原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

政府の法曹需要予測失敗により翳り行く法科大学院

2017年07月31日 | 時事論評
 私、原左都子が2度目の大学を卒業し大学院修士課程に入学したのは、平成2年(1990年)4月の事だった。
 その後2年間修士課程経営法学コースにて学業に励み、平成4年3月に「経営法学修士」を取得している。
 もしも私が後十数年若い年代であったならば、必ずや法科大学院入学を目指し司法試験にチャレンジしていた事であろう。(後で勝手に言う分には楽でいいねえ。)


 我が国に於いて法科大学院制度が発足したのが、2004年の事。
 それから13年の年月が経過し、2017年現在では法科大学院の半数が既に撤退(廃止15校、募集停止20校)の現状だそうだ。

 早速、朝日新聞本日(2017.7.31)付記事より、法科大学院の現状を以下に要約して引用しよう。
 弁護士や裁判官ら法曹人を大幅に増やす狙いで国が設立の旗を振り、ピーク時には74校あった法科大学院の半数が、廃止や募集停止になった事が分かった。
 2004年のスタート時に参入を広く認めたが、政府による法曹の需要予測が外れたこともあり、来春に向けて募集を続けるのは39校に留まる。
 文科省が15年度から司法試験の合格率などによって大学院への補助金をゼロにする制度を導入したことで、同年度に一気に13校が募集を停止。 一方で、(司法試験合格率が高い)法科大学院に人気が集中した。 
 この背景には、政府の法曹需要の読み誤りがある。 政府は02年時点で、経済グローバル化や知的財産権分野の拡大で弁護士が足りなくなると見込み、司法試験合格者を3000人規模に増大する閣議を決定。 これを受け、大学は法科大学院を次々と新設した。 政府は16年までにこれに964億円を支援した。
 だが、法曹需要は増えなかった。 当初、法科大学院修了者の司法試験合格率を7~8割と見込んだが、最近は2割台にまで低迷している。 そこで、法科大学院へ通わなくても司法試験の受験資格が得られる「予備試験」も開始。 こちらの方の直近の司法試験合格者は全体の約15%を占めている。
 (以上、朝日新聞本日の記事より一部を引用したもの。)


 一旦、原左都子の私論に入ろう。

 冒頭に述べた通り、自ら「経営法学修士」を取得している身にしてあわよくば「司法試験」合格を夢見た時期がある私が、2004年スタートの法科大学院に興味を持たないはずもなかった。
 2000年代当初より、各法科大学院の“司法試験合格率”を虎視眈々と新聞紙上で毎年興味深く確認したものだ。
 いやいや、その大学院格差とは物凄い開きがあった。 それが大学の偏差値と相関していたかどうかに関する考察は省いたものの、各大学院間での合格率の差とは毎年予想を超えて大きかったのを覚えている。

 それにしても国家試験の中で一番厳しい関門であろう「司法試験」合格率が、「法科大学院制度」新設により政府が期待するべくミラクルに急増する訳もなかろう、との懸念もあった。 むしろ、もしもそれがあるとするならば、法科大学院と司法制度間での何らかの“癒着”すら疑われるのではないか、なる懸念すら抱かされたものだ。
 
 しかも当然ながら、大学同様に「法科大学院」間での“教育力の格差”も激しいであろうか、とも予測していた。 その憶測は当たったようで、結果として司法試験合格率の高い法科大学院は今後も生き残る様子だ。 それは学内“教育力の格差”の結果に他ならないのではなかろうか。


 さて、私は当エッセイ集2016.7.13 公開のバックナンバーにて、「弱体化・貧困化する弁護士」と題するエッセイを公開している。
 その一部を、今一度以下に復習させて頂こう。

