原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

地産地消の “阿波会席料理”はいかが?

2014年08月30日 | 旅行・グルメ
 (写真は、今夏郷里帰省時に宿泊したホテルで食した“阿波会席料理”の一品を撮影したもの。)


 昨夜遅く、郷里より航空便にて我が家に帰省した。
 
 今回は航空便の座席に於ける不運に遭わずに済んだ事が何よりだ。(参考のため、前回帰省時には機内座席に関してとんでもない不運に遭った事態に関して、2014.3.1バックナンバーにて公開しておりますのでご参照下さい。 参考ですが、我がエッセイ集人気バックナンバーの一つです。)

   
 ところが今回は、離陸時の不具合に遭遇するはめと相成った。
 定刻通りに空港を出発した機体だったはずが、我が郷里過疎地との混雑が一切ない空港施設内にして、「現在離陸の順番待ちをしています。」なる客室乗務員氏のアナウンスに驚かされた。 
“順番待ち”??  この過疎地空港ではあり得ない話だよなあ…。
 と不信感を募らせていたところ、案の上、航空機が離陸障害を起こした模様だ。

 「離陸体制に入りました。」との乗務員アナウンスの後、程なく航空機が急加速し始めた直後ブレーキをかけたような衝撃があり、その後再び急加速の後再度ブレーキがかかった後、機内アナウンスが入った。
 「離陸に関して危険信号が点灯したため一旦取りやめました。 現在危険信号に関して調査中ですのでしばらくお待ち下さい。」
 そのアナウンスの直後に我が脳裏に浮かんだのは、(こうやって航空機事故とは発生するのだなあ)なる悲壮的感覚である。   それ以前の楽観的視野課題として、今夜はフライトが叶わない事態を想像し、娘と共に近くのホテルにもう一泊しようとも目論んでいた。
 そうしたところ乗務員氏からのアナウンスによれば、「離陸危険信号に関して調査した結果、問題がないことが判明しましたのでこのまま離陸します。 乗客の皆様には心配をお掛けした事をお詫び申し上げます。」
 このアナウンスこそもっと怖かった。  それを信じられる人種は救われるだろうが、天邪鬼の私など一瞬死ぬ覚悟の腹をくくり、まさかの時には娘のみを助けられるべく救命器具保管場所の再確認を実行した。

 それでも、意外と航空機とは素人判断よりも持ちこたえられる様子だ。 無事に羽田空港に到着し難無きを得た親子である。
 ただ、航空機事故とはこの種のトラブル多発機体を航空会社の経営難等の事情で、更に酷使せねばならない事により発生する事態が想像できる気もするのだ。 それこそが顧客としては恐怖を煽られる元凶でもある。 (参考のため、今回我々が搭乗したのは安倍政権現在ご用達の ANA なのだが。)

 

 ここで話題をガラリと変えて、表題に掲げたテーマに戻そう。

 我ら母娘の帰省時には、必ず地元各地のホテル1,2泊宿泊後に実家に行くのがいつのもスケジュールである。
 今回私が宿泊先に指定したのは、地元主要駅前に近い老舗ホテルだった。

 何故そのホテルを指定したのかと言うと、このホテルで提供されている料理を食したいと考えたからに他ならない。
 それでは、そのホテルがネット上で公開している営業ポリシーの一部を以下に紹介しよう。

 ホテル最上階の「やまもも」では徳島近海の新鮮な魚介類を贅沢に使った会席料理、グループにはぞめき料理が好評です。 徳島の地酒も取り揃えています。
小鉢・前菜・造り・煮物・揚げ物・酢の物・茶碗蒸し・香の物・御飯・汁椀・うどん・デザート付
 栄養士(徳島大学)のアドバイスのもと、合計約520kcalのメニューをご用意しました。 徳島産の旬の野菜や魚、肉などを使い、カロリーは控えめながらも十分満足感のある内容に仕上げました。 成人病やダイエットも気にせず召し上がっていただけます。

