いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

愚かなり、行政刷新会議

2009年10月23日 14時25分12秒 | 政治って?
要するに、「にわか主計官」っぽい肩書きを必要とする人たちの為の、新たな財務省出先(下請け?)機関がここに誕生、ということだな(笑)。

大蔵というお役所の、お役人的センスからなるもの、ということである。

つまりは、大蔵役人の馴れてるやり方を移植しますよ、と。それだけでしょ。事務局長の過去官僚とかいう「加藤氏」の手法というのは、財務省とか主計官のやってきたのとほぼ一緒みたいなものなんじゃないの?大蔵や財務省の仕事ぶりを拝見したことは、生まれてこのかた一度たりともないんだけどさ。

事業の区別も、いかにも財務(大蔵)省って感じでしょう。予算折衝の時と同じなんじゃないの?
国会議員たちは、自分たちが利用されている、ということがまるで判ってないんだよ。
お役所文化の中でしか生きてこなかった人間には、そういう発想とかやり方なんかが体に染み込んでしまっていて、そう簡単には変えられないんじゃないかと思うけど。別に、構想日本の加藤氏なんて知らなかったし、彼を非難したいわけじゃないけど、「どういう仕事のやり方をやってゆくか」というのは、政治主導を掲げるなら「政治家が指示しろよ」ということは思いますわな。

重いヘッド部分(=総理、以下閣僚や民間の重鎮たち)なんて、細々した議論とかいちいち個別事業について判断するなんてのは必要性が求められているわけじゃないでしょう?
これらメンバーというのは、単なる「会議の権威づけ」というだけでしょ。要するに、「行刷の決定は重たい」ということにしたい、というだけでしょう。形式じゃなくて、機能が大事なんだ、ということを考えてはいないんだろうけどね、dpj 内では。


事業とか政策の評価なんて、まず、

①会計検査院の検査報告
②総務省行政評価局の政策評価

という機能があるじゃないの。
行政が自己否定をしてどうすんだよ、ということは思いますわな。

こんな感じ>総務省|政策評価の点検結果 政策評価の実効性の向上に向けて 資料編 PDF


頭の悪い連中というのは、自分の力を過信しているせいなのか知らんけど、「自分がやるべきこと」「自分にできること」「他の人にお願いしてやってもらうこと」みたいな、(何回も言うけど)「店長の采配」的なことを考えられないのかね。見ていて、本当に頭が悪いな、とは思う。オレだったら、利用できるものは優先して利用するけど。だって、その方が効率がいいんだもの。dpj のボンクラ議員たちだと、「官僚が書いたものは、ウソで塗り固められているから信用できない、自分の手で全部やってやるぜ」ということなのかもしれないが、それは、時間と戦力(人手+能力)が十分すぎるほどに揃っている場合だけだろ。

そんな、全件「しらみつぶし作戦」だか「全省庁ローラー作戦」だか知らんけど、限られた時間の中でやるというのは、かなり難しいんじゃないのか?どうして、使えるものを使わないのか、疑問だ。利用できるなら、何だっていいんじゃないの?

発想の根本が、「事業ごと」という枠に囚われているからだろ。それは、何度も言うが、構想日本のやってたらしい「事業仕分け」の延長でしかなく、事業仕分けの基礎は大蔵官僚の仕事ぶりそのもの、ということだろ。○○省の官僚たちが、「これこれは~なので必要な事業です、どうしてもやるべき予算なんです」と説明し、主計局の大蔵官僚なんかが「ああ、これは××なので、重要性に乏しいですね、予算を認めるわけには参りません」とカットするようなもんじゃないの。そのプロセスを、かつては「大蔵官僚たちが個人の能力でやってきた」ということであり、それを全部やると「独断が過ぎる」とか「偉そうな大蔵官僚」とか言われたりとか、族議員たちが怒鳴り込みにやってきて予算をねじ込めと要求するとか、だったんだわな。公開の場であれば、そういうのを防げる、ということでもあり、官僚個人の能力によるのではなく複数で判断する、ということに置き換えただけだろうね(より民主主義っぽい、とも言えるが、衆愚的かもしれんぞ?)。

