遅咲きで知られる御室桜が、京都市右京区御室の仁和寺で見頃を迎えている。多くの参拝者が訪れ、春のうららかな日差しに照らされた低木の桜をめでていた。
御室桜は境内中央部の観音堂南側に植えられている桜の総称。一帯には白やピンクなどさまざまな色の花を付ける高さ2~4メートルの木が約200本ある。京都市内のソメイヨシノが散り始めると咲くことで知られる。
例年より早く、7日に開花した。今年は観音堂西側に高さ約3メートルの展望台「御室華舞台」が設置されており、参拝者は長い行列をつくって順番に展望台に登り、いつもの年とは異なる眺めを写真に収めていた。
友人と訪れた看護師清水明子さん(52)=福岡市=は、「仁和寺には何度か訪れていますが、桜のきれいな時期は初めて。念願の光景を見ることができました」と喜んでいた。15日ごろに満開を迎え、21日ごろまで楽しめる見通し。拝観料が必要。