崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

落し物

2011年09月23日 06時03分29秒 | エッセイ
 研究所のカギを失くしてしまい大学構内と家などで探し廻っても出ない。最終的に大学の事務局に忘れもの申告をすることにして電話をした。「もしもし、恥ずかしいけど、忘れ物…」「どんなものですか」「研究所のカギ…」「私が持ってます」たった2回の問答で嬉しい朗報を受けたのである。彼女は我がマンションの隣のマンションに住んでいる方でカギを持ってきてくれた。彼女をベランダに案内し、夜景を見てもらい、談笑をした。
 忘れ物、落し物から人情を拾い、逆転の出来事であった。われわれは忘れ物、落し物をすることが多い。その多くは探しても無駄なこと、残念なことになる。また忘れてしまうこともある。しかしそれを逆転することは難しく、「運」とも言えるかもしれない。また「幸運」を人工的に利用しようとすると「悪運」になるかもしれない。幸運には心から感謝すべきであろう。

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