崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

NHKのど自慢

2011年07月25日 05時33分39秒 | エッセイ
 NHKの日曜日に正午の番組「のど自慢」をたまに見ることがある。この番組は素人の歌を楽しむことよりは自分が「審査」や評価を試みる楽しむことに成り立っている。自分が内心高く評価した人がたまに受賞されると嬉しくなる。同じ時間帯、同じ形式で韓国の「歌自慢」がある。二つとも最長寿番組である。NHKのものは1946年からの60年の最長寿番組、韓国のものは1980年からの30年の最長寿番組である。誰が見ても韓国のものが日本のものを真似したと認めざるを得ないだろう。それだけではなく、明治以来日本のものを韓国が真似したものが多い。林語堂氏が言うように古くは日本人は中国人の食べ方から排泄まで真似したという。真似は教育や文化のの本質ともいえる。
 野球やサッカーのゲームなどの形式やルールなどは西洋からのものである。しかしそれに抵抗感をもつ人はいないだろう。ハードとソフトと分けて考えるとハードつまり大きい枠や本体を真似することには抵抗がなく、ソフトつまり中身を一部分でも真似すると抵抗感を持つことが多い。「のど自慢」という番組は長い歴史の中で時間帯や営みの形式、鐘の鳴らしかたなどの工夫があり進展してきた。そのノウハウがそのまま韓国で利用されて成功したのである。その日本の放送歴史そのままを韓国はただで真似したのである。このようなことは日韓関係だけではない。今韓国や中国ではコピー文化が定着しているようである。世界中の現象でもある。お互いにハード、ソフトの創造性オリジナリティを認め合いながら感謝し、よい番組を作っていくべきである。



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