もうひとつの“銀河”は、銀河劇場で上演されていたアッキー&育三郎くんの舞台『星めぐりのうた』
『星めぐりのうた』 2012.10.21(日) 13:00開演 天王洲アイル銀河劇場
中川晃教、山崎育三郎、植木豪、フランク莉奈、岡田亮輔、杉崎真宏、大野幸人、田極翼、三枝宏次、浜手綾子、皆川まゆむ、橋本由希子、土居裕子
宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』は、小学生の時に読んだ記憶があるのですが・・・結末はよく覚えていなくて・・・たぶん、その頃の私には難しかったんだと思います。
コウイチ/アッキーは、上京はしたものの就職もできず、バイトを掛け持ちするフリーター暮らし。
先の希望もなく今の自分に全く自信が持てないまま、星空に向かって嘆くように歌うコウイチ。
・・・アッキーは、本当にネガティブな暗い瞳の役が上手い。背を丸めて伏せ目がちに歩く姿は、情けなくて哀しくて・・・観ていてつらい。
そんなアッキーの歌声は、声にならない心の叫びのようで、いつもに増して胸を打たれました
そんなコウイチは、偶然会った同級生丸田/岡田くんから小学校の同窓会があることを知らされる。
「・・・慧(ケイ)は来る?」と聞くコウイチ。
親友だったのに・・・ずっと連絡も取れなくなったケイに会いたいのに・・・
同じ同級生で今はコウイチの雇い主でもある重実/植木さんは、コウイチの父親が蒸発(実は服役?)したことを理由に“おまえのことを思って誘わなかったのさ”と
ケイに会えないコウイチ。
あきらめて、次の仕事に向かったコウイチは、疲れ果てて屋上のベンチに腰を下ろす・・・とそこはいつのまにか宇宙を走る列車で、隣には会いたかったケイが!!
ケイ/育三郎くんは、エリート弁護士という役だったので、スーツ姿がさわやかで・・・なぜか
実際にはアッキーより年下なのに、すごく優しいお兄さんみたい。
アッキーが甘えた子犬のように、ケイに笑いかけはしゃいでうれしそうにするもんだから、始終、コウイチを庇うような暖かい眼差しでコウイチを見ていて、包容力を感じました(笑)
2人は、子どもに戻ったように楽しい列車の旅を続けるのだけれど、停車するたびに出会う様々な人々とのふれあいからいろいろな事を感じとって行きます。
ある時は、過去のいろいろが詰まった大きな穴へ。そしてその穴を掘り続ける男。
ある時は、とあるワケありそうなバーへ。そこで聞いた“サソリ”と呼ばれる殺し屋の顛末・・・
そして、新たに列車に乗り込んできた兄妹と歌手は、豪華客船からの乗り換えだといい・・・そこで語られる物語はあたかもあの“映画”(?)のようで
兄/岡田くんと妹/莉奈ちゃん(『ロミジュリ』では会えなかったので初めて見たけど、かわいいっ!!)の船上での思い出話に合わせて、舞踏会に紛れ込んだコウイチとケイは、ダンスを踊ったり、“タイタニック”ごっこをしてみたり・・・と、かなりかわゆいっ!!
そのうちに妹のカオルとケイはいい感じになってダンスも盛り上がって・・・2人の世界について行けなくなったコウイチが歌手と交わす会話は、ちょっと重め。
歌手/土居さんは、本当に美しい歌声で、(最初のコウイチのお母さんもですが)優しく包み込むような歌声に私まで癒されました。
やがて、南十字星が見え始め3人は列車を降りて行きますが・・・
また2人になった列車の中で、目の前に現れたブラックホールに、コウイチは「一人だったらきっとこわかっただろうなぁ」と。
「この暗闇が?」と、尋ねるケイ。「ううん、旅のすべてが」と答えるコウイチ。
「でもケイがいれば平気だ」「ケイがいれば怖くない」・・・「僕もだよ。コウイチ」と、ケイ。
・・・なんかねー。もう切なくて切なくて。
そして、ケイは口笛を吹き始める。それを「夜に口笛を吹いちゃダメだって」と止めようとするコウイチ。コウイチを困らせるようにわざと口笛を吹き続けるケイ。(いったいなんなの?この甘えたようなやり取りはっ!?)