 「日本最難関資格、弁護士の悲惨な現実」と題するネット情報を見つけた。
 早速以下に、要約して紹介する。
 最近、弁護士事務所のCMや広告をよく目にするようになった。 テレビでも弁護士は報道番組だけでなく、バラエティー番組などにも頻繁に登場する。
 司法試験は長年日本の最難関ライセンスといわれ、それに合格した弁護士は、知的で華やかな職業に見える。   ところが近年、その弁護士の年収が激減している。 日本弁護士連合会が作成している「弁護士白書2015」で発表された弁護士の収入と所得の推移によれば。  所得の中央値を見ると、2006年の1200万円から2014年には600万円と、キレイに半額になっている。 
 国税庁が発表している、弁護士の申告所得情報から算定した1人当たりの所得額も、概ね同じ傾向を示していることが分かる。 700万円弱といえば、社員数1000人以上の大企業における、大卒・大学院卒者の平均年収とほぼ一致する水準。 1200万円といえば、同じく大企業の部長クラスの平均年収となる。
 なぜ弁護士は、儲からない職業になったのか?   答えは明らかで、弁護士の数が増えすぎたからだ。  これは、政府が進めた政策によるものだ。 2002年に閣議決定された「司法制度改革推進計画」では、政策の目玉が法科大学院の創設による司法試験合格者の拡大だった。 司法試験の合格者数を年間3000人程度とすることを目指すそうとしたものだ。
 確かにその後司法試験合格者は増え、弁護士数も急増したものの、思ったほど裁判や法律案件は増えなかった。 その結果、弁護士1人当たりの平均取扱事件数は減少し、収入減・所得減につながっている。 おそらく最近合格した人たちの中に、圧倒的多数の貧乏弁護士が発生したのではなかろうか。
 しかし、このことは、多くの日本人にとっては、むしろ「幸運な見込み違い」といえるのではなかろうか。 アメリカのように、すぐに訴訟を起こす社会、弁護士が自己PR合戦を繰り広げる社会が、決して日本人が望む幸福な世の中だとは思えない。
 依頼者の立場になって真面目に取り組んでいるものの、自己PRに関心がなかったり下手だったりして、貧困化している弁護士がいるのも事実。 それが競争社会といってしまえばそれまでだが、あまり行き過ぎると結局は弁護士業界全体の信頼を失うのではなかろうか。
 (以上、ネットより現在の弁護士が置かれている状況に関する情報を引用・紹介したもの。)
 原左都子の私事及び私論に入ろう。 
 米国暮らしの我が実姉の配偶者が米国にて「弁護士」をしている。 本拠地である米国西海岸と東海岸に2つの個人事務所を構え、日々航空便で移動を繰り返しているとのことだ。 姉の話によっても、訴訟が多発する米国(日本やドイツのように「制定法国家」ではなく「判例法国家」だが)では、弁護士数が膨大に多い事実と比例してその報酬は決して多額でもなければ、世間での職業評価度も高くはないらしい。  
 日本に於いては「弁護士」をはじめとする法曹界(検事や裁判官も含めて)の通過儀式である「司法試験制度」が厳し過ぎる現実だ。   ただそれは我が国が「制定法国家」であるが故に、やむを得ない実態かもしれない。 (進路が刑事・民事のいずれかにもよるが)基本的には六法すべてをマスターせねばならないその負担たるや実に膨大だ。
 近年は「司法書士」や「社会保険労務士」等々周辺国家資格が充実し、それら資格取得者が個人開業している事例も目立つ。  その実態すら「弁護士」にとっては 一種の“業務妨害”とも推測可能だ。
 このように考察すると、確かに現在の我が国に於ける「弁護士」弱体化・貧困化の事実は、今後に続く困難な課題と言えよう…
 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより一部を引用したもの。)


 本日の朝日新聞別ページにも、弁護士に関する上記我がエッセイ同様の記述がある。
 「資格とっても職ない」なる題目の当該記事の一部を以下に紹介するならば…
 弁護士など法曹資格を取得しても職がないとのイメージが世間で広がった事もあり、ピーク時からすると競争に敗れた半数近い大学院が退場を余儀なくされた。
 その敗者一校である某私立大学院は「少なくとも07年から定員割れが続き、専任教員が15人に対し学生はわずか29名。 文科省からの補助金が頼りだがそれも目標の2.5%にまで削除された。」……
 (再び、朝日新聞記事よりごく一部を引用したもの。)


 最後に、原左都子の私論でまとめよう。

 おいおい、司法試験受験合格を目指す若き学生達を指導する立場の「法科大学院」側が、それ程弱気でどうするんだ!?!
 自分達の教育力の無さを、世間の「資格取っても職ない」なる風評のせいにするとの弱体体質だからこそ、「司法試験」合格なる厳しい現実に打ち勝てる学生が育たないのではなかろうか?!

