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往還日誌(120)
■1月11日、木曜日、くもり、肌寒い一日だった。画像は六本木。
事情があって、年内に出す予定だった第4詩集の出版を2月に延期したところ、1月1日に、令和6年能登半島地震が起きた。10月7日に始まったイスラエルよる、パレスチナ人へのジェノサイドは収まる気配がない。
この2つの巨大な暴力を目の前にして、第4詩集は、完全に無効になったと感じた。
作品を追加して詩集の構成を変え、タイトルを変え、あとがきを全面的に書き直した。
これでも、詩が詩として――政治的にではなく――現実に拮抗できていないかもしれない。
それでも、これで、一応の区切りとした。
偶然だが、私が詩集を出そうとすると、大地震が起きる。
前詩集『耳の眠り』は、東日本大震災の1週間前に出た。今度の『20の物と5つの場の言葉』は、能登半島地震の2か月後に出る。もし、当初の計画通り、年内に出していれば、前詩集と似た状況になっていた。
第1詩集の『白い沈黙 赤の言葉』は、1994年5月に出た。阪神淡路大震災(1995年1月)の半年前である。
第2詩集の『青のことば』は、2005年4月に出した。その半年前の2004年10月に新潟中越地震が起きている。
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