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”脱官僚”の象徴、「事業仕分け」で財務省一人勝ち(笑)

2009年11月15日 16時01分51秒 | 政治って?
色々な批判なども出ているようですが、大体は当初からの予想の範囲内だったのではないでしょうか。ありがち、ということでしかないでしょう。行政刷新会議が「大蔵」軍団の手に委ねられた、という時点で、こうなることは想像がついた話ではないかなと。

9月26日>迷走する国家戦略局構想

10月3日>行政の体制整備が急務

10月16日>政権担当能力に早くも疑問符

10月23日>愚かなり、行政刷新会議

だから言ったでしょう?こうなるわけなんですわ。
だって、そういう発想が染み込んでしまっているから。大蔵(財務)官僚の習性とかなんて、そうそう簡単に変えられるものではないから。政治主導というのは、空念仏みたいなものであって、実際は全て財務官僚が握って一手に引き受けました、ってだけでしょ。

一番最後の記事には、こう書いた。

『○○省の官僚たちが、「これこれは~なので必要な事業です、どうしてもやるべき予算なんです」と説明し、主計局の大蔵官僚なんかが「ああ、これは××なので、重要性に乏しいですね、予算を認めるわけには参りません」とカットするようなもんじゃないの。そのプロセスを、かつては「大蔵官僚たちが個人の能力でやってきた」ということであり、それを全部やると「独断が過ぎる」とか「偉そうな大蔵官僚」とか言われたりとか、族議員たちが怒鳴り込みにやってきて予算をねじ込めと要求するとか、だったんだわな。公開の場であれば、そういうのを防げる、ということでもあり、官僚個人の能力によるのではなく複数で判断する、ということに置き換えただけだろうね(より民主主義っぽい、とも言えるが、衆愚的かもしれんぞ?)。』

ね?流れ的には、ほぼ近いでしょ?


いや、元々は可視化しろ、って言いましたよ、私も。でも、意味合いが違うでしょうよ。

9月21日>政策決定過程を可視化すべし

この記事中には、次のように書いた。

『政府系金融機関の民営化に関するヒアリングなども似たようなものであり、あの動画が開示されていることは、大変意義のあるものだったろうと思う。思惑としては、「公開処刑場」的な意味合いを持たせていたのではないかと思っていたが、たとえそうではあったとしても、過去の政治のやり方とは一線を画していたことは間違いないだろう。
今後、dpj が閣僚委員会をいくつも立ち上げていったりすることはそれでも構わないが、全ての閣僚委員会について議事録を残し、できれば動画を毎回録画して公開してもらうと有り難い。これこそが、国民の政治参加を大きく促すものだからだ。今は、ネット上での動画は大きな意味を持つ。全部見る時間のない人向けに、発言を文字に変えてくれる人や要約を載せてくれる人などがいるのだから。』

で、かつての「公開処刑場」となったのは、郵政選挙大勝後の政府系金融改革の着手に向けて、これまで「最難関」とされてきた政府系金融機関の解体へと進むヒアリングの会場であった。当時には、殆ど関心などを持たれることもなく、社会の人々にとっては見るべきものでもなかった、というものであったろう。やり方に問題はあったかもしれないが、あの公開がなければ、私もブログ記事を書くことはなかっただろう。

