オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

交流戦をさらっと振り返る

2018-06-21 02:09:39 | 千葉ロッテ

また雨でオリックスが試合を流したので交流戦を手仕舞うことはできていませんが、そのオリックスが20点差ぐらいで負けない限りは1000万円ゲット、吉田正とも山本とも言われているMVPは動かしようもなく、そうなればリーグ戦再開に向けて交流戦の戦いを振り返っても罰は当たらないでしょう。
ほぼ3位が決まったロッテは打率、防御率ともに12球団トップの数字と文句の付けようがなく、それでいて最高勝率を手にできなかったのはやはり得点力不足によるものです。
本塁打は1試合を残す阪神と並んで12球団最少はソフトバンクの1/4以下、またトップの日本ハムの6割程度の得点でこの順位を得られたのは投手陣の奮投があってこそです。
ただその投手陣にしても石川が4勝、ボルシンガーが3勝、有吉が2勝、南が2勝とかなり偏っており、涌井が1つも勝てなかったのと先発のチャンスをもらった土肥、渡邉が寸止めに苦しんだことも響いていて、ただこれは交流戦前からさして変わらず、そしてリーグ戦再開後も苦しむであろうことは想像に難くありません。
有吉を抹消した上で先陣を切るのが誰になるのか、故障などでなければ有吉であって欲しかったですが涌井であればさして流れは変わらないような、そんな気がします。
衰えは隠せませんがまだ先発として充分にやっていけるだけの力のある涌井が三番手、四番手のポジションで下支えをしてくれる、そんな構図を作り上げるいいタイミングだと思うのですがチーム内での存在感を考えればなかなか手を付けられないか、そのあたりはどこか鈴木と似たような立ち位置なのかもしれません。
その鈴木が弱っちいセントラルが相手にしても3割オーバーの打率を叩きだしたことで上向いてくるのか、そんな打撃陣ももちろん大きな鍵を握ります。
サヨナラヒット、4タコの平沢の処遇がこれまた注目ポイントで、井口監督はドミンゲス、福浦の扱いともども頭を悩ますことになるでしょう。
ソクラテスもプラトンも、ニーチェもサルトルも、みんな悩んで大きくなりましたので、井口監督にも思う存分に悩んで大きくなってもらいたいです。



一日一クリック応援をお願いします

コメント (12)

遺恨の譜

2018-06-21 01:39:32 | 読書録

遺恨の譜

講談社

このアイテムの詳細を見る

歴女を中心に人気のある幕末ですが、その幕末の闇を描いた短編集です。
あれだけの時代の変革を伴ったのですからきれい事で済まされるわけがないのは承知をしていますが、実際にそれを目にすれば暗いものが胸に残ってしまいます。
坂本龍馬、高杉晋作などの一部を除けば生き残った者のみが名を残した刻でもあり、裏を返せばその陰に隠れてほとんど名を知られない志士たちも少なくありません。
そういった志士たちの奮闘があってこその維新、その無念がひしひしと伝わってきます。

表題となっている遺恨の譜、よりも、古心寺の石、の方が心に響きました。
福岡藩の支藩である秋月藩、その重臣である臼井亘理はしかし藩内の守旧派から西洋亘理と蔑まれ、そして憎まれるほどの先進的な考えの持ち主で、信頼をしてくれる藩主の命で京都での政治工作、大久保一蔵や三条実美らの知己を得て出遅れていた秋月藩の地位を確かなものとします。
しかしその藩主の心変わりにより守旧派に暗殺され、後にその嫡男が実行犯を討ち果たした事件は「最後の仇討ち」とされているとのことです。
数年前にドラマ化をされたようですがwikipediaで見てみれば原作ではさらっと書かれている仇討ちをメインにしているようで、しかしこの作品はそこまでに至る臼井亘理の省みる一癖はありながらも藩を第一に考えた開明的な行動力、を敵対していた水上小四郎の目を通して描いています。
時代の流れから取り残された田舎藩の頑迷さ、と言ってしまえばそれまでですが、薩摩藩や長州藩であっても同様の対立はあったわけで、その田舎ゆえに、また維新前に世を去ったことで志士の間でも名高かった臼井亘理が忘れ去られている、維新の嵐でも出てきた記憶がない、その現実を痛感させられました。


2018年6月19日 読破 ★★★★☆(4点)



一日一クリック応援をお願いします

コメント (2)