崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

矢内原忠雄に学ぶ

2005年09月09日 08時19分33秒 | エッセイ
矢内原忠雄は聖書講義を通して真理の戦いに全身全力を注いだ。1936年「日本の理想を生かすために、一先ずこの国を葬ってください」(1937年10月号)という文で、政府の弾圧のため東京帝国大学を辞職した。戦後復職、東大の総長になられた。野人になった彼は一九四〇年九月に朝鮮に渡り、京城のキリスト教青年会館で日本人及び朝鮮人の混合している会衆にむかって、五日間にわたりローマ人への手紙の講義をした。義のために戦う辛さより周りの非難がもっと辛かった。それを信仰を持って乗り越えていったことは信仰がいかに慰めになるかを教えてくれる。
 私は今新渡戸稲造と矢内原忠雄をはじめ京城帝国大学の教授でありながら朝鮮民俗の研究に大きく貢献した秋葉隆、また泉晴一などが長い間クリスチャンとしての信仰と植民地の関係をどのように対処していたのかということに関心を持っている。

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