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主催は独日協会フランクフルト。
ここは一昨年公演を企画したとき、真っ先に公演を決定してくれたところ。
観客は会員のみで、入場無料。
会場は「SAALBAU Gutleut」という多目的ホール。
この会社は、他にもドイツ国内にいくつもステージつきの宴会場を持っている。
予定より早めに着くと、既に仮設の舞台と客席を作り始めていた。
舞台は2本の円柱に挟まれるように作られていたが、やはり低かった。
ところが高くするのは危険だからできないとハウスマイスターは言う。
何とか説得して少し上げてもらうが、希望の高さではない。
これ以上上げると、もし落ちて怪我をしたときに「保険」が下りない
ということらしい。
この「保険」が全ての会場で規制をかけていることに、このあと気づく。
会場はガラス張りで、外光を遮ることができない。
写真が小さくて分かりづらいと思うが、窓に鳥の絵が描いてある。
これは窓に鳥がぶつからないようにするためだそうだ。
路面電車の停留所にも描いてあった。
サチコによると、自宅の窓にも良くぶつかるのだそうだ。
照明は会場中央に天井から釣り下がっているスポットが8灯、
あとは水銀灯と壁を照らすダウンライトのみ。
スポットもほとんど舞台に当っていないので直したかったが、
固定で全く動かすことができず、
もし当りを直すなら業者を呼んでタワーを持ち込まなければならないと言う。
ならば少しでも舞台を前に出して照明を当てたかったが、
もう何度も舞台を直していて、そんな話は聞いていないからダメだと
ハウスマイスターは言う。
舞台も照明もあり、さっきまで舞台を動かしていた人もいるのに
何も出来ないなんて、なんて舞台だ。
私も手伝うからやってくれと頼んでも、首を横に振るだけ。
私は思わず怒鳴ってしまった。
するとハウスマイスターはへそを曲げ、
私たちへの協力をやめてしまった。
自室に籠もってしまったのだ。
音響や照明の操作は聞いていたので、あとは自分がやるしかない。
ところが昼間である。この会場の明るいこと。
そして乏しいスポットの数。
明かりを作ろうにも、明るすぎて変化が分からないのである。
なんとか想像しながら作ったが、
残念ながらほとんど効果はなかったようである。