 本日の小会席  小鉢・造り・天麩羅・焼き物・茶碗蒸し・食事・汁椀・香の物・シャーベット

 当ホテルの地産地消について
  ●米(徳島) ●お茶(徳島美郷)(桑茶とノブドウ茶(美郷)のブレンド茶)
  ●わかめ(鳴門) ●魚(鯛は鳴門海峡他徳島産、瀬戸内海、九州)
  ●野菜(主に徳島・四国)(マルシェ他農家直売の新鮮なものを取り寄せています)
  ●練りもの(徳島) ●卵(徳島) ●牛乳(徳島・淡路島)
  ●鶏肉・豚肉・牛肉(徳島)
  ●客室のミネラルウオーター(徳島)
  ●お昼のランチバイキングも、徳島の材料を使っています。
  ●12Fやまももでは、徳島の地酒を取り揃えています。
  ●料理人もみんな徳島生まれの徳島育ちです。


 冒頭の写真は、上記のホテル最上階「やまもも」にて頂いた “本日の小会席” の中から「造り」を撮影したもの。

 鳴門鯛がなんとも柔らかく美味だったのが印象的だ。
 その他の料理もすべて少量でカロリーバランスよく、現在(都心に程近い)大学にて食栄養学を修得中の娘は元より、元々小食の我々親子共々最後まで美味しく完食できたのが何よりだった。
 しかも「あっさり・さっぱり系が好み」との我が嗜好により、店長氏に選んで頂いた徳島地酒も実に美味しかった!

 まさに「ご馳走様でした!」との大いなる感謝の下、翌朝、我が実家に向かった母娘である。

物々交換が未だ生命を宿す郷里へ明日旅立ちます

2014年08月26日 | 人間関係
 朝日新聞8月23日「悩みのるつぼ」相談は、40代主婦による 「両親の不思議な近所つきあい」 だった。
 その相談文面によれば、どうやら相談者のご両親が他者と「物々交換」により関係を繋いでいるとの事だ。 ところがその関係を(相談者である娘さんの立場で裏から観察するに)必要のない物品を贈られているにもかかわらず、両親がそれを拒否出来ないまま、贈られた物品を捨て去っているとの事態だそうだ。

  
 この相談内容を読んで私の脳裏に真っ先に浮かんだのは、我が郷里に単身で暮らしている実母の生活実態である。

 我が母とは、この文明時代に於いて尚、日本の過疎地で「物々交換」なくして成り立たない人間関係を実行し続けている“化石のような”人物である。
 これが大都会で暮らす次女の私としても、実に鬱陶しい存在なのだ。

 私が郷里へ帰省する時には、必ずや実母から日頃お世話になっている親戚筋や近隣に住む人々への「お土産品」を要求される。  それを以前は羽田空港で買い求め郷里の実家に持参していた私である。 
 近年に至っては我が娘の成長と共に娘を郷里観光に誘いたい思いと同時に、ネットの発展に伴いパソコン画面から我が郷里へ「土産品」を前もって送る習慣が根付いている。


 ところが前回帰省した際に郷里の母が私に言うには、私が帰省前に送付した「土産物」の数が足りないとのことだ。 (だったら、最初から必要数を明確に伝えよ!!)との怒りを封印しつつ、帰省後母から発せられた言葉に心底衝撃を受けた。

 「あなたが送ってきた(東京からの)土産物の数が足りていない。 それ故に今日来てくれる宅食業者配達員の方に、娘のあなたはお礼を言える立場にないから今夏は帰省していないふりをして! 娘が帰省しているにもかかわらず、土産物も無くして言葉の挨拶だけするのは田舎に於いてはとてつもなくみっともない事実を理解せよ!」

 その母の発言に実に驚きながら、私は訴えた。
 「年老いたあなたのために日々夕食を作って運んで下さっている宅食業者さんに、日々の御礼を申し上げたいから、とにかく娘の私から口頭でお礼を言わせてよ!」

 ところが、実母の回答は 「No!!」 一辺倒である。
 「土産品なくして口先だけの御礼など、田舎では成り立たんのじゃ!!」

 たとえ過疎地の田舎と言えども既に全国区よりの影響を受けつつ、特に若い世代間に於いてはそのような旧態依然とした慣習は過去のもととして時代が変遷していると私は認識しているのだが…

 そうだとしても我が母の思いも受け入れてやるべきと志し、今夏は帰省に際し前もって数多くの東京土産を郷里へ送り届けた。



 明日から、上記記述のごとく古代人が嗜好した「物々交換」文化が未だ生命を宿している我が過疎地郷里へ旅立ち、我が実母を通じて古代文明の末端に触れて参ります?!?


