オリオン村(跡地)

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ぶりぶりな藤岡と中後に益田

2012-04-30 23:44:05 | 千葉ロッテ

 

今日のヒーローインタビューは3勝目を手にして4月までとしては56年ぶりの球団記録に並んだ藤岡と、久しぶりに効果的なタイムリーを放った大松だと思っていました。
しかしマーくん、リーンちゃん、ズーくんがそれぞれマーくん人形を抱えていたことからルーキー三人衆が呼ばれるであろうことはすぐに分かりましたし、球団としては大いに売り出したいでしょうからベストとは言わずともベターなチョイスだった思います。
よって昨日ほどの驚きは無かったのですが、しかしただ一つだけ言わせてもらえば広報担当の手嶌さん、あなたの後頭部がとっても邪魔でした。

投げれば常に「~年ぶり」という記録がついて回る藤岡は、しかし今日はコントロールに苦しみプロ最短の6回92球でマウンドを降りることとなりました。
これは次に中5日で再びサンデー藤岡に戻すための布石のようにも思えますし、ここまでの5試合の全てでしっかりと試合を作ってきたことの裏返しでもあります。
立ち上がりからストレート中心の里崎のリードながらもそのストレートの制球が今ひとつで、辛うじてキレで凌いでいたといった感じです。
四回までノーヒットだったのは藤岡にとっての生命線である右打者の膝元へのボールがまずまず決まっていたからだと思いますし、そこがダメであればKOをされていたでしょう。
これでQVCマリンでようやくの初白星ですが、プロ入り前には投げやすい球場だと口にしていた割にはビジター無双の傾向は変わらずで、またやたらと指先を気にしていたのと引っ掛かったようなボールも少なくはありませんでしたので、あるいはマメか何かを気にしていたのかもしれません。
それでも試合を壊さずに持ちこたえたことはゴールデンルーキーに相応しい勇姿ですから、このままぶりぶり言わせて記録を更新しまくってもらいましょう。

二番手は右打者が続くことで大谷がくると思っていましたが、ここで中後の登場です。
これが左対左神話からの脱却であれば嬉しいのですが、しかし結果的にピンチに明石、福田と左打者が続いたことが中後にとってはラッキーだったとは皮肉なものです。
そして今日はストレートのスピードがどうこうという以前にバントの一球を除けば全てがスライダーで、ここまで徹底をされるともう何も言えません。
それだけスライダーが武器になると考えたのか、はたまた130キロ台後半のストレートでは勝負にならないと思ったのかは分かりませんが、ちょっと複雑な心境です。
それでも福田を三振に切って取ったときの中後の雄叫びはスタンドまで聞こえてきましたので、この気合いがあるうちはまだ大丈夫でしょう。

そして三番手が益田で、これで4月8日に続いて二度目のルーキー三人衆の揃い踏みでしたが、指名巡目どおりのリレーは今回が初めてです。
ストレートの重さ、変化球のキレともに少しずつ戻ってきているようで、前回に失敗をしただけにホッとしたことでしょう。
ただそれだけで終わらないのが益田の凄いところで、その前回に同点タイムリーを打たれた松田を三振に仕留めたときの「どうだ」と言わんばかりに睨みつけていた姿にはほれぼれとさせられましたし、中後と同様にこの強い気持ちこそが一軍で結果を残せている最大の理由だと思います。
またここまで四球がゼロということはコントロールがいいわけではないので逆に驚異的でもあり、それだけ打ちやすそうに見えて実は微妙に動いて打ちづらい投手なのでしょう。
藪田のふらふらぶりがなかなか落ち着きを見せないために、そのうち守護神にとの声が聞こえてくるかもしれません。

