冒頭表題に関する2025.08.26付朝日新聞記事 量子フェス実行委員長 山本貴博氏による「パソコン、スマホ、LED… 次は量子産業化の時代」と題する記事を、以下に要約引用させて頂こう。
100年程前といえば、日本は大正が終わり、昭和が幕を開けたころだ。 同じ時期に、人類は自然界の根源的なルール「量子力学」を発見した。
この新しい物理学により、私達はいろんな技術を生み出すことに成功した。 パソコンやスマホ、発光ダイオード(LED)も量子力学のたまものだ。 この技術革新は、18世紀の産業革命に匹敵するものと言えるだろう。 一方で、人類は原子爆弾という間違いなく過ちと言える使い方もした。
次の100年を考えた時、人類はもっと量子の世界を自在に操れるように技術的にはなるだろう。 (中略)
今年5月には石破茂首相が量子コンピュータを視察し、「量子産業化元年」に位置付けると発言した。 量子力学は「物理学者の学問」にとどまることなく、100年経って「産業化の時代」に突入したのだ。
量子コンピュータが実用化されれば、エネルギー問題や気候変動問題を解決する新材料や新技術が見つかるかもしれない。 薬の設計や候補の絞り込みが簡単になり、多くの人の命を救う新訳が生まれる可能性だってある。
ただし、金融取引の暗号を解いたり、軍事戦術に使われたり、驚異的な計算能力が悪用される危険性もある。
そうした時、量子技術の正しい使い方を、専門家だけでなく、世界中の皆で考えていく必要があると感じている。
ほかの技術と同様、量子技術も使い方ひとつで、役立つものにも危険なものにもなる。 だからこそ、人をあやめるような方向に使ってはいけない。 どこかの国だけが裕福になるような使い方もしてはいけない。
科学者や政治家だけでなく、みんなで量子技術の在り方を考えていきたい。 量子力学誕生100年の節目が、そのきっかけになればと願っている。
(以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)
原左都子エッセイ集において、過去に「量子力学的実在論」等を幾度か取り上げてきている。
あくまでも「科学哲学分野」の対象として、それを取り上げ論述したものだが。
この「量子力学」は上記引用文中に書かれているように、物理学の技術として世にパソコンやスマホ、LED等を生み出し各分野の技術革新に大いに貢献する学問のひとつである。
故に上記記事の記載通り、今後の「量子力学」は「物理学者の学問」、はたまた「哲学者の学問」にはとどまらず。
今の「産業化の時代」の理論として活用され、産業の発展を支える役割を果たすことであろう。
まさに今現在が「量子力学誕生100年」の節目であるとのことだが、今後益々この世の発展を支えていくことであろう。