秋生のEtude

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「笑いの大学」 3/2(木)マチネ

2023年03月06日 21時54分55秒 | 内野づくし
渋谷に行ってきました。
あいかわらずの人、人、人。
PARCO劇場・・・2020年1月にリニューアルオープンしてから、行くのは初めてで、あまりに久々過ぎてどうやって行けばいいのかハチ公前から何年かぶりに公園通りを歩きました。

「笑いの大学」 2023.3.2(木) 13:30開演 PARCO劇場

[作・演出]三谷幸喜 [出演]内野聖陽 / 瀬戸康史

時は戦時色濃厚な昭和15年。
登場人物は、警視庁検閲係・向坂睦男(さきさかむつお)と劇団「笑の大学」座付脚本家・椿一(つばきはじめ)。
非常時に喜劇など断じて許さないとする向坂は、上演中止に追い込もうと執拗なまでの注文を繰り返す。しかしなんとか上演許可をもらいたい椿は、向坂が要求する無理難題を逆手に取りながら、あくまで真正面からの書き直しに挑戦する。
警視庁の取調室を舞台に、相対する男二人のドラマが始まる。


舞台には小さめのテーブルと向かい合うイスが二つ。奥には扉。上手奥に、お茶ややかんや灰皿等、小道具を置く小さめの机。
至ってシンプルな舞台セット。そして本当に二人の会話だけで話が進んでいく。

登場人物の名が外国語なのがいかん、から始まり、〝御国のため”というセリフを入れろ、とか、とにかく脚本のあちこちを否定し無理な要求を続けて、上演を阻止しようとする向坂。
喜劇など全く面白いと思ったことはない!と断言するごっつごっつ(?)の堅物の向坂が、いつしか椿のペースに巻き込まれて、コントのような姿をさらけ出す展開が最高に面白かったです。
片や、どうにかして自分の脚本の上演許可が欲しい椿の、あの手この手の柔軟な姿勢は、しなやかでしたたかで、その熱意たるやもう脱帽。
何日間も時を共有するうちに、二人の間には不思議な関係性が芽生え始め・・・
なのに・・・最後はこうくるか
・・・そうだった。そういう時代だった、と。

内野さんの嫌味で陰険で、それでいて実は真面目で、一生懸命な椿にものすごく影響されてしまう向坂最後は椿の書いた脚本の芝居を、心から観たいと願う姿が愛しかった。
初めての瀬戸くん。うわっ、驚異の八頭身!!そして、なんてきれいな子なんでしょうか。
座付き作家のいろいろを抱えながらも、とにかく柔軟で懸命で前向きで、芝居の上演に賭ける想いの強さに胸が熱くなる。

いい二人でした。
観れてよかった。


この舞台の上演前の諸注意アナウンスは三谷さん本人でした。
あれこれと、クスっと笑える面白いものばかりでしたが・・・
コロナに翻弄されたこの3年。
演劇界だけではないけれど、本当にいろいろなことに我慢を強いられ、辛い時代でした。
今、少しづつ、いつも通りの日常が戻りつつあって、三谷さんの「やっと返ってきます。」という言葉には、ちょっと泣きそうになりました。


コメント
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