 それにしても、私は「法科大学院」構想は所詮行き詰る運命にあったような気がする。
 「制定法国家」である我が国が「判例法国家」である米国等々と弁護士の位置付けが同じであるはずもないのだろう。
 我が国に於いて理想的な法曹界人材を育成・確保するには、まだまだ長い年月を要するのかもしれない。

自民低レベル不祥事新人今井参院議員を即刻引責辞任させよ!

2017年07月30日 | 時事論評
 この女性、一体どこまでアホなんだ?!?? 
 としか表現不能な自民党若手女議員が、未だデカイ面(つら)して世に平然と護身を訴え出ている。

 言っちゃ悪いが、「学」もなければ「教養」のかけらもなさそうな身にして、平然と不祥事をしでかした上に、未だ国会議員としてこの世にのさばり続けるつもりなのだろうか?? 

 自民党の誰がこんな軽薄女を議員に立候補させたのかも露知らなければ、よくぞまあ、本人もそれを真に受け選挙に打って出て、しかもこの候補者に投票した国民がいる事態に世も末感を抱かされるというものだ。

 この女性の不祥事を傍から見せられると、“暴言吐いて”辞任し現在雲隠れ中の議員2期目の豊田真由子氏など、一応「学」と「教養」がある点、その分野のみでは“マシ感”すら抱かされる。


 それでは、つい最近不倫との不祥事を恥ずかしげも無く世に晒した 参院議員 今井絵理子氏に関する本日見たネット情報より一部を以下に引用してみよう。

 一線は越えてない──。 元SPEEDのメンバーで、自民党の今井絵理子参議院議員(33)は、神戸市の橋本健市議(37)との「略奪不倫」疑惑を報じられ、釈明に追われた。
 「週刊新潮」(8月3日号)によると、2人は新幹線のグリーン車で手をつなぎ、大阪府内のホテルで、白いパジャマ姿の今井氏が市議と同じ部屋に消えていったそうだが……。
 今井氏は、報道関係者へのファクスやブログで、「私も好意を抱いていたのは事実ですが、(中略)(橋本市議は)法律上はまだ妻帯者なので“一線を越えてはいけない”と思い、『きちんとけじめをつけてから考えましょう』と申し上げました。そして、今日までこの約束を守ってもらっています」と説明した。
 相手の橋本市議もコメントし、「本騒動は今井議員による略奪不倫ではなく、私が積極的に今井議員に交際を迫ろうとしたものであります」と、今井氏をかばった。ただし、「客観的事象は概ね事実」だとした。
 不倫相手の橋本市議とはどのような人物か。 プロフィルなどによると、神戸市生まれで、地元の小中学校に通い、高校は兵庫県内屈指の進学校へ。 大阪大学歯学部へ進学し、卒業後20代で神戸市議に当選した。 関西では勝ち組コースだろう。  現在は歯科医師として働きつつ、市議3期目。 元歌姫を口説き落とせるほど、話術にも長けているようだ。
 一方の今井氏は、「一線を越えてはいない」という弁明の言葉が、それで通るのかという巷の議論に拍車をかけ、騒動をいっそう大きくする格好となった。
 自民党の官僚経験者は残念そうに言った。 「大臣政務官か、党の女性局長などの要職につけるつもりだったんですが。ぽしゃってしまいました」
 (以上、参院議員今井絵理子氏に関するネット情報の一部を引用したもの。)


 一旦、原左都子の私見に入ろう。

 今井氏が、過去にSPEEDの一員として世を席巻したとの自覚が自身にあるのならば、その分野を一生貫けばよかったものを…

 彼女が産んだ子供に障害があるとの情報は、私も何らかのメディア媒体より既に認識していた。
 これは原左都子の私論だが、何故、芸能人とはこのように自分や身内のハンディをメディアに売りに出したいのか? なる不可思議感に常に苛まれている。

