「横浜ザル」の株式投資独り言

株式投資等で資産形成を目指し、ゴールは超億万長者!?
経済動向や日経平均の将来分析、投資銘柄のメモや雑感を綴ります。

穀物戦争を回避せよ。

2008-05-10 23:01:40 | 役立つ投資情報

ブラッシュアップしたつもりのGW中の旅行、その疲れが週末に現れた
のか、この1週間の気温の変化(初夏から春にタイムスリップ)のためなの
か、少し風邪を引いたようです。

 「社会人は、健康が資本!」と、横浜ザル、自分へ独り言。
投資の世界で負けないためにも、何が何でもリカバリーですね。
 
さて、GW明けの週末は、雨の土曜日となり、新聞や雑誌等ニュースに目を                                                      通す機会が増えます。
 
5/10読売新聞15面に「基礎からわかる穀物高騰」と言う記事が掲載
されており、簡潔に原因・現状分析・今後の見通しが書かれておりました。
 
今後の相場を見通す上でヒントになりそうですので、一部引用しながら紹介。

 穀物相場の上昇は06年頃から顕著になった。世界的な指標となる米シカゴ 
 商品取引所では、この2年間で小麦、大豆、トウモロコシの価格が2倍超に
 跳ね上がり、最近は、アジアでもタイ産米の輸出価格が高騰している。
 
 1.原因、現状

 1)新興国の人口増加と食生活の変化
 2)バイオ燃料向けの需要拡大
 3)商品市場への投機資金の流入  ・・・・何れも原油高騰に類似ですな。
 4)異常気象       等 
 
 上記1)急速に成長する中国やインドなどの国民の生活水準が向上し、肉類
 や油脂を多く取る「食の西洋化」が進んでいることが上げられるようだ。

 牛肉1キロを生産するのに、餌として11キロの穀物が必要なのだ。
 中国の穀物需要は、1970年から05年までに2倍に増え、特に飼料用は
 9倍に拡大している。この需要が世界の穀物消費量を押上げている。
 
 上記2)米国でガソリンに代わるバイオエタノール燃料の生産が増えている
 のも事実。ブッシュ大統領は07年1月、バイオエタノールなど代替燃料の
 生産量を17年までに約6倍に増やす方針を示し、エタノール工場の建設に
 拍車が掛かっている。原料となるトウモロコシは、大豆からの転作もあって
 生産量は増えたものの、需要増に追いつかない。一方、大豆の生産量は減少
 し、相場上昇を招いている。

 上記3)サブプライム問題も一因。巨額の資金を運用するヘッジファンド等
 の投機マネーは、相場が下落した株式市場から原油、穀物などの商品市場に
 流入し、シカゴ市場の相場は急騰した。

 上記4)豪州では2年連続の干ばつで、小麦の生産量が激減するなど異常気象
 も影響している。
 ロシア、中国、アルゼンチンなどは、小麦などを輸出する際に税金を課したり
 輸出量の枠を設けたりしている。
 アジアでは、主な米輸出国のベトナム、インドが輸出を停止したため、国際
 指標となるタイ産米の輸出価格は、08年1月から4ヶ月後、1トンあたり854ドル
 と約2.3倍に急騰した。

 2.今後の見通し
 
 国際社会では、貧困層の救済や相場抑制に向けた取り組みが、次第に広がり
 つつあるようだ。
 財政支援では、米国が途上国向けに7億7000万ドル(約800億円)の
 資金援助を発表。アジア開発銀行も総額5億ドルの緊急援助を表明した。
 4/Bに開催されたG8開発相会議では、穀物価格の高騰に関して、「国際
 社会の問題」と急遽、声明に盛り込んだ。
 国連も、穀物の高騰対策を緊急課題として、6月各国首脳による「食料サミット」
 を開催予定。
 貿易ルールの観点から歯止めをかける動きもあり、日本は輸出規制の乱発を
 防ぐため、世界貿易機関(WTO)の場で、規制を行う際は、輸入国と事前
 協議する仕組みの導入をスイスと共同で提案した。 

 米農務省の予測では、08~09年度米国農家の平均売り渡し価格は、トウ
 モロコシが、1ブッシェル(約25キロ)あたり4.6ドル(前年比16%増)
 大豆が1ブッシェル(約27キロ)あたり11.5ドル(同10.6%増)
 小麦は同7ドル(同5.3%増)と軒並み上昇する見通しである。

 穀物価格の高騰は世界各地で、貧困層を中心に市民生活を直撃し、暴動や
 買い占め騒動を引き起こしている。
 エジプトでは暴動で10人以上死亡。ソマリアでは、市民数千人が暴徒化。
 バングラデシュでは、1万5千人がスト。フィリピンではゲリラが倉庫を襲撃。
 ハイチでは、デモ、略奪で7人死亡 etc.

  日本は、食料自給率が約40%で、小麦87%、大豆75%、トウモロコシは
 約100%を輸入に頼っています。

 この穀物高騰!身近な生活にも値上げの影響がでてますね。行き付けの蕎麦屋
 や中華料理のマスタ-も、来週から値上げすると言ってました。

 3月のCPIを見ると、スパゲテイの値段は、07年3月から26.6%上昇。
 即席麺が17.9%、マヨネーズ17.5%、食パンは10%と大豆が原料の
 植物油や小麦を使った食品が値上がりしてます。
 トウモロコシも高騰し、配合飼料の価格も1年で30%上昇。

 こうなると、すぐに価格転嫁できる企業とできない企業で明暗が分かれそう。
 
 日本では、米が100%自給できており、余剰米の政府備蓄は、1.5ヶ月分
 しかないが、高品質でおいしい米を武器として活用していけば、来たる穀物
 戦争を回避し、活路が開けるかも
しれません。