オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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春の日向路 スイーツ篇

2012-05-16 01:11:21 | 独り言

 

今回の旅もスイーツは凄まじいと言いますか、それが一つの大きな目的となりつつあります。
この宮崎でも単品売りをしているところが多かったことで、それが本当に銘菓かどうかなどは二の次で漁りまくったという感じです。
実際問題として運動量が半端ではないので絶好のエネルギー源にもなりますし、これだけグルメやスイーツ三昧でも体重が変わらないのですから絶妙なバランスなのでしょう。

まずは佐土原の鯨ようかんです。
佐土原島津家の5代となった惟久が子どものときに病弱だったことで、母が鯨のように大きく力強くなって欲しいと願いを込めて作らせたのが由来とされています。
これが鯨に似ているかどうかは人それぞれの感性でしょうが、言われなければ自分は分からなかったでしょう。
ようかんとは言いながらも餅をあんこで挟んだようなもので、ただ餅とは違って粘り気がありませんでしたので米粉を伸ばしたようなものかもしれません。
かなり甘いかと思ったのですがそうでもなく、ちょっとした昼ご飯になりました。

こちらは佐土原銘菓の楓です。
和菓子にアーモンドというのは珍しいかなと思ったのですが、香ばしさが意外にマッチしていました。
お茶を飲みながら食べたのですが、あるいは紅茶の方が合っていたかもしれません。

こちらも佐土原銘菓の浮舟で、白あんにアクセントとして干しぶどうが乗っていました。
これまた和菓子には珍しいような気がしますが、そもそもこの手のお菓子はあまり食べたことがありませんので偉そうなことも言えません。
ほどよい甘さで干しぶどうが無ければ、典型的な饅頭だと思います。

宮崎ではこの後にイヤと言うほどに日向夏にぶつかるのですが、これがその最初になった日向夏みかんもなかです。
日向夏は柚が突然変異をしたものだそうで、宮崎の果実では代表的なものの一つです。
かなり薄い最中の皮に包まれた白あんに柑橘系のほのかな香りがあり、酸味もありましたので正直なところちょっと違和感がありました。

ちりめんじゃこも宮崎の名産品とのことで、意外なコラボレーションなちりめんパイです。
パイ生地にちりめんじゃこが乗っているのですが、どうにも見つめられているようであまり気持ちよくはありません。
胡麻の風味が強すぎて肝心のちりめんじゃこが脇役に回ってしまっているのが、残念と言えば残念でした。

グルメとは違うかもしれませんが、ホテルでもらったミネラルウォーターと、月山日和城でごちそうになった梅干しです。
えびの高原は霧島山系の弱アルカリ天然水で、自転車で走り回って疲れた喉を潤すのに飲ませていただきました。
また梅干しは日焼けで真っ赤になった顔を見かねて出してくれたようで、その他の茶菓子などの心遣いも有難かったです。

都城でも電車の待ち時間を使ってのスイーツ漁りです。
さざんかは都城市の花木らしく、おそらくはそこから名付けられたのでしょう。
見た目とは違っていたって普通の饅頭で、ちょっと拍子抜けをしてしまいました。

こちらは都城島津最中で、外側の最中に都城島津氏と言いますか北郷氏の家紋が入っています。
いくつかの味があったのですが選んだのは都城茶で、白あんに茶粉が練り込まれているといった感じです。
和菓子ですから茶は合うのですが甘さをもう少し控えめにした方が茶が引き立ったのではないかと、そんな気がしました。

似たような名前で紛らわしいのですが、都城島津はまた違ったお菓子です。
同じように種類があった中で選んだのは日向夏で、とにかく宮崎にちなむことが第一です。
ただ分かりづらいかもしれませんが栗が入っていたために、ハッキリ言って日向夏と喧嘩をしてしまってもう一つな感じがありました。

宮崎マンゴーゼリーも都城で買ったのですが、冷やしてから食べるためにホテルに持ち帰りました。
よくよく考えてみればマンゴーは食べたことがないので味がきっちりと出ているかどうかは不明で、もし出ているのであれば自分には合わないかもしれません。
宮崎のマンゴーは高級果実として名高いですが、同じお金を出すのであれば苺の方がよいかなとは庶民の舌の限界です。

そんなこんなで宮崎ではマンゴーと日向夏の二本立てがメインのようで、飲み物もそんな感じでした。
マンゴー&カルピスはちょっと甘ったるかったのですが味わいはマンゴーゼリーと似た感じで、香料がそういったものなのでしょう。
日向夏ドリンクはさりげなくソフトバンクのキャラクターがあったので敬遠をしようかとも思ったのですが、しかし羨ましくもありました。
いわゆる柑橘系のドリンクですがかなり薄めで、自分にはもの足りなかったです。

