原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

2か月ぶりの娘との再会

2022年09月18日 | 人間関係
 我が一人娘が家から出て独り暮らしを初めて以降、4か月半程が経過した。

 何ら問題も無く順調な生活を営んでいる様子で、親としては安心し切っているに等しい。


 そんな娘が我が家へやって来るのは、いつも歯科医受診の時だ。
 我が家に程近い歯科医にお世話になって既に長年が経過していた娘だが。
 やはり慣れた歯科医先生に診てもらいたいとの本人の希望で、受診日には歯科医受診のついでに我が家にやって来る。 

 ただし娘の希望でいつも宿泊はせずして、夜遅く自身の一人暮らしの住処へ帰るのだが。 それでも娘がやって来た日には一家3人で食卓を囲み晩餐会と相成り、楽しい一時を過ごすこととなる。


 さて、その娘歯科医受診の日程が3か月程空くことになったため、今度は親の私が娘が暮らす住居地へ行くとの提案をした。
 そうなると、だ。
 亭主も連れて行くか否かが問題となろう。 きっと亭主も一緒に行きたいに決まっているだろうが、男親とは(特に妙齢の娘が一人暮らす住処に行きたいと)積極的には言い出しにくいものではなかろうか??
 そこで私が「貴方も行く?」と尋ねてやっても、はやり返事がうやむやだ。

 そんな時、私に妙案がひらめいた。😃 
 「最近ゴキブリキャッチャーを我が家中に配備する作業を貴方がしたけど、それを娘の家にも貴方が配備してやったらどう?」

 これで、決定だ!  亭主も臆することなく堂々と娘の家を訪ねることが叶った。😁 


 さて台風の影響で異様に暑い昨日だったが、亭主と2人で都内の電車を三つ乗り換えて娘が暮らす部屋に到着した。
 一見して娘は元気そうだ。
 元々寡黙な娘故に相変わらず口数が少ないが、私が「仕事はどう?」「ゴミ出しに困っていない?」「ご近所とはうまくいってる?」等々と矢継ぎ早に問うと、それらすべての質問に対し「問題なし」との回答が返ってきた。

 「それは何より!」とのことで部屋内外を見回すと、室内も綺麗に掃除されているし、ベランダには沢山の洗濯物が見栄えよく等間隔で干されていた。

 亭主は、今回の自身の任務だった「ゴキブリキャッチャーの配備」を終えた後、やはり娘に聞きたかったことを問うたようだ。
 そうしたところ娘から返ってきたのは、「冷蔵庫に霜がつく」とのこと。(いやさすが、娘も両親それぞれに訴える内容を心得ていること!)、と感心させられた。
 亭主が早速冷蔵庫内を点検したところ、確かに霜があちこちについていた。 
 その対策としては、「未だ冷蔵庫機能は果たしているようだから、もう少し様子を見て、機能があやふやになったら買い替えよう」との亭主の娘に対する回答だ。

 要するに亭主も今回の娘宅訪問に於いて十分にお役に立てた訳であり、それに満足して「先に帰る」と言って帰路に就いた。


 その後は娘と“積もる話”(とは言っても、そもそも我が娘は生来の揺るぎない特質として寡黙なため)、母の私側がいつも話題を振るのだが。

 それでも、なんだかんだと娘と2か月ぶりの親子の会話が叶った。
 とにもかくにも我が娘は真面目で律儀な性格故に、職場にても周囲に迷惑を掛けることなく常に信頼を得つつ日々仕事に励んでいる様子だ。
 健康面での留意も相変わらず素晴らしく、(母同様に)“痩身”ではあるが体調を崩すこともなく日々きちんと暮らしている様子を垣間見ることが叶い。

 次回は娘の歯科医受診のために我が家に立ち寄ることを確認し合い、束の間の娘との再会を終えて私も帰路に就いた。



 世にはまさに、“いろんな親子像”が存在することだろう。

 そんな中で我が家のような親子関係が存在して許されるだろうし、それで十分でもあろうと私は確信する。