7/9~週は、週初のEU財務省会議で、スペインの財政赤字削減が1年先
送りされることで合意して、支援体制に不透明感が漂い、ユーロ安/円高の
流れとなりました。
また、各国が追加緩和(欧州、中国の利下げ)が実施される中、米でも追加
緩和に慎重な見方が、FOMC議事録に記載され、NY市場も軟調になり、
ただ、週末は企業決算の精査から買戻しの大幅高となっています。
週間を通したこのトレンド(為替の円高高止まりや世界株式市場の軟調さ)に
加え、何もしない日銀金融政策決定会合で、東京市場は逆風となった格好です。
結局、日経平均は、1週間で約297円下落(↓3.29%)し8724円の大引け
となりました。3連休後は、踏ん張りどころです。
さて、7月第3週(7/16~7/20)の主なイベントと予定は下記1.の通り。
4営業日になる上、国内外の経済イベント目白押しで、一喜一憂の展開になり
そうです。
まず、本格化する米国の決算発表に注目が集まり、特にインテル決算が景気
敏感株への見直しトリガーになるか、注目です。
内需成長株から国際優良株へ物色が動くためにも、円高是正がほしい所です。
日経平均、7月第3週(7/16~7/20)のレンジは、8700円~9000円
程度を想定しています。
1.7月第3週(7/16~7/20)主なイベントと予定
7/16
日本 休場(海の日)
日本 新潟県中越沖地震から5年
米 6月小売売上高
米 7月NY連銀製造業景気指数
米 シティグループ 決算
EU 6月ユーロ圏消費者物価指数
世 IMF世界経済見通し公表
7/17
日本 常盤薬品、ウッドフレンズ、PLANT等 各決算
米 6月消費者物価指数
米 6月鉱工業生産
米 6月設備稼働率
米 7月NAHB住宅市場指数
米 ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、講演
米 ピアナルト・クリーブランド連銀総裁、講演
米 バーナンキFRB議長、上院で半期の金融政策報告
米 コカ・コーラ、インテル、ゴールドマン・サックスG
ステート・ストリート、ヤフー 各決算
豪 中銀議事録
英 6月消費者物価指数
英 6月小売物価指数
独 7月ZEW景況感調査
7/18
日本 日銀議事録(6/14、15日分)
日本 6月首都圏マンション販売
日本 総合メディカル、平和不動産リート等 各決算
日本 ANA公募価格決定期間入り(~7/20)
米 6月住宅着工件数
米 6月建設許可件数
米 ベージュブック(地区連銀経済報告書)
米 バーナンキFRB議長、下院で半期の金融政策報告
米 IBM、バンク・オブ・アメリカ、アメリカン・エキスプレス
イーベイ 各決算
英 中銀議事録
英 6月失業率
7/19
日本 6月粗鋼生産
日本 6月 日本製半導体製造装置BBレシオ
日本 ワイヤレスゲート新規上場
日本 KG情報 等決算
日本 楽天、電子書籍「コボタッチ」発売
米 新規失業保険申請件数(7/14までの週)
米 6月中古住宅販売件数
米 6月景気先行指数
米 マイクロソフト 決算
米 国債入札 10年債TIPS(150億ドル)
印 インド大統領選(7/22開票)
英 6月小売売上高
西 スペイン国債入札
7/20
日本 6月コンビニエンスストア売上高
日本 ニッセン、アルインコ、リコーリース等 各決算
米 GE、モルガン・スタンレー、ゼロックス 各決算
加 6月消費者物価指数
独 6月生産者物価指数
ギ ギリシャ国債償還
7/21
米 米銀行規制(ボルカールール)発効(2年間は、移行期間)
7/22
伊 モンティ伊首相ロシア訪問、プーチン大統領と会談
2.NY市場、為替/債券 各結果(7/13)
13日のNY市場はリスク回避の雰囲気が一服し、ユーロや資源国通貨は
大きく買い戻されている。中国GDPが予想範囲内に収まり、ハードランディ
ングへの懸念が緩んだことや、この日発表になった米金融機関の決算も
予想ほど悪化しなかったことで、市場全体がリスク回避ムードが一服した。
JPモルガンの決算はCIO部門の巨額損失が44億ドルにのぼったものの、
通常業務の収益は堅調で、損失をカバーできる範囲に留まったことで、健闘
したとの評価だったようだ。
米株が大きく反発する中、ドルの逃避買いも一服している。
ユーロドルは朝方1.2160近辺と安値を更新していたが、一気に1.2250
付近まで上昇している。
欧州系中銀から10億~20億ユーロ規模の買いが一気に持ち込まれたとの
憶測も出ており、追随するように、米系や英大手銀経由の買いが入っていた
との観測も出ていた。
