ首席はトリノ王立歌劇場から。
弦の各トップとクラリネットのトップもウィーン・フィルや元ベルリン・フィルの奏者だそうです。(A新聞による)

2、3幕の休憩に首席チェロ氏ひとり練習に励んでおられました。
ソロがありますもんね。

オペラにありがちな残忍でえげつないストーリーですが、あまりの名曲に魅了され、感動のひとときでした。
内心「待ってました~!」と歌舞伎にも通じるものが。
いや~、名作オペラっていいですね。

新レッスン22回

2012年07月16日 | チェロレッスン


まず私のチェロを弾かれて「弦を替えてから・・・・」口ごもる先生。

私「ギャンギャンうるさくなりましたよね?」
先生「上の2弦は同じ弦が新しくなったのに低弦の悪影響が出てますねぇ。」

よく吠える気弱なアホ犬のイメージになってしまったガダ兄です。

さて、自然な演奏法と脱力をめざしたレッスンを続けてきましたが、
この辺でサポジ教本に戻って新たな課題についてQ&A。

「旋律的エチュード、ポジション移動練習」の箇所。
リー作曲のなんてことない短調の曲。
初見の先生と、前日予習した私とで雲泥の差。
せめてこの程度の練習曲くらい、練習していなくても、もっとハイレベルで弾きたいもの。

メロディアスに弾くためには、まずシフトに注意して音をつなげる、
そしてVib.をきれいにかける、と思って弾きましたが。。。
音程という大きな課題が!

ポジションごとの肘や手の位置で音程を確かなものにする練習をしてきましたが、
今度は旋律を考えて、美しいつながりと音程の練習が加わりました。
ヴィジュアル的なことの方が理解しやすい私には、見た目重視のレッスンは一応の効果はありました。
並行してもっともっと耳を鍛えねば!

同じ弦で1の指だけで超ゆっくり正確にメロディを弾く。
そのつながりをシフトの時にも同様に。
1の指だけで弾く方が却って正しい音程が取れるくらいだったので、
勘がいいとほめられたのですが、普通に弾くと音程の癖があるので不思議がられました。

どんな簡単な曲でもある程度練習しないとピントの合った音程にならない私のレベル。

ホ短調の曲ですが、音階を弾くのも大切だそうです。
常に全音階の楽譜は用意しています。
ポジションごとのエクササイズとセットで常備。
(前に習っていた先生にいただいた楽譜は、当時有難迷惑な難物でしたが、
今頃、とても役立っています。)

しかしホ短調なんて弾いてないのでボロボロ。
音階の重要性を教えていただき、耳からウロコ。
音階練習の効果はすぐ実感できました。

それでいよいよヴィブラート登場?と思ったら、まだ先のお話。
もっと音程にシビアになって、旋律的に弾けるようになったら、
どんなヴィブラートをかけるべきか自然にわかってきます。
今だと、義務的に形だけかけて終わります、とのこと。

雑な音程といえば。。。
ずっと練習しているゴルターマン。
高いところから駆け下りる箇所。
聴いて頂いた。
練習を繰り返すうちビミョーに外れた音程にマヒしてきますね。

次のVivaldiもVib.ナシだと音程が命の曲だと思うのでタイムリーな課題です。
音階がんばるぞ~。

脱力した音と弾き方を求めてきて、次は音楽的なステージへステップアップ。
身につけたことをキープしながら次を習得するには、練習時間がかなり必要になってきます。
それなしでは前進はありません。
どうしよ。


Franz Liszt: Liebestraum cello and piano

ヴィブラートをしっかり習ってから小品のつもりだけど、いつのこっちゃ、の夢のまた夢。

ヴィオラ・ダ・ガンバ リサイタル

2012年07月12日 | コンサート


ご近所にお住まいのヴィオラ・ダ・ガンバ演奏家のリサイタルです。

私がレッスンでVivaldiのチェロ・ソナタをしつこく習う気になったのも、
彼女の影響があるかもしれません。
大変勉強になるとのことでした。
クラシック音楽の基礎とも言えるバロックに親しむことから仕切り直しの気分です。
以前、クラシックは七面倒くさすぎるので、ポップスを習いたいと言っていた時期もありましたねぇ~。
様々な刺激を受けつつ、コロコロ変遷しております。
それも基礎練等、かなり面倒くさ~~い方向へ。笑

