原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「原左都子エッセイ集」バックナンバー宛に現役高校教諭氏よりメッセージを頂戴しました

2022年09月30日 | 教育・学校
 メッセージを頂戴したバックナンバーは、我がエッセイ集2022.09.25公開の「『勉強しないとああなるぞ』との小学校教諭の発言に異議あり!!」である。

 メッセージをお送り下さった方は、E先生とおっしゃる現役高校教諭、進路指導主事4年目のベテラン教諭氏。 現在59歳であられる。
 このEさんとのお付き合いは、我が「原左都子エッセイ集」を通じて既に10年程が経過しているであろうか。
 今回のメッセージは、約3年ぶりに久々に頂戴したものだ。



 それでは早速、E先生よりのメッセージをコピーして以下に紹介しよう。


   25日の小学校教諭の発言の記事は知りませんでした。同業者として悲しいです。  清掃業者の方が直接聞いたとしたらとんでもない暴言ですし、職業差別意識を子どもたちに与える可能性が大きいことを考えると教師としてはとんでもない発言です。更に児童のご家族親戚に清掃業の方がもしいたならば、児童の受ける心の傷は計り知れないものと思います。明らかに懲戒レベルに感じます。  「こんな軽薄な思考の人間が学校の教員に採用されているのか?!? 誰がこいつを教員として採用した!??」  原さんの叫びですが、記事を見た人なら皆さんが感じることだと思います。私の私見ではありますが、原因はたくさんあると思います。  まずは採用試験の競争倍率の低さです。特に都市部での倍率は低いようです。一般的に高→中→小と低くなります。一応倍率はあるように見えますが、「受けるだけ受けてみようか」という人を含んでいますから、実質倍率は2倍程度の地域もあるようです。この原因も色々とあるでしょう。当然大都市圏では一部上場企業に人気が集まります。しかし地方では大企業が少なく、公務員人気は高い傾向にあります。それでも近年倍率が下がっている傾向があるようです。中学校、小学校と低学年になるほど、生徒児童、保護者が多種多様になり対応が困難になっています。そのため本来の仕事以外の業務に追われて体力的にも精神的にも負担が大きくなり、体調を崩し休職したり早期退職したり、教師という仕事が「ブラック」と言われるのは皆さんご存知かと思います。  それから、競争倍率が低くなると偏差値が高くない大学(偏差値で大学を判断するのも良くないですが)からも多くの合格者を出します。「公立学校、○○人合格!」とスーパーの特売チラシのようなリーフレットを持って地域の私立大学から生徒募集に来られます。「公務員試験や教員採用試験対策の特別コースや講座を設定しています!専門学校から講師を呼び講座を開いています」等々鼻息荒く宣伝されます。パンフレット(大学案内)のほとんどが就職状況の数値や一流企業に就職できた卒業生の談話や、就職支援体制などです。本来の最高学府としての学びである、「幅広い教養」、「高度な専門知識」、「研究方法や問題解決能力」、を身につけること、がほとんど記載されていないようにも見えます。キャリア支援体制の充実も大切ですが、順序が逆です。大学での学びがあってこそのキャリア支援だと思います。  小学校・中学校と先生を困らせていたヤンチャな子どもたちも、大学に入って来る日も来る日も採用試験対策に取り組むことで合格しちゃうんですね。小学校・中学校と、基本的な生活習慣を身に付けている上で、教師の方へきちんと向き、先生の動きや考え、周囲の友達の気持ちを感じながら真摯に学校生活を送ってきた子どもたちに教師を目指してもらいたいです。自分が真剣に学校生活を送ってきていない学生が、将来それぞれの学校で子どもたちに何を教えなければならないのかがわかるでしょうか。生徒、児童の気持ちがわかるのでしょうか。  高等学校の授業中に資料を提示し「はい、これを見てください」と言っても、まず数人は下を向いたままです。大きい声で「こ れ を み な さ い」と言っても一人くらいは顔を上げません(居眠りしてます)  でも小学校低学年はどうでしょうか。先生が「はーい、これを見てー」というと目を輝かせながら100%の児童が注目してくれるのではないでしょうか。  小・中・高と学校の役割は違いすべてが大切な教育機関ですが、小学校低学年だけは絶対に軽視(してはいないでしょうが)できないと感じています。人格形成にとって大切な時期であり、多くの道徳的なことや社会のルールを学ぶ時期です。そのとき、教師、特に担任の先生は児童にとって絶対的な存在だと思っています。  生徒の進路相談の時(雑談でも)「私、将来、教師になりたい」と言われると、つい本音で「やめとけ、やめとけ、教師はブラックだよ」と言いたくなります。でも、それをぐっと我慢して「教師は素晴らしい仕事だよ、がんばろうね」とアドバイスをすることもこれからの教育界のためには必要なことだと考えています。  教師という職業が、本当に適している人が、本当になりたいと感じる職業になること、そして本当に適している人が採用される試験制度、そうなることを心から願っています。  
 結局は国による様々な制度や待遇の見直し(早急な)でしょうかね。(ボヤキです)
 