 当エッセイ集バックナンバーにて、その一例として「癌をいつまでも売り物にするな!」なるエッセイを綴り公開している。
 特に癌の場合その病状が多様であるが、「治ったならそれでよいではないか。何故いつまでもそれを売り物にするのか? それは売名行為に過ぎず、利益追求手段に他ならない」なる私論を展開している。
 自分自身の障害ならばまだしも、たとえ自身が産んだ子どもの障害とは言えども、親の立場としては子どものプライバシー保護観点を考慮するのが第一義であるべきなのに。 何故親であるからとの理由でそれをメディアに公表して許されると判断するのか、それに対する不可解感を抱かされるのだ。

 そんな彼女(今井絵理子氏のことだが)は、結局、自らの息子氏が障害者であるとの“その事実だけ”がアピール要因となり、自民党より参院議員候補として担ぎ出されるに至ってしまった。
 その前後期間も、彼女は離婚や新たな彼との出会い・別れを繰り返し現在に至っているとの報道だ。
 要するに今井氏とはそもそも男好きタイプなのだろう。 芸能人や私人としてそれを実行する分には家族以外から責任を問われる事はなかっただろうに、彼女はそれを参院議員となった現在に至って、公人の立場でまで平然と実行してしまった… 
 その公人としての思慮の浅さも非難されるべきだ。

 今井氏が参院選挙中に応援してくれた現在不倫中の議員とて「公人」の立場、しかも両者共々家族を抱える身にして、とんだ不倫劇でしかなく、国民(市民)としてはその弁明を聞かされるのも嫌になるというものだ。

 稲田氏も大臣辞任(この件に関しては後日詳細エッセイを公開したいものだが)した事だし、ここはそもそも国会議員足りえない未熟な今井氏など、とっとと辞任かと思いきや、自民党要職立場の人物が「彼女を党の女性局長の要職に付けるつもりだった」だと!!
 馬鹿も休み休み言え! という事だ。 


 最後に、私論で締めくくろう。

 今井絵理子氏の息子氏は、聴覚障害を抱えている身と私は認識しているが。
 そしてその息子氏は、現在思春期に差しかかった年代ではなかろうか?

 今井絵理子さんご自身が国会議員に担ぎ出された時点で、何故か息子氏の存在観をはき違えてしまったような感覚を抱かされる私だ。 もしかしたら貴方が国会議員に当選したことにより、息子氏の今後一生が安泰!との勘違いをしてはいまいか?
 そうだとすれば、それは障害児を持つ母親である貴方にとって大きな失敗だったと私は結論付ける。

 失礼だが、貴女の議員生命は短いだろう。 そして、貴女が国会議員だった事実など国民の記憶から直ぐに消え失せる事でもあろう。
 それをご本人が認識せずして国会議員職を引き受けたのか否かは、私には計り知れない。
 が、そんな無駄な寄り道をして息子さんと疎遠になるより、その子を産んだ実母の立場で、どうして息子さんの傍らにずっと寄り添い見守るとの選択をしなかったのか?!?
 既に歌手として名を売っている貴女にとり、息子さんと寄り添う人生選択はいくらでも可能だっただろうに。

経済格差カップルの行く末とドラマ「ひよっこ」の今後の展開

2017年07月29日 | 恋愛・男女関係
 本日(7月29日)つい先程見たネット情報によれば、本日放映されたNHK連続ドラマ「ひよっこ」のドラマ展開が衝撃的だったとツイッター等で早くも反響が沸き起こっている様子だ。

 それは、主人公みね子が出稼ぎに出たまま行方不明になっている父親と衝撃の再開を果たす場面だが。
 早速、以下に当該ネット情報の一部を要約して紹介しよう。
 29日放送のNHK朝の連続ドラマ小説「ひよっこ」で、有村架純が演じる主人公・谷田部みね子と沢村一樹が演じる父親・谷田部実が再会を果たすシーンが放送された。
 行方不明になり記憶を失っていた実が、みね子の知り合いで菅野美穂が演じる女優・川本世津子の自宅に同居していたという展開。 みね子が実の手を握りながら「ウソだ!なんもかんも嫌になっちゃんたんでしょ。それは私、わかっから。お父ちゃんを忘れたことにするから。覚えてないなんて言わないで」などと茨城弁で絶叫しながら号泣。 そしてみね子はその場を離れ、階段を駆け下りながら雷鳴がとどろく外へ。 そこへ実が後ろから傘を差し出すシーンで今週のドラマは終わった。
 このシーンにはネット上ですぐに反響が沸き起こった。 ツイッターでは「この最後の傘をさしかける優しさが、娘に対するものじゃないのが分かる…残酷すぎる」 
 (以上、ネット情報より一部を引用したもの。)
 
