今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

前期(遠隔)授業が終わって

2020年08月07日 | お仕事

本日で前期授業が終わった。
もちろん遠隔授業で、本日最後の授業も、プレゼン画面のPDF資料と説明用のテキスト読み上げ音声によるオンデマンド授業。
今期は開始が遅かったので、終了が一週間延期だが、授業回数は2回少なく、試験週間がないので、今まで授業週間中に出した課題で採点する。

オンデマンド授業では、授業用のプレゼン画面に、自分の声の代わりにテキスト読み上げ原稿を作ってそれをパソコンのエージェントに読み上げさせ、それを音声ファイルで画面資料とともに学生に公開する。
こう書くと、楽そうだが、実は読み上げ原稿の作成と修正にすごい時間がとられる。
台本の推敲の積み重ねに際限がないのだ。
セリフだけでなく、間の取り方も推敲の対象なる。
生でしゃべった方がどんなに楽か。

もちろん、プロなのだから仕事に完璧を求めて当然。

私より滑舌のよい音声エージェントがPDF画麺を説明する結果、生の講義内容が1/3の時間に短縮された。
生だといかにダラダラしゃべっていたかがわかった。
たとえば、生だと大事な部分は繰り返すが、音声だと繰り返さない。
その代わりファイルなので学生は幾度も再生できる(ポッドキャストを聞く感覚で)。

一方、学生は対面授業と違って、好きな時間に視聴できるので楽かと思ったが、話しを聞くとそうではないらしい。
その原因は教員側にある。

教員は、出席確認を兼ねてまた学生に余分に勉強させようとして、毎回課題を出す。
私もそうする。
これを、遠隔授業の全教員がやるのだ。
その結果、学生は膨大な課題の山を毎週こなすはめとなる。

結局、遠隔授業によって、授業が効率化され、講義内容の完成度が上がり、そして学生はどんどん勉強する。

いわゆる一方向的情報提供の講義なら、むしろいいかもしれない。

時間と空間の制約がないのだから、受講者のハードルも下げられるし、
遠隔に新しい可能性を感じたのは確かだ。