いつしか列車を降りていくケイ。
気がつけば、列車の中にいたはずだったコウイチは、屋上のベンチに座っていて、メールでケイの事故死を知らされる・・・
ケイと列車で旅をして成長するコウイチ。今までの衣装を着替えて茶色いスーツに身を包んだコウイチは、少しだけオトナになったような。自分の生き方を見つめ直して前を向いて歩いて行こうと。
それを、天上から白いスーツ姿で見守るケイ。
とにかく、アッキーと育三郎くんのデュエットは、予想以上に合っていて、相性がいいのか、すごく耳に心地よくて。ハーモニーが本当に美しい。
土居さんとアッキーのデュエットももちろん素晴らしい。
なんだか、よくぞこの3人を会わせてくれたなぁ、と思えるほど
アドリブ(?)だろうけれど、最初、列車に乗った時に車掌に「切符を拝見」と言われ、「“モーツァルト”のチケットじゃダメ?」とか「パスモは?チャージ溜まってるんだけど」と返すアッキーが可愛くて。
一度きりの観劇で、しかもかなりの量の歌が歌われていて、全部覚えていないのが本当に残念!!
でも、贅沢なくらいに美しいハーモニーを楽しめました。
そして、最初に「ソング・ダンス・ミュージカル」 と紹介されていたこの舞台、映像も多用されていて美しかったけれど、場面場面で通行人になったり、風になったり、渡り鳥になったり、と何人かのダンサーさんが舞台を盛り上げてくれます。(イメージとしては、ちょっと音楽座の舞台っぽいかな?)
あの『CHESS in Concert』の時の大野さんもいた。ザネでサソリの植木さん、すごいダンサーさんなんですね。あのストリート系のダンスパフォーマンスは、すごいっ!!びっくりです。
♪隣の星と手を繋ぎ星座になって永久に輝く・・・唯一覚えている素敵だなぁ、と思った歌の一節。
それほど派手な印象ではなく静かなイメージの舞台でしたが、心に残る舞台でした。
『星めぐりのうた』 2012.10.21(日) 13:00開演 天王洲アイル銀河劇場
中川晃教、山崎育三郎、植木豪、フランク莉奈、岡田亮輔、杉崎真宏、大野幸人、田極翼、三枝宏次、浜手綾子、皆川まゆむ、橋本由希子、土居裕子
宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』は、小学生の時に読んだ記憶があるのですが・・・結末はよく覚えていなくて・・・たぶん、その頃の私には難しかったんだと思います。
コウイチ/アッキーは、上京はしたものの就職もできず、バイトを掛け持ちするフリーター暮らし。
先の希望もなく今の自分に全く自信が持てないまま、星空に向かって嘆くように歌うコウイチ。
・・・アッキーは、本当にネガティブな暗い瞳の役が上手い。背を丸めて伏せ目がちに歩く姿は、情けなくて哀しくて・・・観ていてつらい。
そんなアッキーの歌声は、声にならない心の叫びのようで、いつもに増して胸を打たれました
そんなコウイチは、偶然会った同級生丸田/岡田くんから小学校の同窓会があることを知らされる。
「・・・慧(ケイ)は来る?」と聞くコウイチ。
親友だったのに・・・ずっと連絡も取れなくなったケイに会いたいのに・・・
同じ同級生で今はコウイチの雇い主でもある重実/植木さんは、コウイチの父親が蒸発(実は服役?)したことを理由に“おまえのことを思って誘わなかったのさ”と
ケイに会えないコウイチ。
あきらめて、次の仕事に向かったコウイチは、疲れ果てて屋上のベンチに腰を下ろす・・・とそこはいつのまにか宇宙を走る列車で、隣には会いたかったケイが!!
