原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

数多くの国民の意思をおきざりにしたまま故安倍氏の「国葬」は終わった…

2022年09月28日 | 時事論評
 冒頭より、本日朝「朝日ID」よりメールにて送信されてきた本日2022.09.28付朝日新聞「社説」の一つを、以下に要約引用しよう。
 


 (社説)安倍氏「国葬」 分断深めた首相の独断
       2022年9月28日 5時00分

 本来なら、選挙中に凶弾に倒れた元首相を静かに追悼する場とすべきところを、最後まで賛否両論が渦巻く中で挙行した。社会の分断を深め、この国の民主主義に禍根を残したというほかない。 異例の「国葬」を決断した岸田首相の責任は、厳しく問われ続けねばならない。
 国内外から4千人以上が参列して安倍元首相の国葬が営まれた。一般向けの献花台には早朝から多くの人が列をつくった。 一方、反対する集会やデモ行進も各地で行われた。
 首相経験者の葬儀は内閣と自民党の合同葬が定着しており、約5年の長期政権を担った中曽根元首相もそうだった。 同じ形式だったら、世論の反発はここまで強くなかったかもしれないが、首相は法的根拠があいまいで、戦後は吉田茂の1例しかない国葬を選んだ。 (中略)
 安倍氏が憲政史上最長の8年8カ月、首相の座にあったのは事実だが、その業績への賛否は分かれ評価は定まっていない。 強引な国会運営や説明責任の軽視、森友・加計・桜を見る会などの「負の遺産」もある。
 政権基盤の強化に向け、安倍氏を支持してきた党内外の保守派へのアピールを狙い、国葬に違和感を持つ世論の存在に思いが至らなかったとすれば、首相による国葬の「私物化」と評されても仕方あるまい。
 首相は追悼の辞で、安保・外交分野を中心に安倍政権の業績をたたえ、集団的自衛権の一部行使に道を開いた安保法制や特定秘密保護法の制定などを挙げた。しかし、これらは強い反対論があるなか、数の力で押し切って成立させたものだ。 国葬が安倍政権に対する評価を定め、自由な論評を封じることがあってはならないことを、改めて確認したい。
 国葬への反対は時がたつほど強まった。 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党政治家との関係が次々と明らかになり、その要として安倍氏の役割に焦点があたったことが影響したに違いない。
 数々の疑問や懸念を抱えた国民を置き去りにしたまま、国葬は行われ、社会の分断にとどまらず、国民と政治との溝を広げることになった。 その距離を縮め、信頼回復の先頭に立つのは、国葬を決めた首相以外にない。週明けに始まる臨時国会への対応が試金石となる。

 (以上、朝日IDより本日の朝日新聞「社説」の一部を転載したもの。)



 原左都子の私見に入ろう。

 とにもかくにも、故安倍氏の「国葬」は終わった。
 安倍氏銃撃殺害事件から、約2か月半が経過してのことだった。

 その間、国内では長い長い「国葬騒動」が繰り広げられた感がある。
 岸田首相により当該「国葬」実施が発表されたその直後から、一貫して“反対!”を貫いてきた我が身としては、実に実に長く鬱陶しい日々が続いた。

 その鬱陶しい日々が、やっと終わったか… と言うのが今現在の我が本心である。
 当「原左都子エッセイ集」内でも幾度となく「国葬反対‼」をテーマにエッセイを綴り公開してきた訳だが。
 もう普通の日常に戻して欲しい、自由に生きさせて欲しい、好きなテーマでエッセイを書きたい(これに関しては十分に実行してきたかな??😜 )と日々思いつつ、“どす黒く不透明に濁ったような日々”を強要された感がある。


 岸田首相は、本日まだ「弔問外交」と称して各国首相たちとの会談を続けているようだが。
 何もそれは法的根拠の無い「国葬」という場を利用せずとて、様々な外交手段を利用すれば叶うはずだろう。 

 とにかく今回の「国葬」を発表した岸田首相は、始終その開催の正当性を国民に対して何ら説明できないままに、方便を見つけて逃げまくった感がある。


 我が家の近くの公立小学校では、「半旗」が掲げられなかったようだ。 それを確認して、どれほど安堵したことか。 
 おそらく今回の国葬の場合、国家からは「半旗」を学校現場に強制はしなかったのだろうが。 地方によってはそれを実施した学校もあるようだが。


 最後に、今一度上記「社説」の最後のまとめ部分を再掲載するが。
 「数々の疑問や懸念を抱えた国民を置き去りにしたまま、国葬は行われ、社会の分断にとどまらず、国民と政治との溝を広げることになった。」

 実はこの私も今回の「国葬」が元凶となって、親しい人との関係に亀裂が入ってしまうとの被害に遭遇している。
 個人的な話ではあるが、何だか取り返しがつかない分断が発生してしまい今尚心を痛めているのだが…

 とにもかくにも週明けに始まる臨時国会で、岸田首相が如何なる「国葬総括」を成すのか。
 それをしかと視聴しようではないか。