漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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漢方で不妊症克服・30代

2008-02-05 | 子宝・妊娠体質つくり
漢方対策を始めて3ヶ月目でみごと妊娠された方。
結婚5年目。年齢は30代半ば。
まだ全然実感がわかないといった様子でしたが、これから母子手帳を手にするまではとにかく大事にしてほしい。

この方の場合、補気補腎対策を中心に行いました。
このところ以前よりちょっと元気になってきたな、と感じていました。
のんきな気持ちの持ち主であったことも幸いしていたのかもしれません。
それにご主人ととても仲良しみたいだし。

不妊症治療を行っている夫婦の場合、子づくり行為が義務みたいになってしまい、仲良くするのが周期のうち排卵ごろの1,2回だけっていうケースが以外に多い。
それでは、どうしても妊娠する確率が低くなる。

毎日基礎体温をつけ、おまけに婦人科にも毎回通ったりしていると(特に不妊専門クリニックは激しく混んでいて一度でも予約を外すと次の予約はすぐにはとれないらしい)、夫婦間のそれはすごいプレッシャーとなり、愛しているとかいう楽しい感情がなくなってきてしまう。

不妊治療が長くなるほどその傾向は高まる。

現在不妊治療を根をつめて続けている皆さん。
たまには気分転換して、そのことを考えない周期があってもいいと思います。
焦っていても、のんびりいきましょう。

 不妊症と漢方薬


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つい真剣になる美肌情報

2008-02-04 | 肌トラブル・アトピー・美容
漢方化粧品、爽肌精(そうきせい)のリピートをいただいた。

肌の乾燥やかさつきが落ち着いて昨年の今頃よりずっと肌の調子がよいとのこと。
それに「トランサミン」がいいと聞いて皮膚科で処方してもらっているのでそれもいいのかもしれないとのこと。

「トランサミン」を美容に使うのはうっすらと聞いたことがあった。消炎効果もあるのでいいかもしれないけど、しみにいいという作用機序は不明らしい。
止血作用もあるので血栓ができたりしたらいやだなあと個人的には思う。
(お肌のことになるとつい、自分の肌にはどうかなと真剣に考えてしまう
ただでさえ血流が悪化して脳の老化が気になる年齢だし・・・・
肌のくすみやしみ対策には、漢方的考えると「活血」つまり血流改善でしょう。
そうだ、「心沙棘(しんさーじ)」でも飲んでみようかな。フラボノイドの抗酸化作用と血行促進作用もあるし。それに天然物だし。
まず自分で試すべし。結果を楽しみに。

漢方の部屋ファインエンドー薬局

ギョウザが半額

2008-02-02 | その他
「スーパーでギョウザがみんな半額だったよ」

今日いらしたお客様が教えてくれた。

それにしてもあの毒薬入りギョウザ事件は、いかにも悪意に満ちている。
なんせ冷凍食品に含まれていた毒物の濃度の高さが、残留農薬がどうのという話の範囲ではない。

本来、中国の全部が全部危ないわけじゃけっしてないのに、このことで中国全体の信用がはげしく失墜するのだから、恐るべき犯罪だと思う。

どんな恨みがあったか知らないが、無差別殺人にも相当するこの事件。
しっかり原因を究明し、きびしく罰せられなくては、日本と中国の関係は前に進まない。

素晴らしい学問と伝統と技術と誇りによって支えられ、中国と日本それぞれで医薬品として厳しく審査され、どこからも後ろ指さされるようなことのない漢方薬も(その方が多いのに)中国ということだけで疑われてしまう。


いまや、中国なしには生活して行けない日本。しかし中国の人件費もじわじわ上昇し、さらにほかのアジア諸国に注文先が移動しつつあるとか。
安さを求めて次々と食い潰すかのような日本など先進諸国の資本主義。相手国をただの下請けとしか見ていないような扱い。これに巻き込まれるアジア諸国のギャップ。

もっと同等の付き合い方が必要なんじゃないだろうか。
きれいごとかもしれないが、アジア諸国の「誇り」を輸入できたらこんなことは起こらないだろう。




サウスバウンド・奥田英朗覚書

2008-02-01 | 
以前「空中ブランコ」を読んでその軽快な文章がすごく楽しかったので、手を出してみました。
それにこれ、「父も母も元過激派だ!」というキャッチフレーズ。

この父、相手が議論をふっかけようとすると、すぐに「展開してみろ」とくる。

この感覚、やけになつかしい。
「空気、読めよ」とかなんとか言って曖昧に過ごしている昨今、しっかり相手に話を伝えるようなことをしなくなってるかもなあ・・・

主人公は小学生の息子。
上巻は、東京中野界隈でいじめにあいながらも大人に頼れない子供世界の中で、それでも「明るく」悩んでいる。
その描写は確かにしっかり「展開して」いて、なるほど子供の時はそうだったかもしれないと感じ入る。

自分のまわりのどんなに小さな「世間」でも、なかなかこれを無視して生きるって難しい。
なのにこの父と母は、国に属す必要なんてないと考えるからすごい。

下巻では、楽園を南の島に求めた父と母の生き方が中心となる。
日々自給自足の生活。余れば分け与え足りなきゃもらう。

だけど、自然が、人間の生活より有り余るほど豊かでなきゃ、こんな生活は成り立たない。
今や、どこまででもリゾート開発の波がやってくるし、こんなおおらかな生活ができるとこなんて、きっともうないなあ。

奥田英朗 1959年岐阜県岐阜市に生まれる 「空中ブランコ」で直木賞受賞