江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

9月16日(木) フランクフルト(1)

2010-10-07 23:47:54 | 2010 ドイツ公演

主催は独日協会フランクフルト。
ここは一昨年公演を企画したとき、真っ先に公演を決定してくれたところ。
観客は会員のみで、入場無料。 

会場は「SAALBAU Gutleut」という多目的ホール。
この会社は、他にもドイツ国内にいくつもステージつきの宴会場を持っている。  
         
予定より早めに着くと、既に仮設の舞台と客席を作り始めていた。

舞台は2本の円柱に挟まれるように作られていたが、やはり低かった。
ところが高くするのは危険だからできないとハウスマイスターは言う。
何とか説得して少し上げてもらうが、希望の高さではない。
これ以上上げると、もし落ちて怪我をしたときに「保険」が下りない
ということらしい。
この「保険」が全ての会場で規制をかけていることに、このあと気づく。

会場はガラス張りで、外光を遮ることができない。
写真が小さくて分かりづらいと思うが、窓に鳥の絵が描いてある。
これは窓に鳥がぶつからないようにするためだそうだ。
路面電車の停留所にも描いてあった。
サチコによると、自宅の窓にも良くぶつかるのだそうだ。

照明は会場中央に天井から釣り下がっているスポットが8灯、
あとは水銀灯と壁を照らすダウンライトのみ。
スポットもほとんど舞台に当っていないので直したかったが、
固定で全く動かすことができず、
もし当りを直すなら業者を呼んでタワーを持ち込まなければならないと言う。

ならば少しでも舞台を前に出して照明を当てたかったが、
もう何度も舞台を直していて、そんな話は聞いていないからダメだと
ハウスマイスターは言う。
舞台も照明もあり、さっきまで舞台を動かしていた人もいるのに
何も出来ないなんて、なんて舞台だ。
私も手伝うからやってくれと頼んでも、首を横に振るだけ。

私は思わず怒鳴ってしまった。

するとハウスマイスターはへそを曲げ、
私たちへの協力をやめてしまった。
自室に籠もってしまったのだ。

音響や照明の操作は聞いていたので、あとは自分がやるしかない。
ところが昼間である。この会場の明るいこと。
そして乏しいスポットの数。
明かりを作ろうにも、明るすぎて変化が分からないのである。
なんとか想像しながら作ったが、
残念ながらほとんど効果はなかったようである。
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フランクフルト(2)

2010-10-07 23:45:29 | 2010 ドイツ公演

独日協会フランクフルトの会員数はベルリンについで2番目、400人いるそうだ。
でも何人来るかはまったくわからないと言う。

私たちの控室はロビーの脇にあり、観客が入ってくればその足音で分かる。
この写真は、そのロビーから会場を見たところ。

ところが開場して15分してもその足音は聞こえない。
不安にかられる。
                         
実は市内で大きな見本市が開かれ、大渋滞が起こっていたのだそうだ。
結局15分遅れで開演する。
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フランクフルト(3)

2010-10-07 23:39:00 | 2010 ドイツ公演

観客数45名。
今回は前回と違って硬い反応ではないかとなんとなく想像していたが、
そんなことは全くなかった。
とりわけ「黒髪」では、舞い終えたときに会場から深い嘆息が漏れ、
人形と一体になっていたと感じられた。
そして「獅子舞」が終わっても、観客はなかなか立ち上がろうとはしなかった。

終演後会長から、次回来るときは公演にふさわしい団体を紹介したいといわれる。

でも、この会場だけはご免蒙りたい。
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9月17日(金) グリースハイム (1)

2010-10-07 00:54:49 | 2010 ドイツ公演
ここはコーディネーターの地元。
市を挙げて公演を受け入れてくれた。
会場は Haus Waldeck という市営の老人福祉施設内の講堂。
開演時間は20:00

この老人施設が実によさそうなのだ。
下見に行ったとき丁度新しい施設ができたところで、外でパーティが開かれていた。
ドイツだからもちろんビールやワイン、そしてソーセージがふんだんに出ていて、
私たちもその中に入ったのだが、お年寄りたちが男女問わずソーセージを
ほおばりながらビールを飲み、楽しげに会話しているのだ。
写真は施設の入り口にあるカフェ。
写真では分かりづらいが、木々の向こうには独居老人用のアパートがあり、
外から見た雰囲気は、抜群に良い。

照明、音響のスタッフが入った。
開演時間が遅いのにもかかわらず、仕込みは午前10時から。
地元ということで力が入っているのかなとぐらいに思っていた。
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グリースハイム (2)

2010-10-07 00:46:08 | 2010 ドイツ公演

到着したときには既にスタッフが入って、仮設舞台が組まれていた。
先日下見をしたときに舞台が低いことが分かり、上げてもらうように頼んでいた。
1段は上げてくれたが、それ以上は危険だから無理だと言われた。
どうやら「保険」のためらしい。

見ると4つの台の高さが違っている。
取り寄せた会社が違うからと入れ替わり立ち替わり人が来るが、一向に進まない。
足の下に何かをかませてしまえば簡単にすむと思ったが、
「保険」が絡んでいるのかもしれず、ここで口を挟むにはやめた。
ともかく時間があると、余裕で事の成り行きを待っていた。

やがて別の台が2つ来た。
またこれも違う高さだった。
運んできた人はスタッフと何か話し合っていたが、なにやら怒り出し、
さっさと足の下に何かかませて平らにしてしまった。
なんとここまで1時間半もかかってしまった。
                
照明の仕込を始めたとき、あと1時間ほどでスタッフは別の仕事に行くから
早く照明を決めろと言われる。
寝耳に水である。そんな話しは全く聞いていなかった。
まだ幕などの仕込みも終わっていない。
あの1時間半は何だったのだ。
とりあえず照明の仕込を少なくするよう話したら、スタッフは大丈夫だと言う。
どういうこと?
私は混乱してしまったが、ともかく急ぐ事にする。
でもそのことで舞台に変な光の帯を付けることになってしまった。

写真は、会場入り口。
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