雑感の記録。

秋の夜長はダラテンで

トップ


ロア部 動画目録

2020 / 2018~2019 / 2017 / 2015~2016

Youtubeのロア部にアップされている対戦動画の目録になります

ブラッディロア3対戦会の予定は上のバナーから確認できます
(ARCADEiSMのイベントカレンダーページへと飛びます)

ファイル置き場

置いてあるもの
・風雲STBと堕落天使の動画 (だいたいニコニコに上げたもの)
・アルメセラ年代記に出てくる家系の周期表
・ブラッディロア3のキャラ別フレーム表

3/25
・まだ寒いので履歴をクリア
・ブラッディロア3のフレーム表(calcで作ったヤツ)をアップ

草稿1

2016年10月23日 | etc

まず歴史から。

3D格闘ゲームというとVFや鉄拳・DOAのようなビッグタイトルが思い浮かぶと思います。
んでブラッディロアはどっちかというといわゆる2.5D格ゲー、闘神伝とかと同じ系譜の作品として受け入れられていたような気がします。
見た目は3Dなんだけど、やってることは2Dっていう。
そういうアバウトな括られ方をしていた2.5D格ゲーの中で、ブラッディロアがそれなりの人気を得られたのは
「獣化」というファクターがあったからに他ならないと思います。

ゲージを溜めて1ボタンで獣化してパワーアップ、相手を圧倒しよう!というこの上なく解りやすいゲーム性。
このゲーム性はシリーズを通して受け継がれていきます。


…そして時は流れ、3作目のロア3がアーケードで稼働します。
稼働したての頃はそれなりのプレイヤーが居て、アルカディア誌上でも毎月攻略特集が組まれていました。
(聞いた話だと、東京の方では大会参加者が60名を超えるぐらい集まったこともあったようです)
しかしその後はというと、
・半年後にVF・鉄拳の新作が出た
・攻略が円熟期を迎え、新規参入者が現れなくなった
…などの事情により、ロア3を遊ぶプレイヤー数はどんどん減っていきます。

新規参入者を阻んだのが「ロア3のゲーム性」「複雑なシステム」の2つ(だと僕は思っています)。
「獣化するとパワーアップ!」という根っこであるゲーム性は変わらないのですが、
ロア3では獣化後のパワーアップレベルが前2作の比じゃありません。
すぐ死にます。
初心者は何が起こったのかも解らず死にますよね。そりゃ。

次の複雑なシステム。
これも初心者にとってはとても大きい壁でした。
2種類のガード、ギリエス・伏せ・ガードアタック、ガードブレイク、キャンセル…
キャラ1人を動かすために覚えなきゃいけないこと、これはそれほど多くないのですが、
とにかくシステム行動が多く、その特性を理解し、実践するまでに大変時間がかかります。
「こういう時はどうすればいいのか」と悩んでいる間に事故って死にます。
ほんとすぐ死にます。
そりゃ新規は寄り付かんようになるわな。


しかし世界は一巡しました。
2005年に現れた「北斗の拳」を始め、2000年台はプレイヤーの意識が大きく転換した時期だと僕は思っています。

・「死ななきゃ安い」という概念の誕生と浸透
・待ち逃げハメなどの敬遠されたモノが、何でもアリの風潮へ次第に変わっていった
・インターネット上、特に掲示板での攻略が当たり前になり情報の垣根がなくなる
・闘劇などの大規模な大会開催により、ルールが整備される(ローカルルールの撤廃)

こういった事情により、格ゲーのプレイ環境っていうのは大幅に変わっていったと思うのです。
もともとプレイヤー同士の情報交換が盛んだった都市部より、地方の方が実感しやすいのかもしれない。
紙媒体に頼るしかなかった地方のプレイヤーでも、ネットがあれば早く良質な情報を手に入れられるワケです。
ローカルルールやプレイヤーのモラルについても、色々なゲームで色々な議論が重ねられ、
ゲーム内でのあらゆる現象が容認されるというワケではありませんが、昔と比べてプレイヤーの免疫力が上がったように思います。

では変貌の渦中にあったロア3はどうだったのか?
恐らく2003年頃にはもうどこのゲーセンからも姿を消していたと思います。
そんな中でも、基板持ち込みで対戦会を行うなど、都市部では根っからのロア3好きがまだ生き残っていました。
稼働当時の攻略サイトが更新を止め、姿を消していく間にも細々と攻略を続け、対戦会の動画をアップする。
現存する恐らく最後のロア3攻略サイト。それがLithographyさんだったワケです。
(どうでもいいことですが、対戦会の動画をファイルバンクにアップしてた頃から僕は見てました)

家庭用もリリースされましたが、肝心の対戦格ゲーとしてではなく、
「デバッグモードであんなことこんなこと出来る」という話題で盛り上がったと言った方がいいでしょう。
メーカーがコンシューマーの方に舵を切ったことも手伝ったのか、以降ロアシリーズはアーケードでリリースされることが無くなり、
ロア3がアーケードでは最終作となりました。


