原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

森喜朗氏の“女性差別暴言”問題

2021年03月29日 | 時事論評
 冒頭から森喜朗氏が近い過去に発した“暴言”に関するネット情報を引用しよう。


 日本人としてこれほどまでに「恥ずかしい」ことがあるでしょうか――。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の相次ぐ「暴言」が、海外でも波紋を広げています。
   東京五輪の開催をめぐり世界の注目が集まるなか、「(五輪中止や再延期を求める)『世論』が問題だ」「女性が会議に入ると時間がかかる」と、信じられないような発言を連発する森会長。「本当は五輪を中止にしたいのか?」と勘ぐりたくなるほどの「ドン引き」発言は海外でも大きく報じられています。
   メディアのリプライ欄には、「stupid(アホ)」「五輪は中止だ」といった声がズラリ!今回は、森会長発言に対する「海外の生の声」を追ってみました。

 「失言癖で有名な83歳」では終わらない「女性差別発言」の重さ
   それにしても、どうしてここまで「空気が読めない」人なのでしょうか? 発言が注目されているとわかっていながら、公式の場で次々と「時代遅れの持論」を展開する森会長。東京五輪組織のトップとしての発言は、「老害だ!」と苦笑する域を超えています。
   まずは、森会長の「女性が入る会議は長くなる」発言をめぐる海外メディアの厳しい見出しをご覧ください。

 (東京五輪のトップ森会長が、会議で女性差別発言をした:ロイター)
 
 Tokyo Olympics chief sparks sexism row after 'annoying' women remark
(東京五輪のトップが、女性は「迷惑だ」発言で女性差別騒動を引き起こしている:米FOXニュース)
 
 spark a row:騒ぎを引き起こす
   注目すべきは、多くのメディアが森会長の発言を「sexist」(女性差別主義者、女性差別主義)と断定していることです。「女性差別と受け止められかねない」など、玉虫色の表現をしてくれる日本の一部メディアのように「優しく」はありません。
   とりわけ、「いかなる差別をも受けることなく」と定めた五輪憲章にも反する内容ですから、どう転んでも容認される余地はないでしょう。

   仏AFP通信は森会長のことを「83-year-old former prime minister known for public gaffes」(失言癖で有名な83歳の前首相)と伝えていますが、今回の発言は「個人的な失言」では済まされません。

   米ワシントン・ポスト紙は、森会長の発言を受けて「他の委員たちから笑いが起こったとも伝えられている」と、女性蔑視的な見方が組織内で受け入れられていると暗に示しています。
   さらに、海外メディアが強調しているのは、「東京2020側にコメントを求めたが返答がない」「東京2020側はコメントを出していない」と、組織委員会や運営側が「沈黙」を貫いている点です。
   このままでは、森会長の個人的な見解ではなく、組織として容認していると捉えられてもしかたありません。東京五輪開催への「世論」はますます厳しくなることでしょう。

 (以上、森喜朗氏による“女性差別発言”に関する世界からの非難の数々をネットより列挙したもの。)



 原左都子の私論に入ろう。

 確かに森喜朗氏との人物は、一国家の首相経験者にしていつまでも“女性蔑視思想が甚だしい愚かな人物”である事には間違いないであろう。

 ただ、原左都子として感じるのは。
 森喜朗氏とはその愚かさ故に既に政財界はもちろんのこと、世間一般的にもこの世から既に“排除”された人物ではなかろうか?

 そんな輩をいつまでも取り上げて騒ぐメディアにこそに問題があるようにも感じる。 とっととメディアこそが、こんな奴を世から撲滅すれば済む話かと私など思うのだが。
 それは、森喜朗氏が未だ世に影響力を及ぼしている余韻があるとメディアが捉えている故だろう。

 繰り返すがまさにこんな奴、メディア界から追放すればすぐさま世間から忘れ去られて済む事と。
 過去に於いて「女」であったが故で(各種産業界より)何らの性差差別を経験していない、と未だかつて自負している原左都子は思うのだが…