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ばあさまの独り言

ばあさまから見た世の中のこと・日常生活のこと・短歌など

総選挙が近いとか

2014年11月12日 | 随筆・短歌
 過日私が住んでいる市で市長選挙がありました。推計学が進んで、出口調査をすれば、極端な場合、投票が締め切られて未だ一票も開票しないうちから、「○○氏当選確実」とテレビにテロップが、出たりするようになりました。勿論開票率0%です。それにしても、どうしてそんなに急いで発表しなければならないのかと疑問に思っています。
 このような場合の多くは、選挙民も結果がどう出るか、解っている場合が多いです。折角の選挙ですから、私達は必ず投票し、棄権したことがありません。決まっているのに、時間の無駄と思うこともありますが、矢張り権利を正しく行使するのが、国民の義務であると思って、ブツブツ言いながらも投票に出向いています。
 ところで何年か前に衆議院選挙の会場で、出口調査をしているマスコミがあり、夫が掴まりました。「私は誰に投票したなどと、人には言わないことにしていますので」と丁寧に断っていました。ところが相手は何を勘違いしたのか、それとも 断られた事に自尊心が傷つけられたのか、「これは法律的に違法ではないのですよ」とやや居丈高に言いました。「そんなことは解って居ますが、お断りしているのです」と夫も後へは引かず、振り切って帰って来ました。
 そんな想い出話をしながら今回も二人で出掛けましたら、何と先ず私が、続いて出て来た夫が掴まってしまいました。誰が見ても後期高齢者の夫婦の顔をしていますから、無理もないのでしょうが、鄭重にお断りさせて頂きました。どちらも「そうですか、失礼しました」とあっさり引き下がってくれました。不快な思いをさせないように気配りしていて好感がもてました。前回は公共放送で、この度は民放と新聞社だったと言うことに気付いて、矢張り末端の社員までも、立ち位置が違うのか、と思ってしまいました。
 私はどういう訳か、時折○○調査の対象になります。現在もある調査に当たったそうで、一週間に渡って日常生活の一端を記録しています。
 簡単なものは良いとして、一ヶ月の家計調査に当たった時はとても大変でした。毎日何にいくら支払ったか、入金はいくら有ったか、と書くのですから、生活の中身が全て晒されます。別に悪いことをしている訳でもなく、どうせ私達は年金暮らしですし、毎日家計簿をつけていますから、費目が異なる面倒さはありますが、二冊の家計簿つけを一ヶ月何とかやりおおせました。調査員の人には、感謝されましたが、日頃書き慣れない人には大変な作業だと思いました。
 10円100円と細かい計算が合わない場合は、普段は食費にして帳尻合わせをするのですが、調査は正確でないといけないと思い、徹底的に追求しましたので、時間を取られて大変でした。
 何人に一人というように住民基本台帳によって選んでいます。とありましたが高齢者には無理な場合もあるでしょうから、本当に無作為にに抽出しているのかしらと、疑問を禁じ得ません。
 ところで意識調査などや、内閣支持率は、電話調査と聞くと、それは正確でない気がします。なぜなら、現在の若者は固定電話を持っていません。調査員が電話している時間帯は、日中でしょうから、必然的に電話の相手は日中在宅している人に傾きます。 携帯電話やスマホの人はどうなっているのでしょう。夜中に働いている人はどうでしょうか。恐らく除外されているでしょう。とすれば、必然的に老人の比率が高くなっている筈です。田村秀「データの罠」(集英社新書)
 政治家は尤もらしいスローガンを高々と掲げますが、その殆どはスローガンだけで消えてゆく、一酔の夢であることは、みな知っています。私達はそのたびにがっかりしています。例えば「経済政策を第一に考えています」と言い、ある時は「拉致被害者の問題を第一にしています」と言うのを聞きます。その前に政権交代時の約束だった筈の、「議員定数削減の約束」、「一票の格差是正」なども在るはずですが、また頬被りする積もりでしょうか。
 大切な課題として、全てを言わず、都合の良い1、2について云うだけのことも多いです。それも出来るだけ希望が持てるようにやや誇大にいうとか、どちらとも取れる曖昧な表現に留めるとか、実に巧みに行われています。こっそり問題を隠してしまうこともあります。何を置いても先ずやらなければならない事をしないでいる、ということを、国民は忘れてはいけないのですが、人の噂も75日と言われる様に、忘れっぽいことも格言どおりのようです。選挙は私達国民が直接政治に関わるたった一つの手段ですが、後悔のないよう行使しましょう。投票率の低さは、その国民の民度や国家観を示す数値と言えそうです。