 (以上、現役高校教諭E先生より頂戴したメッセージを掲載させていただきました。)  



 原左都子からの御礼を申し上げよう。

 現役高校教諭のE先生、この度は学校業務にて多忙なところ貴重なご意見を頂戴しまして、誠にありがとうございました。

 私も高校教諭経験者ですが、それを退職して既に20数年の年月が経過しております。
 そんな私もつい最近のことですが、ニュース報道にて現在学校教諭が不足しているとの情報を目にしました。 
 この現象に関するE先生のご記述を以下に反復させていただきますと。
 「採用試験の競争倍率の低さ。特に都市部での倍率は低い。一般的に高→中→小と低くなる。一応倍率はあるように見えるが、『受けるだけ受けてみよう』という人を含んでいるから、実質倍率は2倍程度の地域もある。
 中学校、小学校と低学年になるほど、生徒児童、保護者が多種多様になり対応が困難になる。 そのため本来の仕事以外の業務に追われて体力的にも精神的にも負担が大きくなり、体調を崩し休職したり早期退職したりして、教師という仕事が「ブラック」と言われる。
 大学に於いてキャリア支援体制の充実も大切だが、順序が逆。大学での学びがあってこそのキャリア支援と思う。  小学校・中学校と先生を困らせていたヤンチャな子どもたちも、大学に入って来る日も来る日も採用試験対策に取り組むことで合格してしまう。 小学校・中学校と、基本的な生活習慣を身に付けている上で、教師の方へきちんと向き、先生の動きや考え、周囲の友達の気持ちを感じながら真摯に学校生活を送ってきた子どもたちに教師を目指してもらいたい。 自分が真剣に学校生活を送ってきていない学生が、将来それぞれの学校で子どもたちに何を教えなければならないのかがわかるだだろうか。 生徒、児童の気持ちがわかるのか。
 「私、将来、教師になりたい」と言われると、つい本音で「やめとけ、やめとけ、教師はブラックだよ」と言いたくなります。でも、それをぐっと我慢して「教師は素晴らしい仕事だよ、がんばろうね」とアドバイスをすることもこれからの教育界のためには必要なことだと考えています。  教師という職業が、本当に適している人が、本当になりたいと感じる職業になること、そして本当に適している人が採用される試験制度、そうなることを心から願っています。  



 E先生の教師としての“本気度!”が実に素晴らしく。

 ついつい、2度に渡ってE先生からのメッセージを復唱させたいだたきました!

 
 本日午後、goo編集画面上のトラブルに遭遇したこともあり、当該記事の公開が遅くなりましたが。

 世の中には、こんなにも堅実に生徒と接しその未来を考慮されている現役教師先生が存在しているとの事実を伝えられることを。

 曲がりなりにも過去に一時「高校教諭」を経験した原左都子の、自慢話とさせて頂きます!
 