スイーツはほとんど予備知識がないままに宮崎に来たのですが、唯一に知っていたのがなんじゃこら大福です。
大福に苺と栗とクリームチーズが入っているという恐ろしい組み合わせで、もう完全にネタ系でこれだけは絶対に食べると決めていました。
要冷蔵のようだったので居酒屋に寄ってから帰るつもりだと伝えたら、食べる予定の時間までのドライアイスを入れてくれるサービスには感謝感激です。

写真を見ていただけると分かるかと思いますが、かなり大きいです。
居酒屋から帰ってきてからそれなりに時間を置いてから食べたのですが、それでも相当にヘビーでした。
栗は奥に隠れてしまっていますが苺とともにあんことの相性はバッチリで、そうなればやはりポイントはクリームチーズでしょう。
できれば全体を薄くくるむようにしてくれればもっとよかったのですが、それだけを口に含むという食べ方をしなければ新世界な味覚に出会えると思います。

宮崎とチーズにどういった関係があるかは知りませんが、引き続いてのチーズ饅頭です。
白あんの饅頭にチーズが練り込んであり、外皮にぷつぷつと何かが入っているようでしたがよく分かりませんでした。
思ったよりもチーズの味が強くなかったのがむしろよかったのか、かなり美味しかったです。

日向夏まんじゅうは白あんの饅頭に日向夏が練り込んであるオーソドックスなもので、その単純さが功を奏しています。
特にトッピングもせずにひねりがないことが成功で、ほのかな柑橘系の味わいが甘さを引き立てていました。
まさにシンプルイズベスト、といったところでしょう。

このあたりから完全に手当たり次第モードとなっており、ようやくに後悔が始まりました。
宮崎マンゴークリームりんぐはドーナツにマンゴークリームが何筋かかかっているだけで、ただのドーナツでしかありません。
かなりお腹がいっぱいになっていたこともあったのでしょうが、ちょっと余計な一品でした。

飫肥の「食べあるき・町あるき」ではグルメやスイーツなどの引換券が5枚ついているのですが、グルメで2枚使ったのでスイーツでは3枚です。
こちらの旧山本猪平家は豪商の山本猪平が、隣接をする小村寿太郎の生家が没落をした際に土地を買い取って新築をしたものです。
そういったことで小村寿太郎に繋がっていると、そう考えたのでしょう。

そんなこんなでこちらのスイーツは寿太郎巻で、かなり強引なネーミングです。
ロールケーキのクリームの代わりに日向夏あんが使われており、かなりの存在感があります。
あんと言うよりはどこかゼリーのような感じがしないでもなかったのですが、いずれにせよロールケーキが頼りなかったのがマイナスポイントではありました。

菓子工房わかばの屋号は、先の史跡巡り篇の飫肥の巻で紹介をしたNHK連続テレビ小説にちなんでいるそうです。
そうなれば平成16年以降ですから、お店としての歴史はさほど長くはないと思われます。
おばちゃんたちがくつろいでいるところに突入をしてしまい、ちょっと申し訳ない気持ちになってしまいました。

ここでは日向夏マドレーヌを引き替えたのですが、かなり微妙な一品でした。
マドレーヌとしては美味しかったですし、子どものときに自宅で作ってもらった味を思い出したりもしたのですが、しかしただそれだけです。
肝心の日向夏の味も香りも感じられず、包装フィルムにもその単語がありませんので間違えたのかと思ったぐらいです。
しかし確かにこれがそれにあたるようで、きっと自分の舌と鼻が麻痺をしていたのでしょう。

たいていの店は飫肥城の近くに軒を並べているのですが、飫肥せんべいは飫肥駅の近いところにありました。
「食べあるき・町あるき」の旗も店内に置いてありましたし、ちょっとアピールが足りていません。
自分はとにかく飫肥や宮崎に関係をするものを最優先に選んだので足を運びましたが、そうでなければ軽くスルーをしていたでしょう。

その飫肥せんべいは米菓と言うよりはウエハースを薄く伸ばした感じで、これをせんべいと言われてしまうとかなりな違和感があります。
餅米と砂糖だけを使って焼き上げているので乳幼児の離乳食にもされているそうですが、ほとんど甘さも味も感じられませんでした。
そうなれば先のマドレーヌと同様に自分を疑いたくもなったのですが、しかし次のスイーツがそれを払拭をしてくれましたのでホッと一息です。

ついに日向夏です。
一山いくらで売っていたものですから等級などにすれば低いものでしょうが、人生初体験の日向夏です。
困ったことにどうやって食べればいいのかが分からず、蜜柑とは違って皮は柔らかくないのでどうしようかと、ここで自分のいい加減さが発揮をされました。

無理矢理に爪を立てて片側の皮を剥いて、そこからは丸かじりをしました。
駅の待合室で食べたのですが、周りの目がかなり痛かったです。
日向夏の白皮は普通に食べられるとのことで、本来の食べ方は林檎のように外皮を剥いてカットをするのが王道だそうです。
確かにお店での試食ではそうなっていましたし、しかし旅先でそれを求められるのは酷でしょう。
自分としては何ら恥じることのない、そんな気分で視線を跳ね返しました。
味は蜜柑よりもグレープフルーツに近い、やや酸味が強いそんな日向夏です。

