ウィトラのつぶやき

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できの悪い国のインターネット調査ソフト

2013-09-27 08:20:36 | 生活

総務省の統計局から住宅・土地統計調査というのが来た。国勢調査票のようなマークシート方式の調査票があったがインターネットでも回答できるということなのでインターネットで回答した。そしてその調査システムに公務員体質がにじみ出ていると感じた。

調査自体は統計局のホームページから開始できるのだが、開始するまでが大変である。まず、調査票に書いてあるIDを入力する。次にパスワードを変更する。よくある紙に書いている初期パスワードを自分の物に変更するのだが、これが何度も失敗する。なぜ失敗したかは表示されず、受け付けられませんとだけ出る。何度かパスワードを変えてやっと受けつけられた。要するに十分に複雑なパスワードにしないといけないということである。

しかし、こんな調査を受けるのにそんなに厳密なパスワードが必要だろうか? おそらく2度と見ることはないだろう。使うとすれば次の国勢調査の時くらいでその時には、おそらくパスワードは忘れているだろう。「パスワードを忘れた方はこちら」というのもない。パスワードを忘れてしまったらどうするのだろう。私もかなりの数のログインパスワードを必要とするサイトに登録しているがこんな不親切なサイトは初めてである。

実際の調査自体は分かり易くできている。調査の質問票のソフト作り自体に問題はない。しかし質問自体の作り方には問題がある。「東日本大震災で建て替えましたか?」というような質問は納得できるが、「土地の広さは?」とか「建物の広さは?」とかいう質問は登記簿を見ればわかるだろう。登記簿も政府が管理しているのだから、「建て替えていない」と回答すれば後は登記簿から情報を集められるはずである。それをなぜわざわざ回答させるのか? 政府内でやるべき仕事である。改装の程度によっては登記簿の変更は必要ないものもあるだろうからそれを聞くことは理解できる。しかし、自分で情報を持っているものは自分で調べるべきである。国民から見れば「政府」は一体化した組織である。

おそらくログインプロセスは政府が作ったものだろう。あの不親切さには役人独特の「上から目線」を感じる。回答画面の作り自体はきれいに見やすくできている。おそらくこれは民間に委託したものだろう。しかし、質問内容自体には問題がある。これは役人が作ったものだろう。最後にアンケートがついている。このアンケートは民間委託した質問画面の出来栄えを評価するための物と思われる。しかし評価されるべきは役人が作ったできの悪い部分である。自分たちは評価の対象とはならず、他を評価することばかりを考えているという役人根性がアンケートからも伺える。

公務員改革は道遠し、という感じである。


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