ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

日本のプロ囲碁界の現状

2008-06-23 09:08:24 | 囲碁
以前にも書いたが、私の趣味は囲碁である。
しかし、最近は将棋の方が囲碁より見る分には面白く感じている。囲碁の名人と将棋の名人では人格的にも将棋の方が上ではないかと感じてしまう。

これは、日本の囲碁のプロ棋士が現状に甘えて、努力を怠り、「ゆでガエル」状態になっているからではないかと思う。現在世界では、韓国が強く、続いて中国、それから日本、という順番である。1980年頃までは世界では日本がトップで韓国や中国はやっとプロ棋士が生活できるようになったという状態だったが、21世紀に入ってからはほとんど勝てない。しかし、それを何としても挽回しようという気迫を感じず、国内の大会で勝てれば良い、というレベルに甘んじているように思う。

日本の囲碁界が中国に追い抜かれたのは15年ほど前である。その頃は日中対抗戦をやっていて初めて日本が中国に負けたのである。中国側は今回勝てたのは運が良かったからで、まだまだ日本の方が実力は上だと言っていたし、日本側もそう思っていた。しかし、それからは毎年中国が勝つという結果が続いた。当時は確かに知識データーベースは日本の方が上だったのだが、思考力は中国が上になっており、中国がデータベースを蓄積するにつれて日本はどんどん勝てなくなってきたのだと思っている。

今の日本のトップ棋士は世界一になりたいと思わないのか?

囲碁はそのゲームの性質上戦略的思考に重みがあり、会社の経営者などで趣味とする人が結構多い。それでスポンサーがつきやすく、レッスンプロも生活しやすい。この日本での暮らしやすい状態が、現在の日本碁界の「ゆでガエル」状態を作っていると私は感じている。しかし、今の日本のトップ棋士には中国、台湾、韓国から来ている人たちが少なくない。しかし、日本のレベルが地盤沈下を起こせばこういう人たちも少なくなってくるだろう。いずれは日本人で強く足りたいと思う人は韓国に留学する、というような時代が来るかもしれない。日本棋院はこの事態をもっと深刻に考えるべきであると思う。

学問の世界にも(大学)似たようなことが起こっていると感じている。私の知っている分野は電気通信の分野であるが20年ほど前は中国の大学には頭のよさそうな人はいるがテーマの見つけ方がうまくなく、まだまだポイントを外した研究が多いと感じていた。そのため、バックグラウンドの知識も浅いと感じていた。しかし、 しかし最近は急速に追いついてきていると感じる。

15年前に初めて日本が中国に囲碁で負けたようなレベルまで来ているのではないかと感じる。今後、日本の企業が日本の大学には委託研究を出さずに、みな中国の方を向くようななるのではないかと危惧している

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