オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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2014年通信簿 33 南昌輝

2014-12-03 01:58:50 | 千葉ロッテ

33 南昌輝 投手 25歳 年俸2110万円

【2014年成績】 14試合 0勝0敗0S 防御率6.75 22回2/3 18被安打 3被本塁打 15与四球 1与死球 23奪三振 被打率.231

今季も右肩下がりを止められず、むしろ転がり落ちる勢いが増してしまった南です。
相変わらずにボール先行のピッチングで安定感が無く、中継ぎでこれだけ四死球を与えてしまえば出番が減っていくのも仕方がありません。
4年目にしてスピードが戻らなければもうこれが南だと思うしかなく、130キロ台半ばが中心のストレートがばらけてしまえばカーブやフォークも活きませんし、イニングに等しい奪三振とそれなりにキレがあるだけにもったいなく、しかしどう組み立てればよいのか、どうにも展望が見えてきません。
フェニックスリーグには参加をしながらも若手中心の鴨川への切符を手にできなかった、そんな南の明日は暗いです。

浦和では先発への挑戦もあった南ですが、どちらかと問われれば中継ぎよりは先発の方がよいように思います。
ただ積極的にというわけではなく消去法での判断で、あれだけ後ろ向きなピッチングを見せられると中継ぎで起用をするにはかなりの根性が必要でしょう。
逃げている、というのとはちょっと違うのでしょうが、際どいコースを狙っている場合かと、見ていてイライラとさせられることが多かったのが正直なところです。
かつてのMAX151キロはともかくとしてコントロールはそこそこまとまっていたはずの南が、今を見れば故障の怖さを思い知らされます。
テンポも悪くてコールをされると申し訳ないながらもガッカリとしてしまうところまで落ちてしまいましたので、ここで踏みとどまれなければ絶望のオフもあるでしょう。
豪腕タイプに舵を切った、と喜んだドラフトも結果的には南、小林、藤谷と枕を並べての討ち死に状態、何らかの変化があって欲しいと願う来季です。

2011年通信簿
2012年通信簿
2013年通信簿


【オリオン村査定】 2110万円 → 1900万円 (▼10%)

 

コメント (10)

双頭の悪魔

2014-12-03 01:16:45 | 読書録

双頭の悪魔

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江神二郎の第三弾、と言いたくなるぐらいに、今回も主人公は江神部長です。
豪雨によって孤立をした二つの村、その両村を結ぶ橋も濁流に飲まれてしまい、EMCのメンバーも江神部長と有馬麻里亜、有栖川有栖と織田に望月の二手に分かれます。
そしてお約束のように起きる殺人事件、王道とも言える密室、アリバイ崩しはここまでのシリーズ最高傑作で、ミステリーの醍醐味を味わわせていただきました。

これがシリーズの特徴なのか種明かしの前に作者から読者への挑戦状が送られますが、今回はそれが三通もあります。
あまりに挑戦的なので前回に続いて本腰を入れて、タブレットを片手に登場人物の行動などをメモるという、ちょっと読書の域を越えるようなスタイルに読み切るまでに相応の時間を要したのですが、その甲斐もあってか殺人のトリック、アリバイの穴はほぼほぼ見破ることができました。
ただ作者も触れていたように想像力を働かせての動機、までは解明に至らず、ちょっと悔しさが残ります。
それでもいつものように手前勝手なご都合主義はほとんどありませんし、ある意味でシンプルさが間延びに繋がってしまうところもありましたが、これはなかなかの傑作です。
あのまま表舞台から去ってしまうのではないか、と心配をしていた麻里亜がむしろ名脇役だったのも嬉しく、そして微妙な乙女心も物語のアクセント、スパイスとなってくれました。
おそらくは長編としては最後になるであろう、次回作も楽しみです。


2014年12月2日 読破 ★★★★★(5点)