郷里・観音寺のマチ子さんより郷里名産品を沢山お送り頂きました!

2022年09月29日 | 旅行・グルメ
 (冒頭写真は、昨夜 郷里・観音寺のマチ子さんよりお届け頂いた名産品のうち、「鳴門金時」。)



 この郷里観音寺のマチ子さんは、我が郷里医学部時代にご指導いただいた医師・医学博士であり大学教授でもあられた我が故恩師の奥様なのだが。
 (私と奥様のマチ子さんとの馴れ初めに関してはバックナンバー内で幾度か公開していますので、そちらを参照下さい。)

 そのマチ子さんと私の相性がとても良好で、コロナ禍にもかかわらずもう3年近い年月に及び続行している。 
 (参考ですが、マチ子さんは私よりほぼ10歳年上の女性です。 観音寺現住職は別居のご長男が勤めておられるが、そのお母上として檀家の皆様のお相手をなさる等々、日々多忙に暮らしていらっしゃるご様子です。 ちなみにご次男は地元大学病院医師として超多忙に活躍されていていて、マチ子さんが電話をしても出る時間すらないと嘆かれつつ。 東京に住むこの私宛に“新型コロナ”に関する質問を電話にてして来られたりします…)


 昨夜これらをお送り頂いたのは、この度我が恩師の「七回忌」を観音寺にて執り行われた故だ。
 その“記念品”としては、「自動開閉折り畳み傘」をお送りいただいたのだが。

 その他、マチ子さんのお気遣いで、沢山の郷里名産品を沢山お贈り下さった。

 それらを以下に紹介しよう。


          
 こちらは、「鳴門金時」。 
 これに関しては、我が生まれた鳴門市の名産品であり、子供の頃からこればかり食べさせられつつ育ったようなものだ。
 今回マチ子さんがお送り下さった「鳴門金時」は紫色が美しく、如何にも美味そうだ!


          
 次は、言わずと知れた我が郷里の名産トップ品の「すだち」。
 東京でたまに買うと、6個ぐらいで¥200- かかるが。
 マチ子さんがお送り下さった今回のすだちは、一袋にこれだけの量が入っていて何と¥250- の安価だ!!


          
 こちらも郷里名産の「れんこん」。
 この「レンコン畑」には、今夏郷里を訪れた際にマチ子さんが広大なレンコン畑見学に連れて行って下さった。


          
 「ちりめん」も美味しそうだし、これまたこの量で安価な事!


           
 これは、地元の人が「なると金時」を材料に作ったチップス。

          
 こちらは、我が郷里で昔からよく売られている「手作りおかき」。
 我が小さい頃、これが大好きで。
 一人で小銭を握っては近くの生産販売店へ行き、玄関で「おかき、かーーー!」(参考だが、「かーーー」とは「下さい」の方言です。)叫ぶと、お店の人が出てきてくれて、「5円のかいな? 10円のがえーかいな?」と尋ねてくれたものだ。


 筆まめ・達筆のまちこさんは、いつもお手紙を添えて宅配便を届けて下さる。
 そのお手紙の中に、今時の「なると金時」や「レンコン」の食べ方も伝授していただいている。


 マチ子さん、本当にいつも地元の美味しいものを沢山宅配いただき、ありがとうございます。

 しばらく、日々郷里特産品を堪能させて頂きます。


数多くの国民の意思をおきざりにしたまま故安倍氏の「国葬」は終わった…

2022年09月28日 | 時事論評
 冒頭より、本日朝「朝日ID」よりメールにて送信されてきた本日2022.09.28付朝日新聞「社説」の一つを、以下に要約引用しよう。
 