それからうんにゃらかんにゃらあって、稼働から15年経った2015年。
大阪のコーハツさんに対戦台で置いてもらい、関東から遠征していただいたり、wikiまで作られたり。
1年半真面目にロア3と向き合って思うのは、「今の時代であればロア3は受け入れられるんじゃないか」ということ。

・ゲーム性を理解してないとすぐ死ぬバランス
詳しくは後述しますが、本作の正しいゲーム性はメーカーが示したモノではなく、
アーケードでの人気が下火になり、姿を消した後も細々とロア3を遊び続けたプレイヤー達の努力によって確立されたと。
僕はそう確信しています。
しかし、ゲーム性を理解して尚、このゲームを楽しめるか?ということを考えると、
やはり「死な安」が浸透し、受け入れられる土壌ができた現代でないとダメだったのかもしれないなぁと。

・多すぎて何から手をつけて覚えればいいのか分からないシステム行動
今の時代は便利なもので、攻略本を買わなくとも、ネット上の攻略サイトやwikiで情報補完できます。
SNS上には協力を惜しまない仮面的存在が何人かいます。


・一番の問題は
CS版はPS2という数世代前のハードでしかリリースされておらず、
アケステもRAP/RAP2を探す所からスタートせざるを得ないところ。
もっと言うと、そこまで揃えても対戦相手が居ないというのが問題です。
ゲーム内の世界と同じで、獣人さんクラスタは絶滅危惧種なのです。

幸いというか、現在大阪のコーハツさんで第2・第4・第5金曜に対戦会をさせてもらっているので、
フリプも行っていますし(交通費を考えなければ)ノーマネーでロア3を遊べるロケーションは存在します。
大阪近郊のロア3に興味ある方は、是非参加していただきたいです。 

 


次ゲーム性とシステム。

上でもチラッと触れましたが、ロア3のゲーム性はプレイヤーによって確立されたといっても過言ではありません。
普通に3D格ゲー的な遊び方をしていると、これは目に見えにくい点だと思うのですが…

1. 戦略
本作には小手先の読み合い(戦術)と状態の管理(戦略)が存在します。
他の3D格ゲーで行われている読み合い・駆け引きは、ロア3だと前者に該当します。

本作の獣化による恩恵は非常に大きく、とても人間状態で対抗できるものではありません。
獣vs人の状態ではワンチャンスで7割~即死させることもザラであり、
先述のように新規参入者を阻んだ原因の一つでもあるワケですが…

この人間/獣人の違い(互いに獣化できるため、都合4通りの状態が存在します)を大局的に判断するのが、ロア3の戦略になります。
例えば人vs獣の時は「自分の獣化ゲージを溜めること」「相手の獣化を解くこと」が優先されます。
逆に獣vs人の時は圧倒的な性能差を活かし、「相手の獣化ゲージを溜めさせない」「獣化を解かれない」ように殺す。
ここを理解できていないと、人vs獣の状態をひっくり返せずにそのまま死ぬことになります。
逆転の芽すら生まれません。

人間/獣人の状態を管理するのは一時だけのものではありません。
人間で戦い続ける間は獣化ゲージが溜まり、逆に獣化していると獣化ゲージは減る一方となります。
これをラウンド数と結びつけ、後々の流れを構築していくのも、ロア3特有の戦略と言えるでしょう。
「死にそうだから獣化せずゲージを温存する」「次のラウンドでは獣化されるからそれまでにできるだけ体力をリードしておきたい」
「獣化ゲージが残り少ないからビーストドライブを決めて、獣化ゲージを溜め直そう」といったように、
多様な戦略を練りつつ戦うわけです。

多くの格闘ゲームでは「ワンチャンスでできるだけ多くの体力を奪うこと」が重要視されます。
しかし本作では獣化が戦局に大きな影響を与えるため、体力ゲージよりも獣化ゲージを重視する必要があります。
この獣化ゲージ・引いては人間/獣人の状態を管理し合うのが、ロア3のゲーム性であると、僕はそう考えます。


2. 戦術
獣化が大きな鍵であることは上で述べました。
では戦術とは何なのか、どういう位置づけなのか。

他の3D格ゲーでいうと、VFはカッチリした読み合いをラリーのように繰り返し、
鉄拳はアバウトでフワフワしながらも崩し・置き・スカしのじゃんけんを忙しなく繰り返します。(私感)
つまりは「直接ダメージを奪う手段・アプローチの種類のぶつけ合い」が戦術にあたるワケです。
んでロア3の場合はというと、打撃・投げ・防御の3すくみになるワケですが…
もうちょっと縮小して、攻撃と防御の面から見ていきましょう。

