あんたはすごい! 水本爽涼
第百七十四回
「えっ? お店ですか? 鳴かず飛ばずってとこですけど、…お客様の入りがコンスタントに順調、ってとこですか。ねえ、早希ちゃん?」
「えっ? ああ、そうですよね。確かにお客様は来て下さいます」
その時、ふと、私の頭にひとつの疑問が湧いた。その疑問は、一分後には急激に大きな炎となり、爆発した。
「…そういや、沼澤さんと私がこうして話す時は、他に客がいませんよね?」
「ああ、そのことですか。それは、玉が霊力でバリアを張っておるのです。他に私とあなた以外の者を寄せつけないように…」
「しかし、私が来ない日はどうなんです?」
「もちろん、玉が霊力バリアを張るのは、塩山さん、あなたと私がいる場合だけですよ」
「玉が、そう告げた、ということですか?」
「はい、そのとおりです。最高の霊力をお持ちのあなたと別の客では、まったく玉の霊力の出しようが異なります」
「そうなんですか…」
どういう訳か、そのあとの会話は途絶え、二人の周りをお通夜な雰囲気が覆(おお)い始めた。
第百七十四回
「えっ? お店ですか? 鳴かず飛ばずってとこですけど、…お客様の入りがコンスタントに順調、ってとこですか。ねえ、早希ちゃん?」
「えっ? ああ、そうですよね。確かにお客様は来て下さいます」
その時、ふと、私の頭にひとつの疑問が湧いた。その疑問は、一分後には急激に大きな炎となり、爆発した。
「…そういや、沼澤さんと私がこうして話す時は、他に客がいませんよね?」
「ああ、そのことですか。それは、玉が霊力でバリアを張っておるのです。他に私とあなた以外の者を寄せつけないように…」
「しかし、私が来ない日はどうなんです?」
「もちろん、玉が霊力バリアを張るのは、塩山さん、あなたと私がいる場合だけですよ」
「玉が、そう告げた、ということですか?」
「はい、そのとおりです。最高の霊力をお持ちのあなたと別の客では、まったく玉の霊力の出しようが異なります」
「そうなんですか…」
どういう訳か、そのあとの会話は途絶え、二人の周りをお通夜な雰囲気が覆(おお)い始めた。