 しばらく「原左都子エッセイ集」の執筆をお休み致しますが、その間、バックナンバーへの読者の皆様のご訪問をお待ち申し上げております! 

石破茂氏の安保相受諾拒否を評価する

2014年08月25日 | 時事論評
 私は断じて自民党支持者ではなく、あくまでも政治「無党派層」の立場を貫いている国民の一人だ。

 
 特に最近、安倍首相が「集団的自衛権」行使を認める憲法解釈の変更を“政府の権限”で可能にするとの閣議決定を強引に実行した事実が、どうしても受け入れ難い立場でもある。
 そんな安倍政権の異常とも思える程の暴走ぶりに、一国民としてこの国の将来が見通せなくなる程の落胆感を抱かされ、日々不安におののいている。


 ここで、現自民党幹事長であられる石破茂氏の「集団的自衛権」に対する考え方を朝日新聞より引用して紹介しよう。
 石破氏の場合も自民党員達の例外ではなく、「集団的自衛権」の行使を認める立場であることに関しては安倍首相と変わりはない。
 ところが、その行使の認め方の論理が安倍氏とは大幅に食い違っているようだ。 石破氏の場合、行使容認を法律で定め、行使するか否かの判断も政府任せではなく国会が責任を持つべきだ、とするのがご持論の様子だ。

 一旦、原左都子の私論に入ろう。
 私はそもそも「日本国憲法」擁護派であり、「集団的自衛権」行使自体に断固として反対している立場である。
 ただ上記自民党幹部二人の持論を比較した場合、石破氏の論理の方が理路整然としていると捉えられるのではあるまいか。


 朝日新聞8月24日朝刊一面及び3面記事を参照しながら、私論も交えつつ今回の石破氏安保相受諾拒否の報道を振り返ってみよう。

 8月23日、石破茂氏は今年9月の党内改造人事に於いて安倍首相が打診している安全保障法制担当大臣を受けないと決めた。 「集団的自衛権」の行使容認等安全保障政策面で安倍首相との隔たりが大きい事が理由だ。  石破氏は自民党の過去の国政選で公約に掲げた「国家安全保障基本法」を制定し、日本の安全保障の基本方針を定めた上で「集団的自衛権」を行使するべきとの考えであり、これが安倍首相の考えと大幅に異なったことが大臣受諾拒否の理由である。

 石破氏とは、2012年自民党総裁選の地方選でトップになるなど、来年(2015年)秋に予定されている総裁選で安倍首相の最大のライバルとなる可能性がある。
 それ程に党内で人気の高い石破氏をめぐり、自民党内で憶測が飛んでいる様子だ。 石破氏を支える議員の間でも来年9月の総裁選を睨み、「閣内に入るよりも石破氏は自由に動く方がいい」との声が大勢を占めているとのことだ。
 自民党内では安倍首相と石破氏との微妙な関係を取り沙汰されている様子でもあり、安倍氏は石破氏が安保相を断った場合、他のポストを提示してでも石破氏に入閣を求めるかどうかの判断を迫られている様子のようだ。
 

 原左都子の私論に入ろう。

 過去の自民党政権に於いては「派閥」の存在が物凄く、近年に至っては党内分裂は元より、挙句の果ての党幹部による「自民党離脱」劇が繰り広げられていた印象ばかりが強い。

 その茶番劇に辟易とさせられつつ、やっとこさ「民主党」が政権交代を叶えたと思ったのも束の間。
 これぞ「自民党末裔」の阿呆どもが“国民にカネをバラまく”との安易なマニフェストにより、得体の知れないチルドレン達を集め票を取ってしまった。  その後も、我が身息災の“政治資金問題”を復活させるやら、マニフェスト倒れを繰り返すやらで、あっけなく自民党に政権を奪い返された事実は皆さんのご記憶にも新しいであろう。


 ところが自民党政権が現政権を握って以降も、安倍首相の派手なパフォーマンスにも関わらず多くの国民の生活の質が向上しない事実を、特に末端国民達は日々実体験させられるばかりではあるまいか??
 各種経済統計資料によっても、実質上我が国の経済力の程は、安倍首相が高らかに語るほどの成長を遂げていないのが事実だ。