3. 攻撃面
まずは攻撃面から。
普通の3D格ゲーと同様、上・中・下段の打撃技と、上段・下段の投げ技を使って相手のガードを揺さぶっていきます。
特筆すべきはキャンセルの存在と、投げの性質。
そして何より、獣化によってこれらの崩し要素が大幅に強化されるということが重要です。

キャンセルは2D格ゲーのそれと同じで、一部の通常技(基本技や連携と呼ばれています)に、
必殺技(こちらはコマンド技と呼ばれています)でキャンセルをかけられる…というものです。
しかし、いわゆる中足波動的な通常技のフォローに留まらないのがロア3のキャンセル。

コマンド技は攻撃判定が発生するまでの間に、Gボタンを押すことで動作を中断できます。
そのため…
・キャンセルからコマンド技を出しきる/Gボタンで中断する (フェイント的な使い方)
・硬直の大きい技をキャンセルし、すぐにGボタンで中断する (隙を消す)
・よろけを誘発する技にキャンセルをかけ、ヒット確認から浮かせ技を繋げる (コンボを伸ばす)
・最速でキャンセルをかけ、Gボタンで動作を中断して中下段二択や投打二択を迫る (崩しの幅を広げる)
エトセトラ エトセトラ。
キャンセルからの発展性が非常に広く、そして早い展開になるのが特徴です。


次に投げの性質。
ロア3の投げは非常に発生が早く、2D格ゲーのそれのように0Fで発生します。
また、投げ後に追撃できるものが多く、コンボの始動技にもなる投げが多いです。
特に主人公のユーゴは、投げ抜け不能のコマンド投げから即死クラスのダメージを奪えます。
崩しの一手として一級品と言えるでしょう。


そして、獣化すると攻撃力がアップするだけでなく、獣化中専用の技が使えるようになるので、
どのキャラでも崩し性能や崩した後のリターンが大幅に上がります。
その様はまさに獣。
圧倒的な暴力で目の前の獲物を屠ります。


4. 防御面
ここまで攻め側に都合の良い要素が揃っていると「攻め傾倒ゲーじゃないか」と思われるかもしれません。
しかし…いや、それゆえに重要になるのが防御手段の豊富さです。

ガード … 他の格ゲー同様、相手の打撃をガードする基本行動で投げに弱い
ギリエス … タイミングを合わせれば中下段問わず全ての打撃を回避できる。投げに弱い
伏せ … 上・中段の打撃と投げに対して無敵になる。下段技に弱い

ロア3ではどのキャラでも獣化すると圧倒的な攻撃性能を発揮するので、貧弱な人間状態ではとても殴り合えません。
そのため、これらの防御手段を的確に使い分けて対抗していくことになります。

例えば、中下段の二択に対してガードだけで凌ごうとすると、1/2でどちらかをもらいますが、
ここでギリエスを狙えれば、(タイミングよく入力する必要はあるものの)どちらが来ても回避できます。
避けるのでガード硬直も発生しないため、ここから切り返してダメージを奪えます。

中段と投げの二択も、立ちガードしていると1/2でどちらかをもらう(しかも相手が獣化していると最悪死に至る)のですが、
ここで伏せを使うと、どちらが来てもスカして反撃できます。

このように、主要の二択に対しては「どちらが来ても勝てる」防御手段が用意してあります。
そしてガード・ギリエス・伏せからは反撃まで1セットにできるので、獣化中であれば切り返しからの大ダメージを狙えます。


個人的に面白いと思う点が、「二択のどちらが来ても勝てる選択肢」はあるが、その更に裏の二択も発生するということ。
攻撃側は中下段二択を仕掛ける状況で、相手がギリエスを狙うと踏んだら投げを狙い、
投打二択を伏せで回避してくる…と読んだら下段技を当ててダメージアップ。
安易にギリエス・伏せに頼る相手に対しては、上段投げと下段打撃が二択になるという、他の3D格ゲーでは考えられない二択が成立する点ですね。
防御手段はこれら3つの他にもありますし、攻め手の択に対してどうアプローチするか、
また、これらの防御手段を使い分ける相手をどう崩していくか、プレイヤーの個性が生まれるところでもあります。


5. アニメ見てる方が建設的じゃない?
攻防それぞれの特性を理解すれば、このロア3特有の高速多手じゃんけんはとても楽しいのですが、
ここを理解するまで(特に心で理解するまで)、非常に時間がかかるのが新規参入者を阻む原因その2でした。

…が。
上でも触れたように、今は攻略本・攻略誌がなくとも、検索すれば攻略サイトやwikiが引っかかる時代です。
SNS上には「自分が好きなゲームを遊んでもらえるのなら、努力を惜しまずサポートできる人間」が沢山居ます。
わからない点があれば、いくらでも投げて欲しい。
このゲームのことを知って、できるだけ長く楽しんで欲しい。
仮面達があなたを待っています。



これで2/4か。
後半はwikiの基礎知識のページに書いたこととあんまり変わんないけどねー
キャラ周りその他は明日の同じくらいに投下しますー

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする