崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

文化遺産の保護や破壊、復元

2015年06月23日 04時55分45秒 | 旅行
 昨日、日韓国交正常化50周年の日に韓国が日本の世界文化遺産の登録に協力するという報道があった。日韓を越えて文化遺産の保護や破壊、復元などの基本的な姿勢を持ってほしい。周知のようにローマの遺跡などは基本的には復元せずそのままの原状保存、展示している。私はパラオで戦争のとき使われた武器や鉄砲を見るために山に登らなければならなかった。アメリカの政策によって基本的には現地で保存展示しているからである。
韓国は朝鮮総督府庁舎(写真)を破壊した。また大型墓(天馬塚)を復元、光化門は作り直された。遺蹟、歴史ドラマを見ながら常に作り直した歴史に直面している。日本の原爆ドームを見る韓国人は醜いドームを壊して新しく復元したくなるのではないだろうか。この日韓の見識の差をどう説明すべきだろうか。
 政策の説明には「歴史認識」という上手い「理屈」がある。ある意味でその理屈は、朴クネ大統領の高度な政策かも知れない。反日的な世論を意識しながら親日的、あるいは本当の「独立的な姿勢」で日本と付き合おうとする政策ではないかとも私は思ったりする。多くの法律には例外条項を持つ場合がある。死者儀礼の靖国参拝を非難しながら軍事強化の中国の脅威に対処するのは当然であるが、今、自民党は憲法の拡大解釈で「違憲論」が横行している。私の朝鮮戦争体験からは、もし戦争が勃発したら軍法を一日で作り、そして路上の青年をも連行(?)して戦線に連れていくようになると思う。戦争が起こったら違憲論は出ない。