本日の浜松が41.1℃と、熊谷が記録した日本最高気温のタイに達した。
実は、今日は18きっぷで帰名(東京→名古屋)中で、あいにく浜松に着いたのは記録した4時間後の16時だったが、あえてホームに降り立つと(車両切り離しのため時間があった)、まだ充分暑かった。
ここ最近は、浜松市北部の山に囲まれた「天竜」が40℃を超えていて、トップを伺う勢いだった。
ところがその南の、太平洋に面している(中田島砂丘がある)浜松が41℃超えをしたのには驚いた。
なぜなら、海沿いの観測地は、日中は海風が入るから、日中は昇温が抑制されるもの。
それに記録したのが12:10という、一日の最高気温になる時間帯よりかなり前ということは、単なる日射による昇温ではない。
浜松の正午頃は西寄りの風だった。
さらに上空は北西寄りで、これは西日本に張り出した太平洋高気圧(「鯨の尾型」で盛夏特有の気圧配置)の縁辺流。
それが浜松の北西にある三河山地から、吹き降ろされることで、乾いたフェーンとなり、異常昇温をもたらしたといえる。
この頃、尾張東部の日進市にある我が日進気象台では、露点温度が急激に下った。
乾燥した空気の流入である。
風向はやはり北寄りに変化している。
半世紀以上最高気温日本一を維持していた山形がそうであったように、40℃超えの異常昇温は、通常の日射だけでは無理で、山越えフェーンの下降気流(断熱圧縮)による昇温が加わって成立する。
多治見は盆地なのでそれがおきやすい地形だし、熊谷は西寄りの風の場合、関東山地からのフェーンを受ける。
館林も北の越後山地からのフェーンで昇温するという。
ということは、風向がポイントで、風上が山地だと、フェーンによる昇温が起きやすい。
フェーンが最も頻繁に起きるのは北陸地方(日本海に低気圧がある場合)で、冬だと乾燥した南風が大規模火災の原因となる。