 (社説)安倍氏「国葬」 分断深めた首相の独断
       2022年9月28日 5時00分

 本来なら、選挙中に凶弾に倒れた元首相を静かに追悼する場とすべきところを、最後まで賛否両論が渦巻く中で挙行した。社会の分断を深め、この国の民主主義に禍根を残したというほかない。 異例の「国葬」を決断した岸田首相の責任は、厳しく問われ続けねばならない。
 国内外から4千人以上が参列して安倍元首相の国葬が営まれた。一般向けの献花台には早朝から多くの人が列をつくった。 一方、反対する集会やデモ行進も各地で行われた。
 首相経験者の葬儀は内閣と自民党の合同葬が定着しており、約5年の長期政権を担った中曽根元首相もそうだった。 同じ形式だったら、世論の反発はここまで強くなかったかもしれないが、首相は法的根拠があいまいで、戦後は吉田茂の1例しかない国葬を選んだ。 (中略)
 安倍氏が憲政史上最長の8年8カ月、首相の座にあったのは事実だが、その業績への賛否は分かれ評価は定まっていない。 強引な国会運営や説明責任の軽視、森友・加計・桜を見る会などの「負の遺産」もある。
 政権基盤の強化に向け、安倍氏を支持してきた党内外の保守派へのアピールを狙い、国葬に違和感を持つ世論の存在に思いが至らなかったとすれば、首相による国葬の「私物化」と評されても仕方あるまい。
 首相は追悼の辞で、安保・外交分野を中心に安倍政権の業績をたたえ、集団的自衛権の一部行使に道を開いた安保法制や特定秘密保護法の制定などを挙げた。しかし、これらは強い反対論があるなか、数の力で押し切って成立させたものだ。 国葬が安倍政権に対する評価を定め、自由な論評を封じることがあってはならないことを、改めて確認したい。
 国葬への反対は時がたつほど強まった。 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党政治家との関係が次々と明らかになり、その要として安倍氏の役割に焦点があたったことが影響したに違いない。
 数々の疑問や懸念を抱えた国民を置き去りにしたまま、国葬は行われ、社会の分断にとどまらず、国民と政治との溝を広げることになった。 その距離を縮め、信頼回復の先頭に立つのは、国葬を決めた首相以外にない。週明けに始まる臨時国会への対応が試金石となる。

 (以上、朝日IDより本日の朝日新聞「社説」の一部を転載したもの。)



 原左都子の私見に入ろう。

 とにもかくにも、故安倍氏の「国葬」は終わった。
 安倍氏銃撃殺害事件から、約2か月半が経過してのことだった。

 その間、国内では長い長い「国葬騒動」が繰り広げられた感がある。
 岸田首相により当該「国葬」実施が発表されたその直後から、一貫して“反対!”を貫いてきた我が身としては、実に実に長く鬱陶しい日々が続いた。

 その鬱陶しい日々が、やっと終わったか… と言うのが今現在の我が本心である。
 当「原左都子エッセイ集」内でも幾度となく「国葬反対‼」をテーマにエッセイを綴り公開してきた訳だが。
 もう普通の日常に戻して欲しい、自由に生きさせて欲しい、好きなテーマでエッセイを書きたい(これに関しては十分に実行してきたかな??😜 )と日々思いつつ、“どす黒く不透明に濁ったような日々”を強要された感がある。


 岸田首相は、本日まだ「弔問外交」と称して各国首相たちとの会談を続けているようだが。
 何もそれは法的根拠の無い「国葬」という場を利用せずとて、様々な外交手段を利用すれば叶うはずだろう。 

 とにかく今回の「国葬」を発表した岸田首相は、始終その開催の正当性を国民に対して何ら説明できないままに、方便を見つけて逃げまくった感がある。


 我が家の近くの公立小学校では、「半旗」が掲げられなかったようだ。 それを確認して、どれほど安堵したことか。 
 おそらく今回の国葬の場合、国家からは「半旗」を学校現場に強制はしなかったのだろうが。 地方によってはそれを実施した学校もあるようだが。