前日にスイーツを買ったお店で試食券という名の金券をもらいましたので、貧乏性ですからしっかりと使わせていただきました。
しかし金券だけで買い物をする根性に欠けていましたので、プラスで投資をしてのスイーツ漁りです。
お店としては願ったり叶ったり、まさに飛んで火に入る夏の虫といったところでしょう。
そんなこんなで宮崎スイートポテトパイはさつまいもをパイ生地で包んだもので、かなりのしっとり感と甘さが疲れた体に心地よかったです。

日向灘はワッフルみたいな感じで、クリームが間に挟まっています。
ボロボロと割れてしまって食べづらかったのと、かなり固かったのが印象的ではありました。
ちょっと塩味な感じがしたのは気のせいかもしれませんが、あるいは何をやっているのだと知らず知らずのうちに泣いていたのかもしれません。

やはり日向夏は外せないと、こちらは日向夏みかんクッキーです。
ただのクッキーに日向夏のエキスでも練り込んであるのでしょうが、味よりも香りの方が強かった気がします。
かなり小さいのでボリボリと食べてしまいそうですが、これがそれなりの価格ですのでそんな冒険はできません。

空港に向かう前のスイーツタイムを締めくくったのは、サクサク可愛いみやざき人です。
完全にネタ系ですが、宮崎らしく埴輪の形をしていました。
ライスチョコを想像してもらえれば、当たらずといえども遠からずといったところかと思います。

空港で食べたのがからいも団子で、言ってみればきな粉餅みたいな感じです。
からいもはさつまいものことで、おそらくは餅に練り込んであるのでしょう。
その甘さはさつまいもからきているのだと思いますし、きな粉とのバランスがよかったです。
あんこが入っているものもあったのですが、プレーンを選んだ方が正解だと思います。

宮崎茶なるものもありました。
言われなければただの緑茶なのですが、どうやら宮崎は全国でも有数な緑茶の生産地のようです。
ちょっと古いデータかもしれませんが一番手が静岡なのは容易に想像がつくものの、二番手が鹿児島で三番手が三重というのは意外でした。
そして宮崎が四番手で、全国の生産量の一割弱を占めているとのことです。

そして宮崎の最後は日向夏ソフトクリームです。
既に搭乗時間でアナウンスが始まっていたので焦っていたこともあり、スイーツ紹介の鉄則である食べたところを写すのを忘れてしまいました。
いわゆるソフトクリームに比べると弾力があり、ジェラートに近い感じがあります。
じっくりと味わう時間は無かったのですが、ソフトクリームの甘さと日向夏の酸味のコンビは無敵です。
石垣島で食べたマリーンズパフェもそうでしたが、アイスやソフトクリームのトッピングにはシークヮーサーや日向夏などの酸味があるものが相性がよいのでしょう。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
春の日向路 旅情篇
春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
春の日向路 史跡巡り篇 都城の巻
春の日向路 史跡巡り篇 肝付、志布志の巻
春の日向路 史跡巡り篇 飫肥の巻
春の日向路 グルメ篇
春の日向路 おみやげ篇

 

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3 コメント

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スイーツ篇の醍醐味 ()
2012-05-16 23:23:03
日本各地のスイーツ事情が興味深いのはもちろんですが、お店の人の気遣いや人情になんとも心温まりますね。
私も今度各地のスイーツのバラ買いにチャレンジしてみようと思いました。
職場の女性陣にあれこれ聞いたところ、みなスイーツの1個買いはしているそうな。(一人旅ではないので厳密には2、3個買いみたいです)
ただ、見栄っ張りの私には、ハードルが高すぎるのではとも言われました。
真実を言い当てる同僚女性たちの視線って怖いですね(もうおごってやらない)
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食べてから写真撮ってないことに気づくことが多々ありますね (ぶちくん)
2012-05-16 23:29:04
 南国屋(小林市)さんのチーズまんじゅうが好きです。ここのパンも(多分発酵バターを使ってるんだと思いますが)美味しかったです。
 鯨羊羹やからいも団子など、九州は、結構素朴で伝統的なお菓子がたくさんあります。マンゴーなどももちろん良いですが、このような伝統的な「食」を探すのも旅行をする楽しみの一つですね。
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お返事 (オリオン)
2012-05-17 01:54:25
>雅さん
私も最初は1個買いに抵抗があったのですが、今は慣れてしまいました(笑)
1個でもいいですか、と聞いてしまう小心ぶりは相変わらずですが、店員さんのスマイルに救われています。
旅の恥はかき捨て、ではないですが、普段とは違う自分が新鮮で楽しいです。

>ぶちくんさん
スイーツもシンプルイズベスト、といった感じがあります。
凝ったお菓子もよいですが、長くつきあえるのはシンプルなそれかもしれません。
素材の味が生きている、ということも大きいのでしょう。
敢えて事前に調べないことで、選ぶ楽しみも見逃せません(笑)
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