ケイ/育三郎くんは、エリート弁護士という役だったので、スーツ姿がさわやかで・・・なぜか
実際にはアッキーより年下なのに、すごく優しいお兄さんみたい。
アッキーが甘えた子犬のように、ケイに笑いかけはしゃいでうれしそうにするもんだから、始終、コウイチを庇うような暖かい眼差しでコウイチを見ていて、包容力を感じました(笑)
2人は、子どもに戻ったように楽しい列車の旅を続けるのだけれど、停車するたびに出会う様々な人々とのふれあいからいろいろな事を感じとって行きます。
ある時は、過去のいろいろが詰まった大きな穴へ。そしてその穴を掘り続ける男。
ある時は、とあるワケありそうなバーへ。そこで聞いた“サソリ”と呼ばれる殺し屋の顛末・・・
そして、新たに列車に乗り込んできた兄妹と歌手は、豪華客船からの乗り換えだといい・・・そこで語られる物語はあたかもあの“映画”(?)のようで
兄/岡田くんと妹/莉奈ちゃん(『ロミジュリ』では会えなかったので初めて見たけど、かわいいっ!!)の船上での思い出話に合わせて、舞踏会に紛れ込んだコウイチとケイは、ダンスを踊ったり、“タイタニック”ごっこをしてみたり・・・と、かなりかわゆいっ!!
そのうちに妹のカオルとケイはいい感じになってダンスも盛り上がって・・・2人の世界について行けなくなったコウイチが歌手と交わす会話は、ちょっと重め。
歌手/土居さんは、本当に美しい歌声で、(最初のコウイチのお母さんもですが)優しく包み込むような歌声に私まで癒されました。
やがて、南十字星が見え始め3人は列車を降りて行きますが・・・
また2人になった列車の中で、目の前に現れたブラックホールに、コウイチは「一人だったらきっとこわかっただろうなぁ」と。
「この暗闇が?」と、尋ねるケイ。「ううん、旅のすべてが」と答えるコウイチ。
「でもケイがいれば平気だ」「ケイがいれば怖くない」・・・「僕もだよ。コウイチ」と、ケイ。
・・・なんかねー。もう切なくて切なくて。
そして、ケイは口笛を吹き始める。それを「夜に口笛を吹いちゃダメだって」と止めようとするコウイチ。コウイチを困らせるようにわざと口笛を吹き続けるケイ。(いったいなんなの?この甘えたようなやり取りはっ!?)
いつしか列車を降りていくケイ。
気がつけば、列車の中にいたはずだったコウイチは、屋上のベンチに座っていて、メールでケイの事故死を知らされる・・・
ケイと列車で旅をして成長するコウイチ。今までの衣装を着替えて茶色いスーツに身を包んだコウイチは、少しだけオトナになったような。自分の生き方を見つめ直して前を向いて歩いて行こうと。
それを、天上から白いスーツ姿で見守るケイ。
とにかく、アッキーと育三郎くんのデュエットは、予想以上に合っていて、相性がいいのか、すごく耳に心地よくて。ハーモニーが本当に美しい。
土居さんとアッキーのデュエットももちろん素晴らしい。
なんだか、よくぞこの3人を会わせてくれたなぁ、と思えるほど
アドリブ(?)だろうけれど、最初、列車に乗った時に車掌に「切符を拝見」と言われ、「“モーツァルト”のチケットじゃダメ?」とか「パスモは?チャージ溜まってるんだけど」と返すアッキーが可愛くて。
一度きりの観劇で、しかもかなりの量の歌が歌われていて、全部覚えていないのが本当に残念!!
でも、贅沢なくらいに美しいハーモニーを楽しめました。
そして、最初に「ソング・ダンス・ミュージカル」 と紹介されていたこの舞台、映像も多用されていて美しかったけれど、場面場面で通行人になったり、風になったり、渡り鳥になったり、と何人かのダンサーさんが舞台を盛り上げてくれます。(イメージとしては、ちょっと音楽座の舞台っぽいかな?)
あの『CHESS in Concert』の時の大野さんもいた。ザネでサソリの植木さん、すごいダンサーさんなんですね。あのストリート系のダンスパフォーマンスは、すごいっ!!びっくりです。
♪隣の星と手を繋ぎ星座になって永久に輝く・・・唯一覚えている素敵だなぁ、と思った歌の一節。
それほど派手な印象ではなく静かなイメージの舞台でしたが、心に残る舞台でした。