どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『没後40年 熊谷守一 生きるよろこび@東京国立近代美術館』なのだ

2018年01月17日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<トラットリア ブカ・マッシモ>でランチをしたぼくらわ 東京国立近代美術館に移動して 3月21日まで開催している<没後40年 熊谷守一 生きるよろこび>を見たのだ



ぼくが気になった作品なのだ

<猫>なのだ

ふちに寝ているような三毛猫で 簡素化されていて可愛いのだ

今回の展示で ニャーたちわ 13点くらい展示していたけど この三毛猫のが1番良かったのだ


<雨滴>なのだ

水溜りに落ちる雨粒を描いているんだけど 落ちている白い雨粒たちが なんか踊っているかのような 動きを感じて ちょっと不思議な感じだったのだ


<蟻>なのだ

たんぽぽ?の周りに 7匹アリが描かれていて たんぽぽやアリの輪郭線が赤で描かれているのだ

この作品も アリが動いているような感じに思えるのだ

あと 隣に展示していて 同じくアリを描いている NO.127<豆に蟻>も良かったのだ


守一さんの作品をたくさん見て 思ったのわ 晩年の方の作品が なんかゆるいというか 見ていて癒される感じがして 良かったのだ

回顧展だから 初期から晩年までの作品が見れるし 結構オススメの展覧会だと思うのだ



ここから先わ えこうが書くのだ

東京国立近代美術館 <没後40年 熊谷守一 生きるよろこび> 3月21日(水・祝)まで

http://www.momat.go.jp/am/exhibition/kumagai-morikazu/

公式サイト
http://kumagai2017.exhn.jp/

作品リスト
http://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2017/11/kumagai_list_171129.pdf





展示構成

1.闇の守一:1900-10年代

2.守一を探す守一:1920-50年代

3.守一になった守一:1950-70年代

油彩、日本画、ブロンズの彫刻、スケッチや資料など合わせると、約270点くらいと作品リストに載っていました。そのうち、油彩が200点です。(※スケッチは展示替えあり)


気になった作品

2.自画像

東京芸大の卒業時の自画像。頭の所に光の輪があるのが特徴的で、背景は茶色というか、オレンジ系の色なので、明るい印象を受ける。


6.轢死

暗色化が進んでいて、レールと横たわる女性の死体がなんとなく分かるのみ。

解説の一部にこう書かれており、『「横位置のこの作品を縦にしてみると、まるで女性が生き返ったようで、夢のようだ、悪魔のようだ。あるはずのない新しい自然のようだ。」という意味のことを当時の日記に書き記しています。』

今の状況で縦に変えても分かりづらいかもしれないが、当時の色で縦にして見てみたかった・・・。


7.蝋燭(ローソク)

蝋燭を持つ自画像?で画面全体が油脂分が原因で暗色化が進んでいるそうです。no.6の<轢死>の後に描かれた作品のようで関係の深い作品だそうです。。

暗色化が進んだことにより、蝋燭の灯りと、灯りが当たる守一の顔などの肌が際立ち、光と闇といった感じで良い。


16.向日葵と女

抽象的に描かれているからか、女性が十字架に処されているように感じた?


23.陽が死んだ日

次男の陽が亡くなった時に描かれてもので、解説に書かれていたが、「陽がこの世に残す何もないことを思って、陽の死顔を描きはじめましたが、絵が来ているうちに"絵"を描いているのに気づき、嫌になって止めました。《陽がなくなった日》です。早描きで三十分くらいで描きました。」

絵の具を投げつけたかのように描いていて、悲しみをぶつけているように感じました。


30.夜

闇に横たわる女性の遺体が燈火に照らされる様を描く、NO.6<轢死>をふまえた作品。遺体にこう思っては不謹慎だが、女性の遺体が白、青、赤、緑などの色の光で包まれているので、美しく、神々しい感じがした。


64.わさび畑

単純化されたフォルムで描かれ、緑系の色と青の配色がいい。


69.萬の像

D20<熊谷萬病中図>を縦に描いたもので、横を縦にして描いていて、NO.6<轢死>のエピソードを思い出し、萬が生き返っているかのように思えた。

ちなみに、D20<熊谷萬病中図>は、長女の萬が病に臥しているのを描いていて、鉛筆、オイルパステルで描かれ、淡い感じがいい。


103.金峯山

NO.64<わさび畑>のような感じで、岩なのか、木々の形なのか判別がつかないが、形と色のバランスがいい。


112.海の図

熊谷が持っている泥人形をモデルに、海の景色を合成して描いたそうです。海から飛び跳ねるような魚が面白い。

その魚を抱いたNO.157<童子遊漁の図>も近くに展示して、気になった。


117.とのさま蛙

ちょっと簡略化されたカエル、こちらもちょい不細工でいい。


118.向日葵

簡素化された向日葵で、背景が水色で、この組み合わせから、ゴッホの『ひまわり』の影響を受けて描いたのかも?と思いました。


124.稚魚

マティスの『ダンス』に影響を受けた作品だそうで、簡略化された5匹の稚魚が描かれいて、まるでダンスを踊っているかのよう?ちょっと不細工な稚魚が可愛い。


190.朝のはぢまり

194.夕映え

太陽、または月の光の輪?で三重の円が描かれ、黒が映える三重の墨なる色がいいし、最後に展示していたし、なんとなく宗教的な意味があるのでは?と思ってしまう?他にも、同じような作品は2点あり。

NO.190の方は、白、黄(クリーム)、水色、NO.194の方は、茶、紺、オレンジの三重の光だった。


他にも、<某婦人像>、<眠り猫>、<夜の月>、<野良子猫>などが良かったです。


今回作品の画像を載せてないので、展覧会のチラシの画像を載せます。(クリックすると大きな写真で見れます。)
 


熊谷守一の作品って、あんまり見たことがなかったですし、正直、見に行こうとは思っていなかったのですが、これは、見に行って正解でした!!

中盤から晩年の方に行くにつれて、簡素化されていて、見ていて面白いし、見応えがあって良かったですよ。

あと、小さい作品が多めなので、早めにご覧になった方がいいと思いますよ。


この後は、常設展の<MOMATコレクション>を見たのだけど そのことわ 今度書くのだ