崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

韓国からのレポート

2009年01月29日 06時05分16秒 | エッセイ
 広島大学大学院で文化人類学を学び、博士号を取得して韓国世明大学校で講師をしている中村八重氏が「中国新聞」に旧正のことについてレポートをした。その後彼女は私のブログを読んで偶然に本欄と一致するとメールを送ってくれた。しかし現地にいる彼女のレポートが新鮮な文で、韓国の旧正の雰囲気が伝わってくるので要約して紹介する。
 
 韓国のソルは郷愁とお祭り気分とのんびりさが混じったような「本当の正月気分」が感じられるのも日本の正月と似ている。ソウル中心部にある鍾路に大勢の人が集まってカウントダウンが行われた。初日の出を見る人も多い。「新年、福をたくさんもらってください」というあいさつが交わされる。携帯の文字メッセージで年末年始のあいさつをする人は多い。人々の間では新正の後2回目の「福をたくさんもらってください」のあいさつが交わされる。韓国ではソルをひとりで過ごすと言うと哀れみの目で見られてしまうことが多い。私も教え子や同僚に「え、実家に帰らないんですか」といった具合に驚かれた。私の場合外国人だからしょうがないと言うことは出来るのだが、連休でも仕事で帰省できない人や、一人で暮らす人や、親類が少ない人など多いはずだ。家に帰りたくない人だっているだろう。テレビでは渋滞情報がトップニュースとなり、家族についてことさら語られることの多いこのソルの連休を、そういった人たちはどんな気持ちで過ごしているのだろうと考えながら、雪道を歩いて帰った。(堤川在住)


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