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芭蕉の俳句(216)

■旧暦1月6日、金曜日、

(写真)梅

近くの日当たりのいい坂道に白梅が咲いた。何気なく写真を撮っていると、なんと、その横に、自生した夏蜜柑がたわわに実っているではないか。去年まで気がつかなかった。夏蜜柑は初夏に収穫されるから「夏」蜜柑なんだろう。今の時期に生っているのは、どういうことだろう。冬に生って初夏に収穫するんだろうか。初夏に採れるものとは別ものなんだろうか。とにかく、夏蜜柑好きとしては、取って食さねば気が済まない。枝から、あの大ぶりをもぎ取るのはなかなか、快感であった。食してみれば、非常に酸っぱい。しかも、水っぽい。全部食した。聞くところによると、鑑賞用だという説もある。食するものじゃないと? 酸っぱいのはいいが、水っぽいのはいただけない。もっと、野性的な味が欲しいところである! えばってどうする。今日は暖かいですな。



旅懐
此の秋は何で年よる雲に鳥
  (笈日記)

■元禄7年作。「雲に鳥」という措辞と上・中の組み合わせに圧倒される。今、この句を何回か読んでみたが、「何で年寄る」の部分は、関西のイントネーションでないと決まらない。これを関東風に読むと実感が籠らず間が抜けた感じになる。それにしても、こんな句を詠むなんて、空恐ろしいお人だ。



Sound and Vision

Lunch Poems: Suji Kwock Kim
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