6/6~週の日経平均は、膠着感の強い相場展開であった。週明けは、米雇用
統計の悪化を受け大幅安のスタートも、戻りを試した。為替の円高是正の場面
買われる面も、ザラ場の円高に呼応するように値を下げたが、6/13~週の
日米金融政策決定会合を控え、様子見姿勢の中、終了した。
結局、日経平均は週間で約41円下落(↓0.25%)の16601円でした。
6月第3週(6/13~6/17)主なイベントと予定は、下記1の通りです。
明日から来週にかけ、注目のイベントが3つある。その2つは、週末にかけての
日米金融政策決定会合。(後1つは、英のEU離脱を問う6/23国民投票)
米FOMCでは、5月雇用統計の悪化を受けて、利上げは見送りとなろうが、7月
以降の早い時期にあるのか、イエレン声明がポイント。日銀金融政策決定会合は
今回追加緩和を見送り、7月実施が既定路線だが、7月参院選に向け、財政政策
預かる自民党を金融政策で後押しする意味で、今回 追加緩和あればサプライズ。
そんな中、6/16までは、思惑から下値を大きく売り込む可能性は、低いかも
しれない。但し、日米でノーアクションなら、為替は105円台に向う可能性も
ある。
日銀が市場の声を聞いて、何らかの円高の歯止め予防策を打てるか、黒田総裁の
先見の明ありや、否や。
また、英事前世論調査で、離脱支持が多いとの情報は、EU市場に波風を立たせ
日本にも、円高シフトの副作用を持たせる可能性もある。
と言う事で、週を通して前半は底堅く、後半は上下へのバイアスを強める相場を
想定したい。
何れにせよ、明日からは四季報を参考に個別銘柄で対応が、無難な対応だろう。
日経平均、6月第3週(6/13~6/17)レンジは、16050円~16950円程度
想定しています。
1.6月第3週(6/13~6/17)主なイベントと予定
6/13
日本 4~6月法人企業景気予測調査
日本 サトウ食品、神戸物産 各決算
日本 「四季報」、「日経会社情報」発売
中国 5月小売売上高
中国 5月鉱工業生産
6/14
日本 アルバ、菊池製作所、サンバイオ 各決算
米 FOMC(~6/15)
米 5月小売売上高
米 米ゲーム見本市「E3」
6/15
日本 日銀金融政策決定会合(~6/16)
日本 5月訪日外国人客数
日本 5月首都圏新規マンション販売
日本 アトラエ、ホープ 各新規上場(東証マ)
日本 トヨタ 株主総会
日本 東京都議会期末
米 FOMC、イエレン議長 声明
米 FOMC経済予測公表
米 5月生産者物価指数
米 5月鉱工業生産指数
米 6月NY連銀製造業景況指数
米 国債償還 3年債(320億ドル)
6/16
日本 日銀決定会合
日本 黒田総裁 記者会見
日本 農業総合研究所、新規上場(東証マ)
日本 西松屋 決算
米 5月消費者物価指数
米 新規失業保険申請件数(~6/11迄の週)
米 6月NAHB住宅市場指数
米 5月北米半導体製造装置BB
米 オラクル 決算
中国 上海ディズニリゾート開演
豪 5月雇用統計
英 中銀政策金利
EU ECB経済報告
EU ユーロ圏財務相会合
6/17
日本 やまみ、新規上場(JASDAQ)
日本 4月建設総合統計
日本 サッポロドラッグストア 決算
米 5月住宅着工件数
EU ドラギECB総裁 講演
EU EU財務相理事会
6/18
中国 新築住宅価格
2.NY市場、為替/債券 各結果(6/10)
今日のNY為替市場は前日からの英離脱警戒感からのリスク回避が続いている。
6月23日のEU離脱の是非を問う英国民投票まで2週間足らずに迫る中、情勢は
混沌としており、市場は警戒感を強めている。
午後になって英調査会社ORBの世論調査が公表になり、離脱支持が残留支持を
10ポイントリードしている。インターネット調査で6月8日~9日に2000人を
対象に実施。離脱支持が55%、残留支持が45%となった。
円相場は円高の動きが強まり、欧州通貨や資源国通貨も下値模索となった。ドル円
上記の調査が伝わると急速に売りが強まり、106.55付近まで下落する場面も見ら
れている。終盤には買い戻しも見られ106円台後半まで下げ渋ったものの、上値の
重い展開は変わらず。
ただ、FOMCや日銀決定会合など来週からの重要イベントを控えていることもあり、
全般的には様子見の雰囲気も強い。
ポンドが下げを加速し、ポンドドルは一時1.41台まで下落。ドイツと伴に英10年債
利回りも過去最低水準に低下する中、ポンドは売りが強まっている。
きょうの下げでポンドドルは5月から続いていたレンジを下にブレイクしている。
これまでは1.4350が強い下値サポートとなっていた。このブレイクでチャートは三尊
天井を形成しており、テクニカル的には下向きの兆候を強めた模様。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=316854
米国債利回り
2年債 0.727(-0.041)