 原左都子の見聞かつ想像によれば、安倍晋三氏とは世襲で安倍家を代々引き継ぎつつ、祖父である岸信介氏(第56・57代内閣総理大臣)や大叔父の佐藤栄作氏(第61 - 63代内閣総理大臣)、父の安倍晋太郎氏(元外務大臣)を超越出来ないジレンマに陥っていたのではなかろうか??
 というのも安倍晋三氏とは、以前の自民党首相に(私よりも若き年齢で)就任した経験があるのだ。
 その当時の首相としての‘不甲斐無さ”に関して私は記憶に新しい世代なのだが、その時安倍晋三氏は体調を崩していたとの情報がある。

 そのリベンジ一色で今回自民党内“一番人気”の石破氏を振り切りご自身が首相となり、世襲により受け継いだ旧態依然とした過去の自民党の価値観に基づき、好き放題我がまま放題を国民の前で披露し続けているとの事態である。


 元々自民党を一切支持していない原左都子であることは、冒頭で述べた通りだ。

 それにしても、現在自民党内で世襲に恵まれ自分勝手に振る舞い暴走している安倍晋三氏に反旗を翻し、ご自身の意向を述べ、安倍首相からの安保相受諾嘆願を拒否した石破氏を大いに評価申し上げたい私だ!

原左都子が選ぶNHK連続テレビ小説“ワースト10”

2014年08月23日 | 雑記
 原左都子が昼の時間帯に再放送されるNHKドラマ「連続テレビ小説」を視聴し始めて、今年で20年程の年月が流れている。

 それ以前にも学校や仕事が休みの日にたまに見る事はあったが、このドラマシリーズをテレビの前に座って連続して見始めたのは、我が子が産まれた後家庭で過ごす時間が増えて以降の事だ。

 「原左都子エッセイ集」開設後は、ドラマの内容をテーマに論評エッセイを公開する機会が幾度があった。 おそらくドラマ1シリーズに付き多い時で4,5本、少ない時でも1本の論評をエッセイ集内で展開してきている。


 皆様もご存知のように、このドラマシリーズは若き新人女優(そうでない場合もあるが)をオーディションにて主役に抜擢し、半年に渡り女性の生き様をテーマに物語を展開するのが特徴である。

 そもそも新人若手女優が主役という限界があるためか、名脇役あってこそドラマに生命が宿るシーンが多いのはやむを得ないのであろう。 (主役の演技力1本で高視聴率を稼いだとも言える「カーネーション」等の例外もあるにはあるが)、現在放映中の「花子とアン」などは名脇役が光っている典型例と表現出来よう。
 視聴率を脇役の演技と存在感で稼いでいるに等しいこのドラマシリーズに、いわゆる“秀作”が少ないのも自然の成り行きと捉える私だ。


 さて、8月18日付朝日新聞朝刊に、このNHK「連続テレビ小説」が取り上げられていた。

 1961年に初めて放映された「娘と私」を皮切りに、現在放映中の「花子とアン」までのすべての作品の題目と主役女優名が図表にラインナップされていて、私も興味深くその記事を見た。
 さすがに国民皆の娯楽がテレビ中心だった1980年代頃までは、このドラマシリーズが視聴率50%越えを悠々とゲット出来ていた時代が懐かしい思いでもある。
 中でも1983年放送の「おしん」は最高62.9%の視聴率を記録し、現在も諸外国にても視聴され続けているとの快挙ドラマである。 (私自身を振り返ると、この頃は我が人世最大多忙期に差し掛かっていて、残念ながら「おしん」は後に再放送で視聴したのみである。)


 この辺で、話題を表題のテーマに戻そう。

 我が“天邪鬼”意地悪観点を余すところなく発揮せんとの趣旨エッセイであり、NHKには実に申し訳ない旨を最初にお詫びしておく。
 その上で、今回は私がNHK連続テレビ小説をじっくりと見始めた1995年以降の“駄作”を、原左都子の個人的観点より“ワースト10”としてピックアップしよう。

