今季初の満員御礼となったQVCマリンは唐川の力投と角中の一発で連敗をストップし、ソフトバンクを抜いて2位に浮上をしました。
これだけ多くのファンが応援をすると地響きのようなパワーになりますし、選手たちもプレーに力が入ることでしょう。
勝手に持ち出した週末の法則によれば明日はまた2万のラインを下回るのではないかとは思いつつも、今日の勝利と藤岡への期待でリピーターが増えてくれればと思います。
またさすがに明日までもがピーカンですとちょっとした火傷になりそうなので曇りの天気予報が喜ばしく、何とか勝って対上位6連戦を五分で終わってもらいたいものです。
唐川は最終回のドタバタの中で自らのミスも手伝って惜しくも完封は逃しましたが、139球の熱投でリーグトップの4勝目をマークしました。
いきなり明石にヒットを打たれながらも「足を気をつけたい」と言っていたとおりに牽制でその明石を封じて、そこからは唐川らしいゆったりとしたフォームから繰り出される伸びのあるストレート、キレのあるチェンジアップにスライダー、そして隠し味のカーブのコンビネーションでソフトバンク打線を寄せつけませんでした。
昨日の今日ですので似たような流れとなった試合展開にひやひやとさせられましたが、五回に角中と根元がお見合いをしたり六回には大松の信じられない送球ミスなどがありましたが崩れることなく、そして懸案の七回をピシャリと三者凡退に抑えたことが大きかったです。
特に五回に明石にファールで粘られながらも逃げることなく三振で切り抜けたことはバッテリーとしての自信になったでしょうし、唐川の制球力があってこそのリードです。
最後の打者もややふらふら気味の守備で苦笑いで終わった唐川でしたが、少しずつですがギアチェンジなところを見せ始めていますし、最多勝争いにも絡んでくるでしょう。
今日のように基本はストレートとの気持ちを忘れなければ悪いときも悪いなりに投げられるでしょうから、このペースでシーズンを乗り切ってもらいたいです。
打線は福浦のお疲れ休みが理由なのか今日も打順をいじってきましたが、やはり自分の嗜好としては八番以外の里崎はしっくりときません。
宝くじはあくまで宝くじであるべきで、里崎と清田を入れ替えた方がよかったのではないかと思います。
それはそれとして五番に昇格をした角中は初回の打球は惜しくも好捕をされてタイムリーとはなりませんでしたが、次の打席で結果的に決勝点となった4年ぶりのホームランはやや内寄りの高めのボールを強引に引っ張ってのもので、グリップを一握り余らせながらもそれなりにパワーがあるところを見せつけてくれました。
守備では根元と声の掛け合いができずにお見合いをするなど経験不足なところがありますが、その打撃は今のチームに欠かすことはできません。
この角中がホワイトセルの事件がなければ浦和に幽閉をされたままであったであろうことを思うとゾッとしますし、野球などは分からないものです。
昨年は残念ながら勝手に掲げた50安打の目標には届きませんでしたが、今季こそは大きく120安打を目指して頑張ってもらいたいです。
将来的には首位打者を争える角中だと信じていますので、その奇人変人ぶりが全国区となる日を心待ちにしています。
その角中に代わってレフトに入った工藤が、どでかい仕事をしてくれました。
前進守備の背後を遅う打球に機敏に反応をして倒れ込みながらのキャッチですから、あわや同点のピンチを防ぐスーパープレイです。
きっちりと基本に忠実にフォローに回った岡田もいい動きをしましたし、後頭部をぶつけながらもその岡田に素早くトスをしたからこそ二塁走者を釘付けにできたと言ってよく、あそこで三塁に進まれていたら攻守ともに作戦が変わってきたでしょうからスタンディングオベーションものの守備でした。
ここのところは伊志嶺の守備固めに入るなどスーパーサブとして重宝をされている工藤ですが、まさに面目躍如たる活躍ぶりです。
先日のミスにも萎縮をすることなく頑張っているのは守るべき家族ができたからなのかもしれず、今後も貴重な戦力として貢献をしてくれるでしょう。
また最終回の唐川の送球ミスをフォローして打者走者をアウトにした根元の守備も地味ながらも大きなプレーでしたし、攝津とは違ってグラブ捌きが今ひとつだった岩嵜に助けられたところもありましたので、それなりに乱れながらも今日はポイントでの守り勝ちの側面もあったと考えます。
その一方で先が見えてこないのが今江と大松です。
今江は鋭い当たりが交通事故としか思えないぐらいにどうにもならないバッティングで、ここまで酷いのはプロに入ってから初めてではないかと思います。
持病の早いカウントから打ってもハードヒッティングができず、待球をしてみれば簡単に追い込まれてしまうなど、やることなすこと上手くいきません。
キャプテンという重責が今江の何かを狂わせてしまったのか、ドアスイングかつボールを追っかけているようでは復調には時間がかかるでしょう。
精神的なものが大きければ一つのきっかけで上向く可能性もありますが、もし明日も醜態をさらせば次のカードで三塁を守っているのは塀内かもしれません。
また大松も今日はヒットが出たものの今江と似たり寄ったりで、まさに左の今江といった感じです。
奇しくもキャプテンと選手会長が揃って不振のドツボにはまっているとは笑うに笑えませんし、逆に言えばそれだけ西岡が偉大だったということかもしれず、その西岡は3Aでまたしても故障をしてDL入りをしたそうで、返す返すもチームにも本人にも不幸な結果となっていることが嘆かわしいです。
そして今日のヒーローインタビューは唐川とサブローでしたが、前回に見逃したリベンジとばかりに角中が出てくると固く信じていた自分としては驚きましたし、それは角中コールをしていた他のロッテファンも同様だったと思われ、サブローが出てきたときにはスタンドがちょっとどよめきました。
そもそも角中に守備固めを出したことで「また若手だけ?井口には代走を出さないのに?」などなど思ったのですが、それでも結果的に工藤のファインプレーで西村監督のひらめきにひれ伏さなければならないなと思ったのもつかの間、どうやら角中は前のカードで指を痛めたことで大事をとっただけのようです。
もしかしたら既に病院に行っていたのかもしれず、しかしそれであれば試合を救った工藤でもよかったのではないかと、先制ではありましたが無死満塁から犠牲フライを打っただけでヒーローインタビューに呼ばれたサブローも複雑な心境だったと思われますし、その言葉を信ずれば数年ぶりのQVCマリンでのお立ち台だったようですので、それであればもっと華々しく活躍をしたときまで置いておけばよかったのになと、そんな気がします。
それでも久しぶりだったからこそ広報担当はサブローを選んだのかもしれず、このあたりは1点ビハインドの無死一二塁で六番の小久保にバントの指示を出せなかったソフトバンクと同様に、どのチームもベテランの扱いには苦労をしているんだなと思えるシーンでした。
何はともあれ明日は藤岡と千賀の対戦で、おそらくマスコミは育成枠から昇格をした千賀がゴールデンルーキーの藤岡をうっちゃる姿を期待しているでしょうから、そこはKYであることにかけては右に出るものがいないロッテの伝統をしっかりと受け継いだ藤岡の完封勝利でも夢見て、このあたりで今日は締めくくることとします。
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