コンサートでこの楽器を聴くのは初めて。
念のためココで検索するとバッハのガンバソナタは何度か聴いていました。
楽器はガンバでなくチェロで。

重鎮氏のチェロとチェンバロで全3曲も聴いていたとは。
すごく退屈で隣の友人は眠りこけ、チェンバロがアレレ???だったことが記憶に残っています。
7年も前なので聴く耳も未熟でしたけどね。

1番4楽章のサワリは鈴木3巻に出てきますが、スローで稚拙な自分の響きを思い出してしまってはいけませんね。似て非なる曲です。
今回も全曲聴かせていただきましたが、ガンバとチェンバロの響きや丁々発止のやりとりに釘付けでした。(聴くチカラは老化してないのがウレシイネ)
といいつつ、何とも言えないフワ~ンとしたイイ気持ち、夢心地になる箇所が。。。
ハマればたまらない魅惑の世界でしょう。

オールバッハで素晴らしいゲストのカンタータも聴け、バッハについてのお話もお上手で巧みなリサイタルでした。

昨年暮れの初対面の時から気さくにお話や演奏をして下さった素の彼女ですが、バリバリのプロ演奏家で御見それしました。
優美でしなやかな演奏姿はしっかり脳裏に焼き付けておこうと思います。

ガンバの普及活動もされています。
ググってみたら、チェロの先祖ではないのですね。
楽器の歴史もお国柄とかもあって面白そうです。

遠い日本でマイナーな楽器に情熱を注ぐ彼女に大拍手!!!


56回目のレッスン

2012年07月02日 | チェロレッスン

前置き~
鈴木5巻の次はVivaldiチェロソナタ1番が希望する曲です。
ついては楽譜を調達するようにとのことで、行って参りました。
三宮の有名楽譜店。
な、なんと6種類もある!
値段は五千円近いものまで。
無料楽譜もダウンロード出来る時代というのにねぇ。

昔は6曲で出版されていましたが、今はなぜか9曲。
昔のは先生もお持ちなので比較的新しいものを3冊見せていただく。
即決で昨年出版されたハンガリー製を購入。
理由は他の2冊の半値くらいお安いから。
スコアに旋律と通奏低音各1冊ついています。
~以上

先生に楽譜を見て頂き、昔の楽譜との差をチェック。
フィンガリングとダウン、アップは所々書いてありますが、それ以外何も書いていません。
バッハ無伴奏の楽譜に近い。
自分で考えて弾くしかないそうです。
先生の勤務先のバロック専門家にもご意見を聞いてきて下さるそうです。

とりあえず1楽章。
たどたどしくヒドイものですが、フィンガリングどんな感じかと。
フレーズを意識すること。アウフタクトはそれらしく弾く。
2楽章も少し。
アップ、ダウンが昔の楽譜と逆だそう。

○継続曲
だいぶ弾けてきたそうですが、アチコチ同じ注意を受け続け。。。

前半の右手の弾き分けがNG。
3:1のリズムで休符有無、スタッカート有無、スラー有無、
まるでボウイングのテストみたい。

強化すべきは・・・やっぱり左?
左指の弱さでアルペジオ、重音が決まらない。
3本、4本一度に押える場合、3の指が頼りない。
キープできず浮いてきて変な音が鳴る。
無駄な押さえ方もある。
「瞬発力」を利用する。

(基礎練のお陰で)同じポジションではテンポよく音も鳴って快調。
それだけに、そこに大きな移動が入るとバレバレ。
段差解消弾きの練習をすること。
練習法も教えて下さった。

