江戸の七福神巡りは谷中が最初だと思っていたら、目黒周辺の山手七福神も”江戸最初”を謳っている。
それならというより、こちらの弁天様は正月松の内だけ公開というので、紅一点の弁天目当ての七福神巡りとしてここを選んだ。
交通の便も自宅から地下鉄一本で行けるのでありがたい。
まずは近い順に、清正公(せいしょうこう)として有名な覚林寺の毘沙門天。
本堂向かい側の小さなお堂に毘沙門天が祀ってある。
山手七福神は、こちらから巡る場合「無病息災・長寿祈願」のご利益があるという(逆ルートだと「商売繁盛」)。
目黒通りを進み、白金の八芳園を越えて、次は瑞聖寺の布袋。
この寺は都内の黄檗宗最初の寺で、布袋(弥勒菩薩)は黄檗宗と縁がある。
本尊の釈迦像は明朝風で本堂自体も立派な造り(写真)。
さらに目黒方面に進み、こじんまりした妙円寺の堂に福禄寿と寿老人が本尊の両側に鎮座。
双方ともに”寿”がついていてご利益もダブっている。
目黒駅を越えて、行人坂の下り途中にある大円寺には大黒天。
この寺は羅漢や釈迦像を目的にすでに訪れたことがある。
また八百屋お七の相手の男側に縁(ゆかり)がある。
坂を下って、山手通りを越えるといよいよ弁天のある蟠龍寺。
本堂を参拝し、その奥の岩屋弁天をまずは拝む(写真:外からズーム)。
石造りの八譬弁天(弁財天)だ…二本腕で琵琶を持ってたら弁才天。遠目に見た限りだが、江ノ島弁天窟の石像と造りが似ている。
お堂にも木像の八譬弁天が祀ってある。
最後の恵比寿は瀧泉寺すなわち目黒不動の境内にある。
目黒不動自体、色々まわれて、さらに大黒天も福禄寿もいる。
これで七福神を巡ったことになるが、目黒不動に来て、隣接するわが菩提寺の五百羅漢寺に足を運ばぬわけにはいかない。
五百羅漢寺は都内一といえる仏像の宝庫で、拝観料500円するが、松の内は無料(もっとも檀家である私はもとより顔パス)。
ここには大晦日に墓参りに来たばかりで、屋内の霊廟にはその時の花飾りが残っている。
改めて亡父と従兄弟の霊を祈った。
ちなみに山手七福神は、同じ型で絵が異なる人形がそれぞれ売られている(各500円)し、もちろん御朱印もある。
私はそれらのコレクターではなく、本尊の御影コレクターなので、目黒不動の御影(500円)を求めたのみ。
東急目黒線の「不動前」から帰った。