7/16週の相場は、NY株式市場の底堅い動きの中での上昇に対して、
やや弱含んだ東京市場でした。
NY株式市場は、バーナンキFRB議長の議会証言で、QE3への言及に
期待があったものの、空振りに終わりました。また、経済指標の一部弱さ
(小売売上高、中古住宅販売)などもあり、為替相場はドル安の動きに。
ただ、本格化した企業決算が好決算が多く、NY市場の上昇を誘いました。
週末は、米決算は概ね好調だったものの、スペインのバレンシアが中央
政府に支援要請とのリリースに、スペイン懸念や週末要因が加わり、下落
しています。
結局、日経平均は、1週間で54円下落(↓0.62%)し、8669円の大引け
でした。
7月第4週(7/23~7/27)の主なイベントと予定は、下記1.の通り。
東京市場の週末は、米インテル決算で上昇したダウの動きに、追従できず
円高 高止まりの重石に加え、欧州スペイン懸念を先取りした下落となって
おり、ユーロ安が厳しい状況です。週明けは、踏ん張り所で、下ひげをつけ
陽線引に期待したい。
ただ、欧州スペイン懸念から、ユーロが約12年ぶりの安値(円高)となって
週明けから、国内も企業決算が出始め、個別物色の週となりそうです。
この状況、先物にとっては、売り材料にされそうです。
日銀が、追加金融緩和を実施していれば、9000円台になってもおかしく
ない状況ですが、日銀は、先見性がなく、市場と対話できない組織ですから
存在意義が問われます。
日経平均、7月第4週(7/23~7/27)のレンジは、8550円~8900円
程度を想定しています。
1.7月第4週(7/23~7/27)主なイベントと予定
7/23
日本 JSR、カゴメ、キーコーヒー、東陽テクニカ等 各決算
米 TI、マクドナルド 各決算
豪 第2四半期生産者物価指数
伊 モンティ伊首相がロシア訪問、プーチン露大統領と会談
EU 外相理事会
7/24
日本 日本電産、ジュピターテレコム、沖縄セルラー等 各決算
日本 エニグモ 各決算
日本 都市対抗野球決勝戦
米 5月FHFA住宅価格指数
米 アップル、AT&T、コーチ等 各決算
米 国債入札 2年債(350億ドル)
豪 スティーブンス豪中銀総裁、講演
7/25
日本 6月通関ベース貿易収支
日本 キヤノン、花王、ヤフー、電気硝子、任天堂 等 各決算
日本 関西電力大飯原発4号機フル稼働
日本 気象庁、3ヶ月予報(8月~10月)
米 6月新築住宅販売件数
米 キャタピラー、ボーイング、ビザ、コーニング等 各決算
米 国債入札 5年債(350億ドル)
豪 第2四半期消費者物価指数
NZ 6月貿易収支
NZ 中銀政策金利発表
独 7月Ifo景況感指数
英 第2四半期GDP速報値
西 スペイン政府、銀行部門の資金増強に向け、支援要請
7/26
日本 分割/配当/優待など7月末権利付最終日
日本 信越化学、JFE、アドテスト、野村HD、日産自 各決算
日本 白川日銀総裁、講演
米 6月耐久財受注
米 新規失業保険申請件数(7/21迄の週)
米 6月中古住宅販売成約指数
米 フェイスブック、アマゾン、エクソン等 各決算
米 国債入札 7年債(290億ドル)
7/27
日本 6月全国消費者物価指数
日本 7月東京都区部 消費者物価指数
日本 シャープ、ドコモ、JR西、富士通、富士フィルム 各決算
日本 土用丑の日
米 第2四半期GDP速報値
米 7月ミシガン大学消費者信頼感指数
米 メルク、シェブロン 等 各決算
世 ロンドン五輪開幕(~8/12閉幕)
7/28
日本 任天堂、「ニンテンドー3DS LL」発売
2.NY市場、為替/債券 各結果(7/20)
20日のNY市場はリスク回避の雰囲気が強まり、ドル買い優勢、ユーロは
安値を更新している。スペインのバレンシア州が中央政府に支援要請との
報に、市場はスペイン懸念を再び強めた。
ユーロ圏財務相が最大1000億ユーロのスペイン銀支援を決定したものの、
完全に影に隠れている。スペイン債利回りも過去最高水準に上昇、株や
原油も利益確定売りに押される中、ユーロドルはサポートとなっていた
1.2220の水準をブレイクし、1.2150付近まで下落している。7月13日に
つけた直近安値1.2160水準を下回り、約2年ぶりの安値水準を更新。
ユーロ円に至っては95円台前半まで下落し、11年8ヵ月ぶりの水準に下落
した。このところキャリー取引からの買いを集めていた豪ドルも、今日は
さすがに利益確定売りに押されている。