体育会系のこの曲と、文化系の曲2本立てで進めることに。

コンサートの帰りに、電車の中でこの録音を聴きました。
まだチェロとは言い難いものであることよ。
音が軽薄すぎる。

最高のチェロアン

2012年07月01日 | コンサート


今回で3度目。
親しみを感じるようになった三田のホールです。
又、同じ感想を書きそう。
唯一無二なチェロアンに、やっぱり驚嘆、感動しました。
客席でも感動の声がアチコチで。
拍手喝采、スタンディングオベーション。

今回はプレトーク付き。
すごい名器ぞろいだそうです。
それぞれの個性をおさえて音色をそろえるところは聴きどころ。
直前のリハーサルでテンポおとして合わせていた。

とても練習熱心で、食事もパンをかじりながら皆で練習練習。
多忙なスケジュールを調整して全員集合の時は、そうなるんでしょうね。
フランクフルトで乗り継ぎの合間にも、部屋を提供してもらって練習。
などなど。
名器達の移動は壮観で、ピリピリしそうですね。


うふ、リチャード・ギアは真ん中でご健在!
紅一点が二点になっていました。
新しい方は、ソロでも大活躍で「ミッシェル」なんてせつなくて涙モノだし口笛もお上手。
女性進出は同性としてうれしいですね。
が、ニコリともしないんですねぇ。無愛想。
このスケジュールでお疲れなんでしょうか。

余談。
その1.
雨の中、駅から徒歩。
久々にスカートだったのですが、湿ったバッグや傘にエアコンの冷気が当たり下半身が冷えました。
足元が特に寒く、冷えたら行きたくなる某所。
耐え難きを耐えました。
私以外にも冷えすぎという声ありました。節電しましょう。

その2.
帰りの電車の乗り換え時、〇〇行きはこれでいいでしょうか?と年配の方が声をかけてこられた。
はいそうです。私も同じ駅です!と答えると、「コンサートからずっと一緒でしたね。」と。
こちらは気が付きませんでしたが、駅までずっと後を歩いてこられたとか。
80過ぎのご婦人なのですが、たまたま宣伝を見てパソコンでチケットを買って、少々遠いのにフットワークも軽くお出ましに。
初めてのホールで初めてのチェロアンサンブルだったそう。
ものすごく感動したので、次回も必ず行きたいです、毎年ありますか?と会話がはずんできました。

ご自分のアンテナにかかったコンサートに、お一人でサッサと行かれるだけでも驚きなのに、
娘さんの住まれるロンドンに行ったり来たりもされていて、私よりよっぽどお元気。

コンサートが素晴らしかったことを誰かと一緒に話せてよかったわ、とおっしゃって駅でサヨナラしました。


プログラム

◆Part 1. “Labyrinth”迷宮

ユリウス・クレンゲル:12のチェロのための《讃歌》作品57

ソフィア・グバイドゥーリナ:ラビリンス(迷宮)<2011年作品>

エイトル・ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第1番 より 前奏曲と序奏

◆Part2.“Caravan”キャラヴァン

アストル・ピアソラ:リベル・タンゴ 映画『タンゴ・レッスン』より

W.カイザー=リンデマン:’12人’のためのボサ・ノヴァ(ブラジル風変奏曲)

ガブリエル・フォーレ:パヴァーヌ

ザ・ビートルズ(J.レノン、P.マッカートニー、三枝成彰 編):
オール・マイ・ラヴィング
ミッシェル

エンニオ・モリコーネ:ザ・マン・ウィズ・ザ・ハーモニカ 映画『ウェスタン』より

グレン・ミラー:ムーンライト・セレナーデ

D.エリントン、J.ティゾール:キャラヴァン


<アンコール>

アストル・ピアソラ:フーガと神秘
マンシーニ:ピンク・パンサーのテーマ
滝廉太郎作曲/三枝成彰編曲:荒城の月

Giuseppe Verdi - Ave Maria (Quattro pezzi sacri) - Die 12 Cellisten der Berliner Philharmoniker

7月1日サントリーホール収録