オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

「私のお父さん」

2014年08月01日 10時32分25秒 | オペラ
この前の休みにレンタルショップで借りてきた映画「終の信託」のDVD.
末期医療をテーマにした映画。
まだまだ余韻が残っている。
答えが見つからない重たいテーマ。
私事ですが、私は高校生の時、父を病気で亡くしている。
父の最後の頃、からだ中、管(くだ)だらけ。
そして、気管にタンが詰まるので喉を切開して、そこへ管(くだ)を入れて機械でタンを吸い取るのだが、その機械の音の恐しさ。そして吸い取っている時、既に意識の無い父の体が、のけぞるのである。見るに耐えれなかった。「もう、やめて!」と心の中で叫んでいた。これは今も忘れられない。
医者から、父の命は、あと数日と聞かされていたので、医者は、こうまでして、少しでも患者の命を伸ばそうとするのかと思いました。
だから、今回、見た映画「終の信託」のDVD.
もう他人事ではない。
患者、家族、そして医師にとって、末期医療の難しさ、そして残酷さを突き付けられた映画だった。

さて、この映画ではプッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」からのアリア「私のお父さん」が効果的に使われていました。

O! mio babbino caro, mi piace è bello, bello;
vo' andare in Porta Rossaa a comperar l'anello!
Sì, sì, ci voglio andare! E se l'amassi indarno,
andrei sul Ponte Vecchio, ma per buttarmi in Arno!
Mi struggo e mi tormento! O Dio , vorrei morir!...
Babbo, pietà, Babbo, pietà, pietà!

ねえ 私の大切なお父さま
わたし あの方が好き とてもステキな人なのよ
だからポルタ・ロッサへ
指輪を買いに行きたいの!
ええ そう あそこへ行きたいの
そしてもしもこの愛が儚いものなら
ヴェッキオ橋に行って
代わりにアルノ河へ身を捨てますわ!
わたし 切なくて 苦しくて
ああ 神さま いっそ死にたいくらいです!
お父さま お願いです お願いですから!

不倫に傷つき、自殺まで図った女医の折井綾乃(草刈民代)を励ますために、彼女の患者の江木秦三(役所広司)が手渡した1枚のCD。流れてきた音楽はプッチーニ作曲の歌劇「ジャンニ・スキッキ」から「私のお父さん」

役所広司が草刈民代に、このオペラを語るシーン。
オペラ好きの私にとって、たまらないシーンでした。

西洋人って人が悪いですね。
「私のお父さんを初めて聴いた時、まさか(このオペラが)喜劇だと思わなかった。
ジャンニ・スキッキという悪党の娘(ラウレッタ)が父親をおだてたり、おどしたり。
僕は純粋に恋を歌っているに違いないと思っていた。
ところが全くの喜劇だった。
(中略)
その場所(イタリアのフィレンツェ)へ行って分かることがあります。
実際に橋へ行ってみて分かりました。
橋の回廊の下にたくさん並んでいる小さい店があり、金細工の店もありますが、指輪を買うためではないのよ、身投げするためよと言って父親を、おどしている。
娘が結婚するために、父親を、おどしている、そんな歌だった。
もっとも恋愛なんて他人からみて、所詮、喜劇かもしれませんね。

今日の朝、迷うことなく?歌劇「ジャンニ・スキッキ」の全曲CDを聴きました。
レオ・ヌッチのジャンニ・スキッキ、ミレッラ・フレーニのラウレッタ、ブルーノ・バルトレッティ指揮フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団による録音(1991年録音、デッカ盤)
たしか、以前、NHK・BSで放送されたミラノ・スカラ座の公演の放送を録画したDVDがあるはず。昨晩、懸命に探したが見当たらなかった。
日頃の整理整頓の悪さを反省するばかりである。










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