 ★ワースト1★  2004年 「天花」
 この頃我が子は既に小学校中学年に達していたと振り返る。 我が娘の「サリバン先生」として君臨していた母の私としては、ある程度娘の教育に余裕が持てるようになった頃であり、おそらく社会現象に対して我が持ち前の批判精神が復活しつつあった時代と推測する。
 そんな私の目に映ったのは、「天下」の主役女優の何とも“主役足り得ない”貧弱な姿でしかなかった。 モデル出身との女優氏は確かに外見はよいものの、まず声が聞き取れない。 そして主役としての存在感が一切ないのだ。 それでも少し努力してこのドラマを見続けようとしたのだが、どうしても主役女優氏のレベルが私の眼鏡にかなわず、早期に視聴をとりやめたものだ。

 ★ワースト2★  2013年 「あまちゃん」
 「あまちゃん」ファンの皆様には申し訳ないが、私にとっては実に、実に、くだらない低俗ドラマでしかなかったとしか表現しようがない。 その根拠を少し述べるならば、私は“AKBコンセプト”に異議を唱え続けている立場の人間だからだ。
 若き未熟な芸能界志望女子達を、大人の商業主義論理で「安く」使い切り捨てて済まされる訳がないことを、今一度商業主義に流されている大人どもが再考して欲しいものだ! 

 ★ワースト3★  2009年 「つばさ」 
 埼玉県川越市を舞台に展開されたドラマであるが、これも主役女優氏の存在感が物足りなかった。
 しかも、母親が子供を捨てて外に出ているとのシナリオも至って不自然であるのに加え、それが最後には許されるとの描き方が説得力に欠けた。 結果として、母親の「子育て放棄」など断じて許してはならないにもかかわらず、それを認めてしまったドラマストーリーと私は理解している。 

 ★ワースト4★  2003年 「てるてる家族」
 今をときめく(?)石原さとみ氏が主役に抜擢されたドラマである。 ところが未だ若き石原さとみ氏とは(申し訳ないが)足がとてつもなくぶっ太く、こんな女優を何故宝塚学校合格者としてNHKが描くのか大いなる疑義を抱かされたものである。 当時我が娘がクラシックバレエに励んでいた時期であり、バレエとは体型こそ命!である事をNHKは知らないのか!? とのマイナー印象が今尚強いドラマだ…。

 ★ワースト5★  2005年 「風のハルカ」
 このドラマに主演した若手女優氏を、私はその後一切見る事はない。
 物語は、おそらく九州の湯布院なる温泉地にて展開された記憶はある。
 私がこのドラマをワースト5に位置付けた理由を記そう。 当時、私は我が子の「サリバン先生」としての家庭内業務から少し離れられる状態になり、税理士試験勉強を再開しようと志していた時期である。 私の場合大学院にて経営法学修士を取得している身であり、後2科目のみ試験合格すれば税理士資格を取得出来る立場だった。
 そんな時に放映されたのが「風のハルカ」だった。 ハルカの母親役の真矢みき氏が、ドラマ内でいとも簡単に「公認会計士」試験に合格したのだ。 これに大いに愕然とさせられた思いは今尚忘れもしない…
 資格取得とは、そんなに安易なものではないとの感覚と共に……


 ワースト6以下は、その題目のみを年代が若い順に紹介しよう。
  2002年  「まんてん」
  2000年  「オードリー」
  1998年  「やんちゃくれ」
  1997年  「甘辛しゃん」
  1996年  「ひまわり」

 以上の、ワースト6位以下の「NHK連続テレビ小説」すべてに於いて共通項がある。
 それは、やはり主演女優氏に“存在感”が乏しかった事実である。

 ただ私の認識によれば、「まんてん」主演の宮地真緒氏や、「やんちゃくれ」主演の小西美帆氏は現在もご活躍のご様子だ。
 更には私が言うまでもなく、「ひまわり」ではさほどの存在感がなかった松嶋菜々子氏など、その後日の目をみた女優と表現して過言でないであろう。

 私は所詮、芸能界には一切興味がない人間である事は歴然だ。
 だが、もしもNHK連続テレビ小説主役に抜擢されるとの幸運に恵まれた女優氏が今後この世を生きて行くならば、類稀なその幸運を潰すことなく、是非共今後のご自身の人生の糧として利用して欲しいものだ!

広島土砂災害、政権は早急に国土地質調査を!