一方、ドル円も軟調な動きで前日サポートされた78.50水準のブレイクを
試す動きとなった。相対的なドル買いもあるが、78.50より下には覆面介入の
憶測も出ている。介入警戒感も高まり始める中、きょうは完全ブレイクまでは
見られなかったが、下押し圧力は根強い。来週以降の政府・日銀の動向が
注目される。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154849
米国債利回り
2年債 0.202(-0.012)
10年債 1.457(-0.051)
30年債 2.545(-0.068)
期待インフレ率 2.061(-0.047)
*期待インフレ率は10年債で算出
20日のNY債券市場、利回りは低下。スペインのバレンシア州が中央政府に
支援要請との報に、市場はスペイン懸念を再び強め、リスク回避の雰囲気が
広まった。米国債への逃避買いは続き利回りは低下。
10年債利回りは一時1.44%、30年債も一時2.53%台まで低下。
2-10年債の利回り格差は125(前日+130)に再びフラット化している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154848
3.NY株式市場 結果(7/20)
NY株式20日
ダウ平均 12822.57(-120.79 -0.93%)
S&P500 1362.66( -13.85 -1.01%)
ナスダック 2925.30( -40.60 -1.37%)
CME日経平均 8630 (大証比:-40 -0.47%)
20日のNY市場、ダウ平均は反落。決算は概ね好調だったものの、スペイン
バレンシア州が中央政府に支援要請との報に、市場はスペイン懸念を再び
強め、リスク回避の雰囲気が広まった。
このところ堅調な戻りを見せていたダウ平均は、利益確定から売りが優勢と
なり、100ドル超の下げ幅となっている。ここで値を維持できれば25日線と
75日線のゴールデンクロスが示現することもあり、重要な局面に入っている。
ダウ採用銘柄ではHPやインテルなど上げを先導していたハイテク株に利益
確定売りが出た。JPモルガンやバンカメも軟調。反面、決算を発表したGEが
上昇した他、ウォルマートも上昇している。
メキシコ料理のレストランチェーンのチポトレ・メキシカン・グリルが商いを伴って
急落。個人消費の減速が影響し売上高が予想を下回ったことが嫌気されて
いる。IPO以来の下げ幅となった。
石油施設関連のベーカー・ヒューズが大幅高。イラクでの売上高も寄与し好調な
決算が好感されている。
ナスダックも反落。決算を発表したグーグルやサンディスクは上昇したものの、
アップルやインテル、オラクルが下落している。ハイテク株も利益確定売り。
医薬品のオニキスが大幅高。多発骨髄腫の新治療薬がFDAから承認されたことが
好感されている。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154847
4.NY市場、原油先物9月限/金先物8月限 各結果(7/20)
NY原油先物8月限(WTI)
1バレル=91.44(-1.22 -1.32%)
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=91.83(-1.14 -1.22%)
20日のNY原油先物相場は8日ぶりに反落。スペインのバレンシア州が中央
政府に支援要請との報に市場はスペイン懸念を再び強め、リスク回避の雰囲気が
広まった。前日まで7日続伸していたことや、8月限はきょうが最終売買日となって
いたこと、そして週末ということから利益確定が出易い状況ではあった。
8月限は一時90.60付近まで下落したものの、前日回復した90ドルの水準は維持
されている。8月限はこの日が最終売買日。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154840
NY金先物9月限(COMEX)
1オンス=1582.80(+2.40 +0.15%)
20日のNY金先物相場は小幅に続伸。この日はスペインへの懸念が再燃しドル
買いが優勢となり、金も売り優勢となったが、ロシア中銀が金準備を増加させて
いることが明らかとなり下げ渋った。
8月限は1572ドルまで下落していたが、1586ドルまで戻す動き。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154841