 早速、原左都子の私見に入ろう。

 上記ドラマ「ひよっこ」は4月の放映開始以来視聴率低迷が続いていたようだが、その後あくまでも視聴率上である程度巻き返している様子だ。  上記ネット情報内でも、「このドラマは名作になりそう」なる反応も書かれているらしいのだが…

 正直言うと、4月以降ずっとこのドラマにゲンナリさせられ続けている私だ。
 ドラマの主題としては、主人公みね子が父親蒸発後上京し“逆境”の中頑張っている姿を強調したいようだ。 が、なんのなんの、私に言わせてもらうならば、いつまで経ってもみね子は周囲に甘やかされ、単にラッキーに恵まれ過ぎているとの印象しか抱けないのだ。
 私自身も若き年代にて上京し、就職して単身で頑張ってきた身だ。 その視点から考察しても、みね子のように次々と他力本願的に幸運が訪れる訳はあり得ないのに…。
 みね子が当初就職したトランジスタラジオ工場が経営破綻した後、直ぐに赤坂の洋食屋にウエイトレスとして就職出来る始末。 入居したアパートのオーナーも同居人たちも皆が善人ばかりで、皆がみね子を応援してくれる。 
 そんなミラクルがある訳がないだろ?!? たかが作り話としても、同じ単独上京者としては嘘過ぎて見ていなれやしない!と言いたくもなるよ。
 そういう私は上京後肝心要の仕事で成功し、プライベート等多方面で“よき環境や人間関係”に恵まれたのかもしれないが、それはすべて日々の自助努力と自己の方向性を誤らない判断力や選択力によるものだったと力強く思い起こす! 要するに“自分の力”で幸運をゲットして来たと今尚自負している。
 そんな私が言いたいのは、みね子は一般的な意味合いで “いい子” (ステレオタイプに仕訳して“悪い子”ではないとの分類)なのかもしれないが、私の視点からは、特段自発的努力をしている風にドラマ内で描けていないのだ。


 さて、やっと表題に掲げた本題に入ろう。

 ドラマでは、その“他力本願”みね子を好きになった男性が現れる設定ではないか!
 そのお相手とは、同じアパートに入居していた慶応ボーイだ。
 その設定自体が笑える。 なんで、慶応ボーイが貧乏人が暮らすアパートになど住んでいるの?? 
 それはドラマ設定上許すとして、その慶応ボーイがみね子に恋したと言うではないか!??
 (私の視線では)、これまた不可思議に同じマンションに暮らす(シシド・カフカ氏演じるところの)謎の美女の方が経済力もあろうし、外見的にも人物像もよほど魅力的だ。 
 ところが、慶応ボーイは何故かみね子に恋をしたと告白する。
 どう考察しても嘘過ぎてあり得ない作り話だが、仕方がないからドラマを見続けていると。
 さすがにレストランオーナーから育った環境が違い過ぎる旨のアドバイスがあり、アパートオーナーも同様の感覚を抱いていた様子をシナリオが描いた事実に私は安堵した。

 ここで、原左都子が実際に経験した過去の私事を語ろう。
 医学分野の職業経験がある私故に、自ずと同業者との付き合いも多かった。 その中で、私立医科大学を卒業して医師として活躍している某男性より、相談を受けた事がある。
 彼が言うには、「自分の弟も医師だが、現在職場の看護婦と恋愛関係でその彼女と結婚したいと言い始めたため親共々困惑している。 いずれは親の病院家業を自分か弟かあるいは両者が継ぐ身だが、やはり結婚相手にもある程度の経済力を期待したいと欲している。 その看護婦の彼女の実家に資産力があればよいのだが、そうでないとすれば…‥ 」(以下略。)
 いやはや、病院のみならず何処の企業も経営存続とは厳しいものがあろう、と実感させられた発言だった。 残念ながらその彼とは後に疎遠となった故に、如何なる結末と相成ったのかは私には計り知れない。

 ドラマ「ひよっこ」に話題を戻そう。
 主人公みね子の恋愛相手の慶応ボーイが同様の事を言い始めた事に、私は心底安堵した。 そうなるのがこの世に於いては必然的だとの感覚で。
 「ひよっこ」に出演している慶応ボーイの場合、郷里佐賀の実家が製薬会社を営んでいるのだが経営が厳しい状況との設定だ。 そんな折、父親が上京し「同業他社の娘さんとの縁談を引き受けて欲しい」との依頼だった。

 この結論付けがドラマ内シナリオにて素早かったのを、私は評価したい。
 時代の変遷を問わず、やはり所詮人間関係に於いて “つり合い” という観念が存在するのが世の性(さが)ではなかろうかと、私も今現在実感する日々だ。
 それに敢えて挑戦するとの勇気があってもちろんよいのだろうが、今回の「ひよっこ」主人公みね子の場合、ドラマ設定上その覚悟も何もない程に未だ幼い若年層故に、早期に破局へ持ち込むのが無難とドラマ制作者も判断したのだろう。

 
 さて最後に話題を変えて、冒頭で述べたみね子の父親が蒸発した件だが。

 私としては、父親の実をどういった形でドラマに復活させるのかに関して興味を持ち続けていた。
 その蒸発父が時の売れっ子女優と同居していたなるシナリオは、突拍子もないが私は好むなあ。
 NHKドラマにしては斬新かつ素晴らしい大展開ではかなろうか!

 菅野美穂氏演ずる売れっ子女優がドラマに登場した時から、この女優が今後キーパーソンとなろうことは十分に予測していたが、今後私にとってこのドラマを見続ける“目標心”がやっと芽生えた気すらする。

ネット通販トラブル、如何に対処していますか?

2017年07月27日 | 時事論評
 我がネット通販歴は、既に12年程の年月になるであろうか?
 パソコンをいじり始めしばらく経過した頃から利用しているため、それ程の利用歴となろう。


 最初に出合ったのが、おそらく日本国内最大の “R市場” 社だ。
 そのR市場の場合、利用年数の経過と共にポイントの貯まり具合が急増するシステムの様で、特にここ数年、ポイントがザクザク貯まる感覚がある。 
 我が過去10年間程のポイント総数が現在100,000ポイントに達しようとしているため、単純平均すると年間10,000ポイントをゲットしている計算となる。
 という事は、(1ポイント = 1円と計算して)ネット通販利用により年間1万円稼いでいることとなろう。
 視点を変えると、(商品価格1%のポイントが付くとして)これまた単純計算で年間100万円分のネット通販買い物をしている計算となるが。
 いや、そんな事はあり得ない。 確かにたまにR社クレジットカードにて数十万円規模の高額商品を購入することがあれば、旅行代金をRカードで支払うとまとまったポイントが付くが、それは稀だ。 要するに、他のポイント稼ぎ手段(アンケート回答等々)を日々ちまちま実行したり、元々のポイント付与体制が年数により急増するとのシステムによるのであろう。


 さて、ここで表題のネット通販トラブルに入ろう。

 私の場合、上記のごとくかなり頻繁にネット通販を利用している人種であろうが、その割にはトラブルは少ないのではなかろうか?

 今まで経験したトラブルの内最大級のものは、数年前に贈り物をした事例だ。
 郷里の実母より自分の親戚筋に“私の名前で”贈り物を届けて欲しいと依頼された。 この依頼自体が私としては腹立たしかったのだが…。
 何故ならば、その親戚筋にお世話になっているのは実母本人であり、郷里を離れ既に40年の年月が流れている私自身はその親戚と疎遠だ。 実母本人がお礼をすれば済む話だし、当時の実母は未だピンピンしているのに加えて経済力も私よりずっと勝っていたのだ。  しかも、これをいつも当然のごとく妹の私の負担とする。「米国の姉にお願いしたらどうなの!」と私が反発すると、必ずや「米国は遠い。日本にいる娘の貴方からお礼をするのが筋だからそうして欲しい」と意味不明の訴えを繰り返して来たものだ。
 やむを得ない。
 私なりに、頭を絞ってその親戚筋が喜びそうな商品(ブランド物のかなり高額のマフラー)を“R市場”より贈り物として発注した。
 これが大変!
 何とその贈答品業者は、私の名も入れず、マフラーの価格と今回付加されるポイント数まで書かれた書面を贈答品に添付した様子だ。
 それに怒り心頭の郷里の親戚筋より、電話にてお叱りを受けた。 「〇ちゃん(私の事)、書面でやっと貴方からの贈り物だと推測出来たが、他人に贈り物をする時は十分に気を付けなさい。 こんな失礼なことは無いですよ。 そもそもネット通販で贈り物をするとは何事ですか! 必ず店舗へ行って自分で贈り物を届けなさい。」  その後、怒り心頭の親戚はR市場へも苦情の連絡を入れたのだと言う。
 いやはや参った。 それ程親しくもない間柄にして、実母の希望により散財した挙句、こんなお叱りを受けるとは思ってもいなかった。 
 この話題を後に私と親戚筋両者から聞かされた実母は、どちらかといえば私に同情したのだが……

 まあ、贈答品にかかわるネット通販体制が未だ整っていなかったであろう時代背景の話題であり、現在はそんな粗相はない様子だが。


 近年に話題を戻すと。

 3年前に、洗濯もの干しをネット通販で買い替えた時の事だが。
 通販画面に、「お届けが遅くなるかもしれない」との但し書きがなされていた記憶があったものの。
 待てども待てども、届かない。 1ヶ月が経過した頃、私からその通販業者へ「届かない!」旨の連絡を入れた。
 そうしたところ、当該業者より“正直な”回答が返ってきた。 その主旨とは、「仕入れがままならず仕入れ先を転々と当たっているが、最大の努力をするため今しばらく待って欲しい」との回答だった。
 何だか中小企業にして最大限模索している様子が手に取るように伝わり、涙が出そうだった。 この正直な回答こそに私は心打たれ、待つことにしたところ、比較的直ぐに商品が届けられた。
 その商品には今尚お世話になっているが、確かに洗濯もの干しとして我が家にて活躍してくれている。


 そして、今回当エッセイで訴えたかったのは。

 2017.7.2 にR市場出店業者へ発注したロングスカートが、7月27日現在、未だ届かないのだ。
 この事態をまずR市場本部へ訴えたところ、「ご自身で出店企業へ当たって下さい」とのけんもほろろの回答だ。  おそらくR市場従業員の皆さんも過酷労働を課されているのであろう。
 それではと、先程ロングスカート販売業者へ「商品が未だに届かない」旨の連絡を入れたのだが、午後3時時点で連絡がなしのつぶての状況。
 R市場本部によれば、「8月過ぎても届かない場合、今一度連絡下さい」との記載もあったため、それに従うつもりだが……
 いやはや、ネット通販本部及びそれを利用している中小企業共々、ネット通販の膨大な発展に追随して現場の人達は過酷労働を余儀なくされている実態であろう。
 更には、運送企業の職場改善も社会問題となっている現状だ。
 それと反比例して、ネット通販市場は膨大の一途。

 この現状を如何に考察するべきか??
 一般人がネット通販利用を控えるべき?   そうすると、今や膨大な経済市場であろうネット通販事業が滞ってしまうであろう。

 失策続きで支持率を大幅に下げている安倍政権ではあるが、安倍氏の最大の売りは、当初アベノミクス経済と国際政策だったとの自民党身内議員発言でもあるようだ。??
 ならば安倍政権が何とか続いている今現在も、少しは市場膨大であろうネット通販にも適切な指導をしてはどうなのか??  
 支持率がこれ程までに低下してしまった今現在、その余裕が皆無なのかなあ……

庶民目線で楽しめた キエフ・バレエ公演

2017年07月25日 | 芸術
 (写真は、昨日7月24日自宅から程近い大ホールにて開催された「キエフ・クラシックバレエ チャイコフスキー夢の3大バレエ」のチラシを撮影したもの。)


 数多くの世界的スター・ダンサーを生み出してきたウクライナの名門劇場 キエフ・バレエは、2000年初頭頃より毎年日本公演を実施しているようだ。

 そのキエフバレエが、今夏は我が家に程近いホールにまで公演にやって来るというではないか!