2014年08月21日 | 時事論評
 8月20日未明、広島市北部に広範囲に渡り甚大な被害をもたらした土砂災害は、本日昼時点で死者39名、行方不明者7名を出す大惨事となっている。

 災害発生当時山梨県にて夏季休暇中だったらしい安倍総理は、急きょ首相官邸へ戻り、広島県知事よりの陸上自衛隊派遣要請に応え、数百人の自衛隊緊急救助隊員を現地に派遣したとの昨日のニュース報道だ。

 更に本日昼のNHKニュースによれば、古屋圭司防災担当相が被災地である広島市北部へ現地入りした映像が写し出された。
 その古屋大臣曰く、「今回は自治体からの避難勧告が遅すぎた。少しでも早期にそれが出されていたらこれほどまでの犠牲者を出さずに済んだはずだ…」 (原左都子の記憶のみに頼っているため、不正確な場合お詫びするが。)

 ここで一旦、私論に入ろう。

 私は3本前の本エッセイ集に於いて、「ずさんな自治体避難命令に異議申し立てする!」 と題するバックナンバーを公開している。
 その一部を以下に要約して紹介しよう。

 (我が出身地でも今夏は豪雨や台風による甚大な被害を出しているのだが)、台風11号直撃時に郷里の母が電話で曰く、「これから自治体の指示により避難する事になった。 高齢者の私を避難所まで車で連れて行ってくれる地域担当女性が近くに住んでいて、迎えに来てくれる。」   そんな事態になっても不思議ではない事は、遠方に住む私にもテレビライブ台風映像を見れば理解可能だ。  ただ、ちょっとおかしいんじゃないの?? なる疑問符が私の脳裏をかすめる。  台風直撃による暴風雨の真最中に、何でこんな夜になって自治体は避難命令を出したのか!? これじゃあ、避難所へ移動中に暴風雨に打たれて死ね!と言ってるも同然ではないのか??
 そうこう考えている中、テレビニュースは三重県の自治体が次々と避難命令を出している報道を繰り返している。  やはり他府県でもこんな夜の時間帯に住民を避難させるのか??と驚きつつ、私はある事に気付いた。  どうも、避難命令・指示が地方自治体間で「連鎖」しているのだ。 その「連鎖」状態に避難命令発動に於ける「他力本願」性を嗅ぎ取った私だ。   要するに、「隣の自治体が避難命令を出したからうちも出すべきかなあ?」なる論理が自治体間で行き交っているとすると、そんな無責任な話はないだろうに… なる不信感が我が脳裏をもたげる。
 さて、次の日(8月11日)の各メディア報道によれば、徳島県阿南市に位置する加茂谷中学校周辺が、近くを流れる那賀川の氾濫により、一時2階部分まで浸水したとの事だ。  この報道に於いて私が一番驚かされたのは、当該公立中学校が地元住民の「避難場所」として指定されていた事態であり、実際にこの中学校に避難していた住民が少なからず存在した事実だ。  今回の場合、自治体としては“歴史的に鑑みても想定外の洪水”だったらしいのだが…。
 それにしても、“安易に”地元の公立小中学校を「避難場所」とする地方自治体の政策こそ、どうにか改善出来ないものか??
 原左都子家では我が家なりの“独自の避難所”を設定している。  それこそ、築11年にして上階に位置するマンション物件である「我が家」に他ならない。  火事以外は、まかり間違っても何処に避難するでもなく、この場に留まる事が命を繋げる最善の場であると、私は家族に教育し続けている。
 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより一部を引用。)


 話を上記の古屋防災担当相のコメントに戻そう。

 有事の際に発動されるべき自治体よりの「避難勧告」に関して、国の大臣である古屋氏からの“安易な発言”に違和感を抱かされた私である。

 今回の広島北部土砂災害に於いても、理想的にはもちろん早期に「避難勧告発令」が出されるに越した事はなかっただろう。
 ところが、広島北部被災地で生き延びられた住民皆さんの口々から発せられるのは、「こんな災害が起きたのは、この地に何十年も住んで初めての事です。」なる驚きを伴った絶望の中、何とか命拾いした声、また声である。
 これら現地よりの声をニュース報道で見聞して私の脳裏に浮かんだのは、もしかしたら「避難勧告」を出すべき自治体の職員達も住民達と同レベルに、まさかこれ程甚大な土砂災害になるとは想像不能だったのではないかとの一種の“同情心”である。
 もちろん、市民を管轄している自治体本部体制に過ちがあっては許されないであろう。 ただ、これ程までに自然災害が急激に激化過程を辿っている現状で、国家が地方自治体に対し無責任に「完璧性」を求めたところで、国こそが何が実行可能なのかの原点に立ち戻らなければ、同じ災害が全国で繰り返されるとの大いなる懸念感を私は抱くのだ。