 最後に、今一度上記「社説」の最後のまとめ部分を再掲載するが。
 「数々の疑問や懸念を抱えた国民を置き去りにしたまま、国葬は行われ、社会の分断にとどまらず、国民と政治との溝を広げることになった。」

 実はこの私も今回の「国葬」が元凶となって、親しい人との関係に亀裂が入ってしまうとの被害に遭遇している。
 個人的な話ではあるが、何だか取り返しがつかない分断が発生してしまい今尚心を痛めているのだが…

 とにもかくにも週明けに始まる臨時国会で、岸田首相が如何なる「国葬総括」を成すのか。
 それをしかと視聴しようではないか。


我が娘の「子育て相談・指導」、後で思えば必要無かったと私も思う

2022年09月27日 | 教育・学校
 (冒頭写真は、本日朝ネット上にて見つけた漫画を転載したもの。)


 
 我が娘が高齢母(私の事だが)超難産の緊急帝王切開手術にてこの世に“仮死状態”にて誕生せざるを得なかった事実に関しては、本エッセイ集にて幾度か公開している。

 娘が2歳頃になり未だまとまった発語が無いため、子ども病院の専門科を訪れ諸検査及び診察を受けたところ、「明らかな発達の遅れ」がある、との医師の診断により。
 その直後期から、専門の相談機関にて娘の相談や指導を開始した。


         
 
                                      
 今朝ネット上にて見つけたこの漫画を見て、私の脳裏に当時の我が家の様子を思い出した。
 まさに我が家もこんな風景で、亭主が同じ様な発言をしたものだ。

 亭主曰く、「〇〇(娘の名前)は十分にいい子で、このままの生活を続けて大丈夫だと思うけど。 ▲子(私の事)がそう(相談・指導)した方が良いと思ならば、すればよい。」

 私側は既に強い意思の下に娘を専門相談・指導機関へ連れて行こうと決意していたため、亭主が何を言おうが当時は我関せずだったものだ。


 そして娘が幼稚園3年保育に入園(相談指導者がそれを薦めたとの理由で)することを決定した時に、未だオムツが取れないのに困惑した私は。
 まさにこの漫画同様に、トイレトレーニングを必死で開始した。

          

 我が娘が幼少の頃は、この漫画のような幼児用の可愛い便座など販売していなかったため。 
 亭主と2人で考えて普通の洋式おまるを室内に設置して、そこで娘のトイレトレーニングを開始したのだが…
 これが全然ダメどころか娘の恐怖心を更に煽ってしまったようで、結局役に立たず。 
 私の考えとしてはこんな状態で無理して幼稚園になど入れずとて、家で私が娘の面倒を見たい、と思ったものの。
 やはり専門指導者が、「こんな子ほど、早い時期から集団教育を受けさせた方がいい」と譲らないため、重い気持ちを引きずったままに娘をオムツのままで幼稚園へ入園させた。
 

          

 この漫画の男児は、随分と元気で賑やかなお子さんのようだが。

 我が娘に関しても、私と2人で過ごす時には十分に明るい子だったものの。
 いざ幼稚園へ行く段になると急激に寡黙になり、そのままの状態で4,5時間を幼稚園で過ごしたようだ。
 その後、小中校と進学しても、娘の集団内の寡黙さは解消されることはなかった。


 娘が大学生になった頃に、私が娘に尋ねたことがある。
 「貴方は幼稚園時代に、随分と大人しく母の私に言われるがままに毎日真面目に幼稚園通いをしたけど。 あの時、どんな心境でそうしたの?」

 娘が応えて曰く、「正直言って全然覚えていないと言うのか。とにかくお母さんが毎日幼稚園まで連れて行ってくれて、迎えに来てくれるので、そうした。 何のために幼稚園へ行くのかどうかなど何ら考えたこともなく、ただ単に、お母さんがそうしてくれるからそうした。」


