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ゆうゆう職場

地方公設試験研究職を勤めあげ?、70歳ころまで溶接技能検定にタッチすることができました。間質性肺炎に悩まさる欲張りです。

院長のジレンマ

2021-04-27 19:05:24 | Weblog

2019年の池袋での母子死亡の乗用車による”暴走”事故。各種報道では、昨日の東京地裁で被告人は質問に「アクセルを踏んでいないのに加速した」と答えた。パニック状態でもあった(なのに、視線を移したらアクセルペダルが床に張り付いていた とも)と申し立てている。被告は元工業技術院のI院長である。工業系の地方公設研究機関で職を全う?した私には、ある意味、懐かしいお名前でもある。それゆえ、この事故の経緯が気にかかる。

 脱線しよう。工業技術院は今世紀の初めに産業技術総合研究所と改組されるまでは(前身も含め)、日本産業の技術水準の向上と振興を図るために設けられた通商産業省(前;商工省)の外局である。つくばセンターに電総研、機械技研など8試験研究所、そして北海道、名古屋、四国工業技術研究所など7地域研究所の陣容である。我が国の工業技術総本山である。

 その総帥であった被告が、自家用車の電装(あるいは機械系化かも)部品の不良を訴える。ものづくり大国日本の”完璧な”技術に欠陥があった と弁明しなければならない。アイロニーだ。自家用のメーカーはこれも日本最大(昨年度の売り上げ台数なら、世界最大か)のT社である。トップ同士の対決 とはならないように流れてゆくのだろうなぁ。このような悲惨な大事故なら、運転手は即座に逮捕されるのだが、それもなかった。いろんな方面の思惑が(今様の忖度が)働くのだろう。亡くなられた母子と残されたご主人のご無念をおもう。