 私がこのキエフバレエ公演情報を得たのは、4月初頭新聞の折込み広告だ。
 4月8日午前9時より電話にて前売券発売開始とのこと。 当日は9時より電話に貼り付き発信を繰り返すのだが、つながらない…  またつながらない…  
 まあ、名門バレエ団公演のチケット発売初日とはいつもこの状況なのだが、それでも執念で電話発信を続けたところ午前11時半頃だったか、オペレーターにつながった。
 かなり出遅れたと思っていたら、ラッキーにも1階の舞台上手(かみて)が観賞出来る左寄りの比較的前席をゲットだ!

 これなど、まだ恵まれている方だ。 下手をすると午後を過ぎたり、もう嫌気がさして次の日に電話したら完売御礼だったりの経験もある。


 さて、昨日公演当日を迎えた。
 学校が夏季休暇に入っていることもあり、おそらく大勢の子供連れ客で賑わっているものと思いきや。
 意外と、(私も含めて?)高齢者客が多いのに意表を突かれた。
 それもそのはず。 今回のキエフバレエは、チャイコフスキー3大バレエ「くるみ割り人形」「白鳥の湖」「眠れる森の美女」よりハイライト場面を凝縮した舞台である。
 チャイコフスキーの音楽もスタンダードナンバーばかりで誰でも耳にしたことがあろうし、バレエ自体もコールドバレエ中心の“分かり易い”人気の場面が中心だ。


 今回のキエフバレエ公演の一番の特徴は、ゲストとして日本人ダンサーの二山治雄氏と長澤美絵氏をソリストとして迎え入れていた事だろう。
 ここでご両人の紹介を簡単にしておくならば。

 二山氏に関してはご存知の方が多い事だろう。
 2014年ローザンヌ国際バレエコンクールにて見事第1位に輝いた人物だ。 当時未だ高校生だったようだが、その後2016年7月にはパリオペラ座就職コンクールで入賞して短期契約取得しつつ現在ワシントンバレエに所属しながら、両所でご活躍中との事だ。
 昨日、二山氏を初めて舞台にて拝見した私の感想を述べると。 未だ若き男性ソリストにして、身体の隅々にまで神経が行き渡るかの丁寧かつ研ぎ澄まされた表現力と技術力を備えたダンサーとみた。 必ずや未来有望であることだろう。 ひとつ気になるのは身長がさほど高くないことだが、ペアを組む相手女性ダンサーによれば、十分にバレエ界を渡っていける逸材には間違いない。

 長澤恵美氏は、今回初めて認識させていただいた。
 2005年にワガノワバレエアカデミーを卒業されているということは、ベテラン域のダンサーであられるのだろう。
 正直に書くと、今回のキエフバレエ団公演において唯一日本人女性だった訳だが、自ずとその外見的違いは客席で拝見すると一目瞭然だ。 それでも長澤氏の実力の程は素晴らしかった。 過去にも吉田都氏のごとく世界のバレエ舞台で活躍したダンサーは少なくない故に、今後益々のご活躍に期待したいものだ。


 何はともあれ世界的に著名な諸外国のバレエ団が日本に上陸し国内各地で公演を実施してくれる事とは、子どもにバレエを習わせているご家庭や一般庶民バレエファンにとっても願ってもないことだろう。

 しかも今回のバレエ公演の場合、観賞料金が実に安価なのも特徴だった。
 そもそもキエフクラシックバレエ団体とは、元々「未来ある子供達に本物の芸術に触れて欲しい」との願いのもと、ロシアバレエの著名な演出家や指導者、指揮者などにより創設されたとのことだ。
 そのようなキエフバレエ団体の趣旨と、日本国内のバレエファン及びバレエを見たいと欲する庶民間に共通の認識があってこそ、このような安価観賞料にてのバレエ公演が成立するのだろう。


 舞台の最終場面で、会場からの幾度ものアンコール拍手の後、我が隣にいた高齢女性二人が「来てよかったね」「またこんな舞台みたいね!」と本気で感動しておられた。
 そんなお二人の姿を垣間見つつ、日本にもクラシックバレエファンが根付くのかな、なる希望を得た昨日のキエフバレエ観賞だった。 
 ブラボー!!