10年債 1.639(-0.048)
30年債 2.451(-0.036)
期待インフレ率 1.555(-0.033)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で利回りは下げが継続。6月23日の英国民投票が迫る中、
市場は警戒感を高めており、安全資産である国債への資金流入が強まっている。
ドイツ国債や英国債利回りも下げる中、米国債利回りも下げが続いた。
この日も英世論調査が伝わっており、離脱支持が残留を10ポイントリードしている。
政策金利に敏感な2年債利回りは0.72%、10年債も一時1.62%まで低下した。
2-10年債の利回り格差は+91(前日+91)。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=316850
3.NY株式市場、結果(6/10)
NY株式10日
ダウ平均 17865.34(-119.85 -0.67%)
S&P500 2096.07( -19.41 -0.92%)
ナスダック 4894.55( -64.07 -1.29%)
CME日経平均 16380 (大証比:-150 -0.92%)
今日のNY市場でダウ平均は続落。相場の雰囲気は前日と変化はなく、英国のEU
離脱への懸念からリスク回避の動きが見られている。また、景気の先行き不透明感も
高まっているようだ。先週の米雇用統計をどう解釈するかは見方が分かれるものの、
一部にはリセッションの前兆との見方も出ている。そこまでの判断は時期尚早とは
思われるが。
各国国債の利回りの低下が続いており、銀行株が下げを先導。また、原油も見切売り
が強まったことからエネルギー関連株も利益確定売りが続いている。
ダウ平均は一時172ドル安まで下落し、17800ドル付近まで下落。18000ドルから
下放れる展開が見られており、来週以降の動きが注目される。
ダウ採用銘柄ではキャタピラーやゴールドマン、JPモルガンが下落。ボーイング、
ビザも軟調。反面、インテルやベライゾンが上昇。
インテルは序盤のマイナスからプラス圏に浮上。一部報道でアップルが次世代のアイ
フォーンに使用するモデム用の半導体を一部、クアルコム製からインテル製に変更を
検討と伝わった。変更する機種はベライゾンの米国使用のアイフォーンと海外の一部
となる。重要な中国に関してはこれまで通りクアルコム製を使用。
アップルは部品調達の多角化を図っておりその一環だという。クアルコム株は下落。
ビニル製造の化学メーカー・アクシアルが商いを伴って急伸。同業のウエストレイクが
24億ドルで買収することで合意した。1株33ドルの現金での買収となり、アクシ
アルの前日終値を28%上回る水準。今回の合意で5ヵ月に及ぶ買収合戦に終止符が
打たれた。負債を含めれば買収規模は38億ドルに上る。
ナスダックも続落。インテル以外の主要ハイテク株は揃って下落。テスラやネットフ
リックスの下げがきつく指数を圧迫してた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=316848
4.NY市場、原油先物7月限/金先物8月限 各結果(6/10)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=49.07(-1.49 -2.95%)
ブレント先物8 月限(ICE)(終値)
1バレル=50.54(-1.41 -2.71%)
ブレント-WTI(8月限)0.82(前日0.73)
今日のNY原油先物相場は大幅続落。前日同様に英国のEU離脱への懸念が高まり、
為替市場で欧州通貨に売りが強まる中、相対的にドルが買われる格好となっている。
ドル高の動きに原油も利益確定売りが加速している。
7月限は一時48ドル台前半まで下落。50ドル台をブレイクしたことで見切売りも強
まる格好。
米大手石油ガス開発のベーカー・ヒューズによると、今週の米国内の原油の掘削装置
(リグ)稼動数は先週から8基増加し328基になった。2週連続で増加。
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NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1275.90(+3.20 +0.25%)
今日のNY金先物相場は続伸。為替市場でドル高が優勢となっており、また、英離脱
への懸念から安全資産への資金逃避の動きが活発化し金も買い戻しが続いている。
8月限は1280ドル付近まで一時上昇。5月の下げのフィボナッチ61.8%戻しの
水準を上回ってきている。目先の上値ターゲットに迫った。突破すれば1300ドルの
回復も視野に入る。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=316845