 今回の広島北部土砂災害の場合、「まさ土」なる脆く崩れやすい地質に問題があったとのNHKニュース報道、及びネット情報を得ている。
 以下に、ネット情報よりその内容を要約して紹介しよう。

 広島北部で発生した土砂災害は、もろく崩れやすい地質と短時間に多量の雨を降らせる気象現象が重なって引き起こされたと見られる。 防災や気象の専門家は、今回と同様の土砂災害が全国各地で発生する危険性があると指摘する。
 この地の地質を形成しているのは、花崗岩(かこうがん)が風化して出来た粒の小さい「まさ土(ど)」であるが、20日昼過ぎに現地調査に入った広島工業大の某気象学准教授も、「まさ土が広範囲に流れて、大きな岩石が家屋を壊した」と話す。
 新潟大災害・復興科学研究所の某教授(地すべり学)は「これまでの雨に加えて、短時間の集中豪雨が引き金になった」と指摘する。 広島市北部では20日未明、1時間に100ミリを超える雨量を記録。そのうえ今月上旬の台風11、12号の影響で長雨が続き、地中に大量の水分を含んでいたとみられる。
 更に、広島大の某教授(地盤工学)は「雨量のデータをみると、非常に狭い範囲で急に強い雨が降り続いているのが、被害が大きくなった原因だろう」と分析する。 雨量計のデータは誰でもネットで閲覧できるが、「このような雨の降り方だと、これまでのような警報の出し方や避難勧告は間に合わない。これまでの考え方を変える必要があるのではないか」と指摘する。
 豪雨に弱い、もろい地質は、広島市に限った話ではない。「まさ土」は神戸市や岡山県などにも多い。雨の条件さえそろえば繰り返し崩壊するという。 
 これらを含む「特殊土壌地帯」は全国で約5万8千平方キロで、国土の約15・3%を占める。鹿児島、宮崎、高知、愛媛、島根の各県の全域のほか、静岡や兵庫、広島などの各県の一部に広がっている。
 東京都大島町(伊豆大島)では昨年10月、台風の影響で溶岩の層の上に降り積もった火山灰層が薄く広く崩れて泥流となり、集落を襲った。死者・行方不明者は39人にのぼった。
 崩れやすい斜面のすぐそばまで住宅が建つようになったことも被害を大きくする要因になる。東京電機大の某教授(地盤工学)は「本当は山際まで開発しないのが合理的だが、日当たりがよかったり、水を取りやすかったりするため、人が住んで危険なところがたくさんある」と言う。
 国土交通省も「新たな宅地開発が進み、それに伴って土砂災害の発生するおそれのある危険な場所も年々増加している」と認める。これまでに都道府県が指定した土砂災害警戒区域は全国で約35万カ所に及ぶ。
 京都大防災研究所の某教授(応用地質学)は「高度成長期以前には今回のような災害は少なく、都市化がもたらしたと言える。土地の性質をよく理解した上で住まいを決めることが重要だと言う。
 (以上、ネット情報より要約引用。)


 最後に、原左都子の私論で締めくくろう。

 有事の際に発動されるべき自治体よりの「避難勧告」に関して、政権大臣である古屋氏からの“安易な指導発言”に違和感と失望感を抱かされた私である。

 ここ2,30十年に渡って我が国にこれ程までの気象異常を招いた責任は、国家こそが取るべきはずだ!
 と同時に、国が自治体の「避難勧告」の遅れを指摘する以前の問題として、国政こそが即時に気象異常対策の実行力を発揮するべきだ。

 それこそが、表題に掲げた「国土地質調査」に他ならない。
 特に「(軟質)まさ土」地域は即刻住宅開発を禁止する事は元より、今後土砂災害が勃発しそうな全国すべての地域住民の命を保障するべく、国家にはすぐさま行動して欲しいものだ。

 安倍政権には、「集団的自衛権」より何よりも至急に取り組むべく国内の課題が山積している事実に、この機会に今一度目覚めて欲しい思いである!