そして藪田です。
あっさりと二死まできたかと思えば四球、ヒットで劇場をオープンし、最後の打球は出したグラブに勝手に打球が入ってくれたという僥倖が無ければ同点になっていたでしょう。
やはり投げる前にセカンドベースに歩み寄る距離が短いのが不振の最大の理由でしょうし、ボールに対するつぶやきも少ないように思います。
それはさておき武器であるストレートが140キロ台そこそこしか出ないのが衰えなのか不調なのか、ベテランだけに見極めがかなり難しいです。
そのベテランへの配慮には定評のある西村監督だけに、余程のことがない限りは藪田の配置転換などはありえません。
そうなれば老藪田の復活の有無がチームの浮沈に直結をしかねませんので、チーム最年長投手の頑張りに期待をします。

試合前の練習から角中の姿が見えなかったのでスタメン落ちは予想できましたが、やはり今の打線で角中を欠くと面白みがありません。
またDHであれば落ち着いて見られるもののサブローが守備につくと余計なことを考えなければなりませんので、その点では八回から工藤を守備固めに入れたことでホッとするとともに、交流戦での戦い方が何となく見えてきたような選手起用ではありました。
そして大松と天秤にかけられて外されたのであろう伊志嶺は守備固めにも使われずに始球式要員としてベンチを温めるのであれば一日でも早く浦和に送るべきだと思いますし、練習でサードを守るのが今江だけという状況は本人にとってもチームにとっても早急に改善をすべきポイントでしょう。
その打線は育成枠から昇格をしたばかりの千賀をぶつけられるという屈辱に三回までノーヒットとはデータ不足によるところもあるのでしょうが、いきなりひやひやとさせられました。
そして千賀はMAX149キロと魅力たっぷりのストレートと変化球もそこそこキレがあり、プロ初登板初先発の緊張と三回までの好投で欲が出たのか四回に制球を乱しての3失点は敵ながらも惜しいピッチングで、球団が栄光の21を与えた理由が和田への面当てだけではなかったということなのでしょう。
こういった投手がロッテで出てくれば大騒ぎでしょうし、岩嵜などもストレートの威力はそのままにまとまってきましたので、やはりコーチ陣の手腕の差を痛感せざるをえません。
それはさておき千賀の何十倍も稼いでいるミリオンダラーズの3連打と久しぶりに低めのボールをすくい上げる大松らしいバッティングでの先制は時折に吹き抜ける風と同様に火照った体に心地よく、アンパイの今江にまで押し出しの四球をプレゼントしてくれる太っ腹には感謝感激です。
ほぼ全ての打者がそれなりに結果を残してのソフトバンク戦での勝ち越しは明日以降に向けてのいい傾向ですし、最低ラインだった対上位6戦での五分を何とか維持できましたので、この勢いで対下位6戦をきっちりと勝ち越してまたQVCマリンに戻ってきてもらいましょう。
心配をしていた客入りも今日は2万7千とほぼ大入りでしたし、このまま首位争いを続けていけば平日でも1万を割ることはないはずです。

そんなチームに、心強い援軍です。
今年の東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞の千葉出身の山崎紘菜が、シーズン中かつ現役高校生というハードルを特別ルールで取っ払っての入団が決まりました。
球団もその期待の表れとして背番号7を与えることを英断し、西岡の穴もようやくにこれで埋まることでしょう。
そうなれば根元はまた控えに甘んじることにもなりかねませんので、目尻を垂らすのではなく死活問題と受け止めての奮起を願いたいものです。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9

 ソフトバンク

0 0 0 0 3 0 0 0 0 3 5 0

千葉ロッテ

0 0 0 3 1 0 0 0 X 4 7

0


◆4月30日(月) 千葉ロッテ-ソフトバンク6回戦(ロッテ4勝1敗1分、13時、QVCマリン、27,070人)
▽勝 藤岡 5試合3勝1敗
▽S 藪田 11試合1敗8S
▽敗 甲藤 3試合1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 藤岡、中後、益田、藪田―里崎
ソフトバンク 千賀、甲藤、金無英、金澤、岡島―山崎

 

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