さて、「~整備事業」、いるか、いらないか、予算を認めるか認めないか、みたいなことで、主計局がやってたのと変わらんでしょ。一人の官僚がやるか、にわか主計官気取りのdpj 新人議員たちが複数でやるか、くらいの違いというだけでしょ。

たとえば、
・A整備事業;100億円 
・Bの推進;300億円
という2つの事業項目があるとしよう。

Aは旧来型の公共事業的なものだ。「構想日本」的発想であれば、これを切る切らない、ということなんだな。
だが、彼らの発想であると、同じ100億円の比較ができない。比重とか、重みが判定できないのだよ。他のX整備事業やY建設事業とかZ道路工事事業なんかと、どうやって区別できるのか?役人的発想だから、優先順位を決めることができない、ということさ。構想日本のやってた事業仕分けでは、自分の担当する部門しか見ない大蔵官僚そのまんまの思考だから、順位を付けて並べることができないんだもんね。アホだな。こういうのを、「縦割り」と言うのだろ(笑)。極端に言えば、切る切らない、の「all or nothing」的な分類しかできないって言ってんだよ。まあdpj 議員なんかであれば、「おれたちが無駄と決めたもの」は「=全てムダ」という、独断と偏見に満ち満ちた超独裁的決定こそが、「これは革命政府だ!」「吾こそは奇兵隊だ!!」とか思い込んでいるのかもしれんが。


「Bの推進」とかいう、怪しげな?いかがわしい事業があっても、たとえばAの「ムダな工事」という決め付けと比較ができんのだよ。実は、金の流れをよく見れば、300億円のうち事業委託費として100億円が別団体に払われていることだって珍しくないだろう?どんなにBの推進とかの事業目的とかが良くたって、100億円は天下り団体の「△△機構」に入り、そこから先には「△○公益法人」に委託されているとか、ありがちだろ?300億円の中身、というものを、果たしてそこまで考えることができるのか、判定できるのか、というのが問題になるわけだよ。そんな部分に100億円を流すなら、A整備事業に100億円回した方がマシだ、ということだってあるかもしれないし、AよりY建設事業に使った方がいいかもしれないんだよ。それとも、減額して、双方実施という選択肢だって残されうるわけだろ?

今の経済環境では、公共事業を切りまくればいい、というものではないだろ?
これは雇用対策という面もあるのだよ。だから、経済対策としての効果も判定条件として見なければならない。そういうのは、政治的決断が必要でしょう、って言ってるんだろ。大蔵役人の仕事を拡張するだけの、事業仕分けなんざ、今の時期にはあんまり役に立たないと思うけど。まあ、切りまくる予定の、つまりは、時代劇で言うところの「切られ役」を初めから仕立てておいて、バッサリ切るという演出をしたいだけなのと何が違うの?
どうせ、初めから「刷新送り」にするべくして送られてきたものをいくら調べたって、役人たちの掌の上でやっていることには変わりないわけで(笑)。


また例示で申し訳ないが、とある企業の事業に、

・野菜販売
・衣料品販売
・カード事業
・アルコール飲料製造
・時計製造

みたいにあるとしよう。で、企業の経営が傾いているから、何とか経営を立て直さなければならない、と。
となると、仕事を評価して、ムダをなくさないとならないよね?採算の悪い事業からは撤退するとか、事業を縮小するとか、そういう対応をとるわけですよね?企業の中の人と同じくらいに情報が判るとか、内容をかなり熟知しているとかでなければ、いきなり全く関係ない部外者が事業の説明を軽く1時間程度受けて、事業をどうしていったらいいかなんてのが、正確に判るものなんでしょうか?
もし、それぞれの事業について、細かく知らないのであれば、どうしたらいいと思いますか?
それは、企業に経営の目標を授けることではないんですかね?
どの事業を整理するか、縮小するか、完全撤退すべきか、ということは、企業が内部的に判断して決めたとしてもいいんじゃありませんか?