ただ、欧州不安が一服した訳ではなく、1.2250から上には戻り売りオーダー
も多数入っていたようで、それ以上の上値を止められている。
一方、円相場も豪ドル円やユーロ円といったクロス円は上昇を見せたが、ドル
円はドル売り・円売りの動きから79円台前半での振幅に留まっている。どうも
上にも下にも抜けれない日々が続いているようだ。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154149
米国債利回り(NY時間16:54)
2年債 0.238(-0.016)
10年債 1.489(+0.015)
30年債 2.575(+0.013)
期待インフレ率 2.077(+0.025)
*期待インフレ率は10年債で算出
13日のNY債券市場、利回りは上昇。中国GDPが予想範囲内に収まり、ハード
ランディングへの懸念が緩んだことや、この日発表になった米金融機関の決算も
予想ほど悪化しなかったことで、市場全体がリスク回避ムードが一服した。逃避
買いも緩み、利回りは幾分戻している。
2-10年債の利回り格差は125(前日+121)とフラット化が一服している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154148
3.NY株式市場 結果(7/13)
NY株式13日(NY時間16:51)
ダウ平均 12777.09(+203.82 +1.62%)
S&P500 1356.78( +22.02 +1.65%)
ナスダック 2908.47( +42.28 +1.48%)
CME日経平均 8810 (大証比:+110 +1.25%)
13日のNY市場、ダウ平均は7日ぶりに大幅反発。中国GDPが予想範囲内に
収まり、ハードランディングへの懸念が緩んだことや、この日発表になった
米金融機関の決算も予想ほど悪化しなかったことで、市場全体がリスク回避
ムードが一服した。JPモルガンの決算はCIO部門の巨額損失が44億ドルに
のぼったものの、通常業務の収益は堅調で、減益の範囲に留まっている。
ウェルズファーゴの決算が好調だったことも寄与した。
金融株中心に買い戻しが活発となり、ダウ平均は75日線の水準まで一気に
回復。ダウ採用銘柄はHPを除く29銘柄が上昇。JPモルガンやバンカメが
上げを牽引し、キャタピラー、ボーイングも上昇している。HPはアナリストの
投資判断が伝わっており、下落が続いているものの、特に割安感も示されな
かったことから売りが優勢となった。リストラ費用による業績への圧迫が指摘
されている。印刷機器のメーカーの決算が冴えなかったことからの連想売りも
出てたようだ。
その印刷機器のレックスマークは大幅安。第2四半期の暫定決算を発表し、
欧州での売上げ不振から予想を下回る決算を発表した。
ナスダックも反発。アップルやインテルなど主力ハイテク株も揃って買い戻しが
入っている。
個別にグリーンマウンテン・コーヒーロースターが大幅安。同社の主力製品で
ある1杯用コーヒーのカートリッチ「Kカップ」に関して、アナリストから競争の
激化が懸念されるといったレポートも出て嫌気されている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154147
4.NY市場、原油先物8月限/金先物8月限 各結果(7/13)
NY原油先物8月限(WTI)
1バレル=87.10(+1.02 +1.18%)
13日のNY原油先物相場は3日続伸。中国GDPが予想範囲内に収まり、ハード
ランディングへの懸念が緩んだことや、この日発表になった米金融機関の決算
も予想ほど悪化しなかったことで、市場全体がリスク回避ムードが一服した。
為替市場でのドル買いも一服する中、原油も買戻しを続けている。
8月限は87ドル台を回復し、5日線の上にローソク足は出てきている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154140
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1592.00(+26.70 +1.71%)
13日のNY金先物相場は4日ぶりに反発。中国GDPが予想範囲内に収まり、
ハードランディングへの懸念が緩んだことで、為替市場でもドル買いが一服し、
金は買い戻しが入った。
8月限は1600ドル手前まで上昇。1600ドルは回復できなかったが、堅調な動きが
続いた。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=154141