江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

追悼  竹田扇之助師

2021-06-19 01:46:30 | 日記
昨年の11月に竹田扇之助師が亡くなられた。
知ったのは今年の4月。
今年のいいだ人形劇フェスタのガイドブックに
追悼文の原稿を送ったのだが、
フェスタの規模が縮小されて出られなくなってしまったので
ここに追悼の意を表したい。

 初めてお会いしたのは、新宿歩行者天国で大道芸している時でした。
余りにも糸あやつりのことを詳しく知っていたので
「誰だろう?」とかみさんと話していたら
急に踵を返してきて
「獅子のゲソ(足のこと)が軽いので、板おもりを巻くと良いよ」
と的確な助言。
思わず「どちら様ですか」と尋ねると
「竹田扇之助です」と返ってきて
二人、直立不動となってしまいました。

 二度目はフェスタに初参加したとき、
わざわざ楽屋に来られてご挨拶して下さいました。
飛び出したとはいえ、私は元結城座、
(結城座と扇之助さんの竹田座は張り合っていました)
それにもかかわらず丁寧に扱っていただき、
それ以来毎年フェスタに参加すると
竹田練場(扇之助さんの居宅)に伺い、
いろんな話を聞かせて頂きました。
 「わからないことがあったら、何でも聞きなさい」
との有難いお言葉。
お陰様で女形の結髪でタボを豊かにしたときの糸の付け方や
着物を柔らかくする方法、
また鈴木友子さんを通して女形の遣い方を直していただき、
今の私の人形につながっています。
 また「良い人形を創りなさい」とも言われました。
「それには浮世絵をよく見ること。」

 ただ悔しいことに、
突っ込んだことが訊けるほど、
私には実力がありませんでした。
今になって、訊いておけばよかった
ということが出てきています。

 有難うございました。
安らかにお休みください。
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