やはり、終わりの始まりでした。
マイクロソフト(MS)によるYahoo買収提案撤退も冷めやらぬ内、米国著名投資家で億万長者であり「物言う株主」であるカール・アイカーン氏が、委任状争奪戦へ動き出しました。
Yahooの大株主(約4.2%)であり米著名投資家アイカーン氏は、15日インターネットの検索2位のYahooに対してMSとの合併を求め、Yahoo経営陣を入れ替えるため委任状争奪戦を始めるとリリースしました。
Yahoo取締役会がMS買収提案を拒絶したことは、「株主の信頼を損ねた。」と非難し、これで7/3のYahoo株主総会に向けて新たな攻防戦が始まります。
アイカーン氏は、MSの1株あたり33ドルの買収提案は、「Yahooが独立を維持した場合より良い選択で、Yahoo経営陣の過度に楽観的な財政見通しはナンセンスである」と・・・。
また、アイカーン氏は、現取締役10人に替わり、10人をノミネートしました。
リストにはJohn Chapple 氏 や Mark Cuban 氏などが含まれており、一部の報道では「ドリームチーム」と形容されているようです。
1.Lucian A. Bebchuk : コーポレート・ガバナンスを専門のHarvard Law School 教授
2.Frank J. Biondi, Jr. :Universal Studios元会長兼CEO。WaterView Advisorsの
シニアマネージングディレクタ
3.John H. Chapple :Nextelを創業しCEOへ。Hawkeye Investments社長
4.Mark Cuban :NBAのDallas Mavericksのオーナー。01年にHDNetを設立
5.Adam Dell :Impact Venture Partnersマネージングジェネラルパートナー
6.Carl C. Icahn :Icahn Capital、CEO
7.Keith A. Meister :Icahn Enterprisesプリンシパルエグゼクティブオフィサー
8.Edward H. Meyer :Ocean Road Advisors 会長兼CEO
9.Brian S. Posner :著名な個人投資家。ClearBridge Advisorsの元CEO
10.Robert K. Shaye :New Line Cinema創設者、共同CEO
米メディアによるとMSは、15日までアイカーン氏に態度を保留。アイカーン氏はMSとの交渉決裂に不満を持つYahoo株主は多いと判断し、MSによる買収を実現し、株を高値売却する狙いがあると見られています。
アイカーン氏は、通信機器大手モトローラの携帯電話端末事業分野の分離を要求して実現させた実績もあり、このM&Aの着地点がどうなるのか、目が離せません。
ネット業界も風雲急の戦国時代突入で、グローバルで新たな再編があるかもしれませんね。
-参考、引用-
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/05/16/002/