手元にある『世界の植物』(朝日新聞社 刊)という図鑑に;
「ベンケイソウ科の植物はほとんどのものが、摘み取って地面に転がして
おくだけで、やがて根付き、生長を始める」 とあるように、そのたくましい
生命力を荒法師弁慶になぞらえ、その名が付いているようです。
去年ウチのトノが知人から頂いてきた「シコロベンケイ(錣弁慶)」も
ベンケイソウ科の特徴をしっかり具えていて、おもしろい植物です。シコロベンケイ(錣弁慶)
ベンケイソウ科カランコエ属
マダガスカル原産
別名:コモチベンケイソウ(子持ち弁慶草)
コダカラベンケイソウ(子宝弁慶草)
多肉質の葉は、元の部分が反り返る変わった形をしています。
更に、鋸状の葉の周縁部のくぼみに幼芽が出来ます。
これが「子持ち・子宝」の名の由来でしょうね。
低温に弱そうなので、寒くなる前に鉢を屋内に入れておいたら
12月になって、茎頂に3個ずつの花芽を次々に付けました。
やがて、茎の腋からも蕾が出てきました
(ブレました・・ごめんなさい!)
その後ずっと蕾のままの状態が続いていましたが、年が明けて
2月半ばに、3個ずつの蕾の中央のものから開き始めました。
白っぽい花びらが、よ~く見ると微かに桃色がかっています。カワイイ!
そして、これが今日の様子
すべての蕾が開き、花全体が淡い桃色になりました☆
葉に付いていた幼芽は、いつの間にか自然に落ちて
ホラ、根元にしっかり根付いていますよ。
ゆっくりだけど しっかり花を咲かせ、きっちり子孫を残して
錣弁慶、おぬしなかなかやるな~ アンタはエラい!
生長過程をこんなに丹念に観察、記録されているのに感銘をうけました。
名前(別名)のいわれもナットクできます。
花がまた、とってもきれいですね~!
来春もたのしみですね。
お二方の愛情をたっぷりそそがれて、なんとすてきなシコロベンケイなんでしょう。
調べたんですけど、「錣」の名の由来がわかりません。
たくさん並んで咲いている花の様子が錣みたい?