 この娘の回答を聞いて、正直言って私は安堵した。
 もしも、あの頃の辛い記憶が娘の脳裏に残骸として残っているとすれば、その罪を犯した張本人である母の私は、時既に遅しと思えども娘に謝罪するつもりでいた。

 
 それにしても私が思うのは。

 3歳児にてオムツが未だ取れていない子を幼稚園へ通わせる必要があるのか?? という事だ。
 やはり上記漫画の如く、トイレトレーニングは自宅にて完成させた後に集団生活をさせてやりたかったものである。


 後日談だが、娘が小学校へ入学してまもない時期に。
 未だ学校のトイレを怖がっていたと思しき我が娘が、午後2時頃に我が家の集合住宅に帰り着いた時。 集合住宅のエレベーター内で「おもらし」をしたとの事件があった。

 これに驚いた私が娘に尋ねたところ。
 娘から返ってきた応えとは、「学校のトイレは人が多く出入りしていて怖くて行けない。 今までずっと帰りまでトイレを我慢して学校で過ごした。」

 そんなことを露知らなかった私は、その事実をすぐさま信頼できる担任先生に伝えた。
 直ぐに対応して下さって、ありがたくも娘は小学校のトイレへ行けるようになった。


 たかがトイレ、されどトイレ。 である。

 この娘の公立小学校1年時の担任先生には、今尚御礼申し上げたい思いだ。
 (その後ずっと毎年年賀状にて御礼申し上げ続けていたのたが、残念ながら現在はご本人が体調を崩されているご様子です…)

 
 それにしても私はやはり、娘幼少時の「子育て相談・指導」は必要無かったと結論付けたい。


更に進む「リュウグウ」の砂の 化学分析

2022年09月26日 | 学問・研究
 (写真は、ネット情報よりリュウグウの砂の化学分析の映像を転載したもの。)



 早速、この写真に関するネット情報を以下に引用しよう。

 探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「りゅうぐう」の砂の化学分析から、りゅうぐうの起源が分かってきました。 砂の主な成分は、約46億年前に太陽系が誕生してから約500万年後、温度約40度の水と反応してできた鉱物でした。 全体の重量の約7%という多量の水も含まれていました。今後の詳細な分析で、太陽系の起源にも迫れると期待されています。 (増井のぞみ)
 
 地球に落ちた隕石(いんせき)のうち「炭素質隕石」と呼ばれる種類は炭素や水を多く含む岩石で、りゅうぐうはこの隕石と同じ成分を持つと予想されていました。こういった水を豊富に含む小惑星が地球に落ちることで海ができたという説もあり、海の起源を探るという意味から「りゅうぐう」と名付けられました。
 化学分析の結果、りゅうぐうの砂は主に、水を取り込んだ岩石の「粘土鉱物」、炭酸水を取り込んだ「炭酸塩鉱物」、鉄と硫黄の化合物「硫化鉄」などでできていると分かりました。
  ◆40℃の「温泉」
 東京大の橘省吾教授(宇宙化学)は「これらの鉱物は約四〇度の水中で反応してできたと考えられる」と話します。当時のりゅうぐうはミネラルの豊富な温泉のような環境だったといいます。
 一方、初代はやぶさが微粒子を持ち帰った小惑星イトカワにはほとんど水が見つかりませんでした。北海道大の圦本尚義(ゆりもとひさよし)教授(宇宙化学)は「イトカワは八〇〇度にも加熱され、水が失われた可能性がある。りゅうぐうは一〇〇度以上にはなっていないようで残っている」と温度の違いを語ります。
 水(H2O)は、酸素原子(O)一つと水素原子(H)二つが結びついてできています。りゅうぐうの水分の大半は、水分子から水素が一つ抜けた形(OH)で鉱物の内部に含まれていました。砂を加熱すると、閉じ込められていた水が通常の形(H2O)になって水蒸気として出てきました。
 りゅうぐうの砂に水が含まれていることは分かりましたが、地球の海の水とは酸素の同位体比が違いました。 酸素原子にはわずかに重さの違う三種類の同位体があります。それらの同位体がどういう比率で混じっているかを調べると、試料の砂と海水とでは比率が異なりました。圦本さんは「りゅうぐうと同じタイプの小惑星の水だけでは地球の海にならない。他のタイプの小惑星や彗星(すいせい)などに含まれていた水が混ざったのかもしれない」と話します。
 今後は水素原子も調べるといいます。圦本さんは「りゅうぐうを詳しく知ることで、海の起源にさらに迫れるだろう」とみています。