熱闘!官業金融~第1R

この時のメンバーというのは、本間、吉川の経済財政諮問会議委員のほか跡田、宮脇、翁、という面子だった。
記事中には次のように述べていた。

『各政府系金融機関の総裁等を呼んでヒアリングというのは、想定している”対決相手”が省庁出身の「天下り官僚」という、所謂既得権益の代表選手みたい位置付けなのであり、その人間に対して、公開の場で「論破する」か「既得権益にしがみつこうとしている抵抗勢力というレッテル」を明確にすることだった。そして、最終的には「言質をとる」というのが、戦術だったのではないかと思える。その言質というのは何か?勿論、「一つでいい」だ。ズバリ、これだ。
 (中略)
このヒアリングの場は、現に業務に従事している人間に対して、「お前の所はいらないんじゃないか?」ということを、相手に「認めさせる」という場ではないと思っています。最低限、現有の仕組み・機能・特徴などを明確にしていき、選別作業については、これはまさに「政策デザイン」として政治的に取り組むべきことであり、当事者達に「複数は必要ない、と言え」「一つでいい、と認めろ」ということを求めたりするべきではないのです。特別に、お説教をする為にヒアリングに呼んでる訳でもないのですし。既存の法や省庁決定の業務として存在していれば、「本当に(自分のところが)必要だと思いますか?」的質問というのは、明らかに馬鹿げているのです。既に業務に従事している人間に、いくらそんな質問をしても意味などないのです。
 (中略)
ヒアリングメンバーに、きちんとした目標というか、共通認識すら作っていなかったことが、失敗の大きな原因だろうと思う。今後も毎日、数時間かけてヒアリングは続くので、早く改めて欲しいし、意見を聞くということがどういうことなのか、よく考えて欲しい。公開処刑場でもなければ、見せしめで裁く場でもないのですよ。』

どうです?当時とまるで同じ感じがするでしょう?
今の「事業仕分け」は見てないから知らないけど、報道などからは、大体似たような感じかな、と思いますよね。


参考までに、続きのラウンドもあったんですよ(笑)。
熱闘!官業金融~第1Rの続き
熱闘!官業金融~第2R
熱闘!官業金融~第3R


で、今の事業仕分けというのが、何の意味があるのか、ということですかね。
政府系金融改革の時と比較すれば、非常に多くの国民に関心を持たれた、というのが一番ではないかな。確かに、政府のやってることって、よく判らないものが多いし。関心を持つのと、判断や政策が正しいというのは、まるで違うのですけれどね、残念ながら。

簡単に言うと、「事業仕分け」の公開は悪いわけではないが、中での議論(やり方)が粗雑だということであろう。そりゃそうだろうね。だって、1時間やそこらで結果を出さねばならないんだもの。はっきり言えば、政治主導とは「結論ありきの独断専行」を正当化する為の道具、ということだね(笑)。


やる前から報道で流されていたが、財務省がターゲットとしていたのは、所謂「霞ヶ関の三悪人」ならぬ、三大悪者?だか仲間内で噂されるのが「農水」「国交」「厚労」らしいので、これを重点的にやります、とか言ってたね。霞ヶ関のことは知らないから、そういうもんなのかなとしか言いようがないが、それはそれで頑張ればいい。けど、財務省自身についてはどうなっているのかな、ということはあるんじゃないですかね。身贔屓みたいなのは、許されるんですか?(笑)

資料から判明した分を見ると、やけに少ないよね。

・財務省電子申請システム
・公務員宿舎建設等に必要な経費
・世界銀行ファスト・トラック・イニシアティブ教育計画策定基金
・世界銀行森林炭素パートナーシップ基金
・アジア開発銀行投資環境整備基金
・欧州復興開発銀行TAM・BASプログラム(中小企業経営指導)
・国税総合管理(KSK)システム
・(独)酒類総合研究所運営交付金

たったこれだけ。8項目だけ?わずか8事業?
全体の240事業だか用意したうちの、30分の1ですか。へー、矢鱈と少なすぎやしないかい?
予算規模も小さいものばかりを選んできたんじゃないんですか?

