崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

ドナルド・キーン

2012年08月30日 03時45分35秒 | エッセイ
 土曜日のあさ7:30からの「さわこの朝」に日本に帰化した文学者のドナルド・キーンさんが登場した。履歴的な話は知っているので彼の生の話を多く聞くことができたのよかった。彼は「日本は他の国ほど悪くない」と言いながら日本では「最高ではなければ最低だと言っている人がいる」と言った。「日本くらい安定した国はない」とも言った。私は大いに同感した。以前本欄で私は啓明大学校での講演、「東洋経済日報」への寄稿文で「日本はまだ先進国である」と書いたように私も「日本は他の国に比べて悪くない」と思う。下関を例にしてみると花火大会など大小の祭りなど行事が多いが、そのたびに多くの観光客が来る。また有料の懇親会にも良く人が集まる。遠くから来る人もいる。交通費や物価の高い国、年金生活者が多い国で文化活動にこれほど人が参加していることはやはり「日本は豊かな国」である。私はその旨をまとめて『日本文化論:私の視覚』を準備中である。
 先日韓国旅行の時、釜山観光地一番と言われる海雲台に3,11の地震以来、日本人が多く移り住むようになったという情報を聞いて確かめるためにまる一日を消耗した。専門業者に聞くと現地妻や親族名義などでセカンドハウス的、別荘のようなものが主であることを知った。マレー半島などで年金生活をしていた日本人高齢者たちが冷房によって体調を崩したりしてから日本と気候が似ている釜山に引き上げるように移り住む人がいるという。韓国が日本を非難する中、日本を知っている人が日本に住みたいといわれたので私の頭は混乱してしまう。どこの国がよいとかというより、その場でポジティブに生きるのが幸せの近道であろう。

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