  ◆超レアで新鮮
 また、りゅうぐうの砂から見つかった六十六種類の元素の濃度は「イブナ型」と呼ばれる炭素質隕石の一種とほぼ同じでした。イブナ型は太陽系が誕生してまもない時期の痕跡を残していると考えられる重要な隕石です。太陽系全体の質量の99%を占める太陽と同じ組成と考えられています。ただ、非常に希少で、これまで地上で見つかった約七万個の隕石のうちイブナ型はたった九個しかありません。
 橘さんは「イトカワの試料は地上で最も多いタイプの隕石と同じ組成だった。今回は一番レアな隕石と同じ。隕石研究に大きく貢献できる」と話します。
 りゅうぐうと同じ組成の小惑星は、火星と木星の間の小惑星帯で最も多いと考えられています。なのにイブナ型の隕石が地上でほとんど見つからない理由は、「もろくて燃え尽きやすく地上まで到達していないから」と橘さんは推測します。
 地球のイブナ型隕石は、りゅうぐうの砂にない鉱物や倍以上の多くの水を含んでいます。これらは地球に由来すると考えられます。圦本さんは「イブナ型隕石が白っぽいのは、地球の水や鉱物で汚染されていたからだと分かった」と解説します。
 これに対しりゅうぐうは真っ黒なので、はやぶさ2が接近するときレーザーを照射して高度を測るのに苦労しました。元宇宙航空研究開発機構(JAXA)の照井冬人さんは「黒かったのは、地球で汚染されていなかったからか」と納得します。
 圦本さんは「りゅうぐうは新鮮なイブナ型隕石だと言える。りゅうぐうの元素組成を精密に調べることで、太陽系がどんな物質からできているかが、より正確に分かる可能性がある」と強調します。別の岡山大のグループは、りゅうぐうの砂から有機物のアミノ酸を検出しました。太陽系の起源にどこまで迫れるか、今後の研究が楽しみです。

 (以上、ネット情報より引用したもの。)




 原左都子のまとめと感想に入ろう。

 探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「りゅうぐう」のほんのわずかな「砂」を、世界中の宇宙開発研究者たちが分け合って分析を進めている訳だが。

 いやはや、現在の宇宙開発化学分析力の凄さに唸らされるなあ。

 砂の主な成分は、約46億年前に太陽系が誕生してから約500万年後、温度約40度の水と反応してできた鉱物だったとの事実。

 全体の重量の約7%という多量の水も含まれていた事実。

 これらの更なる分析で、太陽系の起源にも迫れるとの宇宙科学の現実。

 リュウグウは、ミネラルの豊富な温泉のような環境だったこと。

 リュウグウの砂に水が含まれていることは分かったが、地球の海の水とは酸素の同位体比が異なったとの事実。

 今後は、リュウグウの元素組成を精密に調べることで、太陽系がどんな物質からできているかが、より正確に分かる可能性もあるとのこと。

 また別グループは、リュウグウの砂から有機物のアミノ酸を既に検出している。


 実に実にほんの少しの「リュウグウ」の砂を、世界の宇宙研究者が分け合って研究に励んでいる訳だが。

 「リュウグウ」の砂の化学分析は、まさに竜宮城から持ち帰った「玉手箱」のごとくに、今後も我々地球人に夢を与え続けてくれることだろう。