大体、事業仕分けの場所って、体育館でしょう?あれって、確か「独立行政法人」の持ってる「無駄な施設」と目される体育館とかなんじゃないでしょうね?保有法人ってのは、財務省所管の「(独)国立印刷局」さんなんでしたよね?
仕分け人風に、ツッコミ入れますか?
「市ヶ谷センター」の利用率は、過去5年のデータはどうでしたか?」
「運営経費はいくらで、収入はいくらですか?」
「印刷局が体育館を保有しないと仕事ができない理由とは何ですか?」
「広告会社と印刷会社みたいな仕事を国じゃないとできない理由って何ですか?」
「官報以外にやることってそんなにあるんですか?」

要するに、小泉政権下では縮小危機にあった「造幣局」や「国立印刷局」なんかの復権を果たした、というわけなんですわ。
財務省が民主党政権は御しやすし、ということで力を握り、その結果として、財務省一家の安泰を図ろうという魂胆ですな。そんなに卑怯なマネをするなら、日本政策金融公庫の話をしてあげよう。政策金融を1箇所に集めたというだけのものだが、総裁以下、無闇矢鱈と天下り役員がゾロゾロいるんじゃないですかね?
副総裁2名、専務取締役4名、常務取締役7名、ヒラ取6名、常勤監事2名、って、何でこんなに無駄に頭数を揃えておかねばならんの?給料泥棒みたいなもんじゃないのか?(笑)しかも、ヒラよりも上の方にいくと数が多い、ってアホか?こういうのは削減せんでもいいのか?国際協力銀行とか、日本政策投資銀行とか、まだまだ残っているし、無駄な天下りはなくせばいいんじゃないか?

あと、PRI さんも財務省所管でしたか?大した研究なんかしてもいないくせに、無駄に給料を貰ってる「役立たず研究員」なんかを大勢飼っているわけではあるまいね?研究費は確かに税金だ、だから切れ、というのも出されるだろうけど、財務省の研究所なんて本当に意味があるんですか?経産省にも、内閣府にも、日銀にも、金融庁にも、いっぱいあって、何で財務省にも必要なの?(笑)法人統計とかなんて、国でやる必然性が判らんし。政府の統計部門って、統合されて非公務員化されるんでしたか?じゃあ、そっちに移されるわけね?で、財務総合政策研究所の研修部って、何で必要なの?別に財務省所管法人のPRI で持つ必然性なんてないんじゃないの?何なら、「国立青年の家」にでも泊まってみっちり研修し性根を叩きなおしてもらいつつ能力アップにでも努めたらいいんじゃないのか?研修部の稼働率でも調べて出してもらえばいいんじゃないのか?いい場所にあるなら、土地建物を売って国庫に貢献した方がいいんじゃないの?

財務省って意外にも、酒の団体に関係してるんだな。酒だけじゃなく、タバコもな(だからJTは大事な関係なのかな?)。
確かに、昔の国庫の収入比率で一番多かったのが「酒税」だったらしいから、そういう関係だろうな。歴史的背景、ということかと。(独)酒類研究所って、国でやるべきなの?規制権限を利用してるだけなんじゃないの?ヘンな研究所であれば、いらなくね?

万博なんて終わったの何年前だと思ってんの?日本万国博覧会記念機構とか、何で存続してるの?これってオカシイよね?>橋本知事

輸出入・港湾関連情報処理センターって、独立行政法人じゃないって言っても「民間会社」でも何でもなくて、天下り団体が株式会社化したってだけ。日本郵政みたいなもんでっせ。これはいつ完全民営化するんですか?業務委託とか、どんだけやってるの?政府の仕事以外で収入あるの?それで食べていけるの?

塩事業センターって、今の時代に「専売公社」みたいな名残なのか何なのか知らんけど、意味あるの?塩が手に入りませんとか、ないだろ?何で財務省なの?一般会計から金を入れたりしてるの?


要するに、突付けば、どこでもホコリの一つや二つなんて、直ぐに出せますぜ、ということかと。





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1 コメント

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Unknown (通りすがり)
2010-04-03 21:45:02
食用の塩の自給率と製塩事情をお調べください。
すでに製塩は自由化されていますので
研究機関が技術革新をしなければ
全体として価格が跳ね上がるか、
大部分を輸入でやるしかなくなります
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