特別に、時計製造は「世の中から時計製造業者が消滅するので、完全撤退はできない」という特殊な事情があるのであれば、事業を大幅縮小し伝承部分だけは保存できるように小規模事業で継続させる、といった判断もできるわけでしょう?
ところが、官僚的「事業仕分け」というのは、「不採算だから切れ」というのに傾きがちなんですよ。赤字が大きいのでいらない、とか、そういうことなんだわ。個別事業について、そういう特殊な事情とか、モロモロを理解できるとか知っているとか、そんなの短時間で本当にできるんですかね?そうした事情は内部の人たちがよく知っているのであれば、企業側に判断させるというのも一つの手ではあると思うけど。

企業に目標を授ける、というのは、例えば5つの事業規模をこれくらい、最低でもマイナスにならないように、時計技術の伝承は残せ、代替可能なものは完全撤退も可、人数は~人以下、人件費率は○%以下、とか、いくらでも指標なり基準を提示してやれば、企業側で考えて対応策を作れると思うけど。それは、大枠の基準だけ経営目標として各企業に与え、細々した部分は各企業内部で考えろ、ということでしょ。どの事業にどの程度の比率で残すか、それぞれで考えなさいということだよ。これなら、全部の企業の全ての事業について目を通さずとも、ある程度の改善はできうると思うけど。

だが、大蔵役人的発想だと、各企業の全事業について、個別に事業内容を精査して「要、不要」を順番に決めてゆく、という、役人根性まんまの非効率作業をやりましょう、ということらしいですから(笑)。
順位がつかない、というのもそうだよ。企業ごとで、各事業の配分を考えろ、というのは、その結果が「残存率」みたいに見れば、結果的には優先順位の高い事業には多く配分されているであろう、ということが予想されるわけで、最も不採算事業だと企業内部の人たちが考えるものに、一番多く配分したりはしないでしょうよ、普通は。


けど、大蔵官僚というのは、各企業の中身について「どの事業がどれくらい経営に役立つか」なんてことが多分判らないので、「野菜販売はヨソでもできるからいらないんじゃないの?だったら切れ」とか、「カードは赤字率が大きいから切れ」とか、「時計製造なんて弱小部門だから切れ」とか、そういうことくらいしか判らないので、切る要求だけ出すんですよ。
経営改善に役立つことを考えるなら、

・野菜販売は主力なのでできるだけ温存せよ
・カード事業は売却しヨソと統合してもらえ
・代わりに時計製造は部門縮小して温存し研究開発に注力せよ
・衣料品販売は苦戦してるので半減させて様子見
・アルコール飲料製造は黎明期でチャンスがあるかもしれないので推進

みたいに、メリハリをつけるというのが普通じゃないかと思うもの。これは、全体を見て考えない限りは難しい。それに、企業の各事業内容とか経営状況を知らないと難しいから。だけど、おおまかな経営目標の指示はできるので、基本的にはやはり「各企業内でまずよく考えてみろ」ということになると思いますよ。それを担うのは、各大臣たちとか政務三役なんじゃないですか?

ここで言ってきた「各企業」というのは、それぞれの省庁でもあるし、独立行政法人の場合もあるかもしれませんが、そういう各組織ごと、ということですわな。各企業の、個別の事業を1件ごとに見るのではないから。企業の事業数が増えれば増えるほど、カバーできる範囲は狭くなるに決まってるでしょ。でも、組織ごとに目標指示を出すのは、そんなに困難じゃないから。個別事業の数に比べれば、少なく済むだろうと思うので。

それに、各組織ごとの帳簿を見る、という作業が大事になってくるからね。
これは全体の数字、ということなんだわ。野菜販売、という個別部分の数字だけじゃなく、時計製造とかカード事業とかと「比較検討して」はじめて、野菜販売の数字の部分を考えたり判断できたりするよ、という話。個別部分だけ見ても、よい結果を生むとは限らないと思うけど。選んでくる240事業は、恣意性をどうするの?誰が正しく選べるの?財務省が選ぶのか?(笑)


結局は、大蔵(財務省)軍団の支配、ということなんだろうね。

dpjの掲げる「脱官僚」とは、「大蔵(財務)官僚頼み」ということを意味するらしい(笑)。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。