12月初日の日曜、昨晩(高校同期会)の酒も抜けた昼過ぎ、来週8日までという皇居内の大嘗宮の参観に出発。
晴天の日曜だから、混雑しているのはわかりきっている。
なので、今日は行列の場所をチェックするだけにして、今日よりは絶対空いているはずの明日を参観本番とするつもり(ただし一応カメラを持参)。
地下鉄の「二重橋」駅のホームから、すでにぞろぞろと人が続く。
外に出て、警官に誘導されるままに、二重橋方向に向う。
もちろん周囲は人の列だが、列は停まることなく進んでいる。
二重橋前の広場には、待ち行列用に仕切られた空間があるのだが、そこは誰もいない。
荷物検査とボディチェックを受けて、さらに行列ごと進むので、もう引き返せない。
思いのほか混んでいなかったので、このまま参観してしまおう。
坂下門をくぐり、宮内庁庁舎の前で参観用の地図をもらって、紅葉の今時分通り抜けができる乾 (イヌイ)通り経由ルートで向うことにした。
私にとってここは”江戸城”なので、徳川将軍のかつての威光を感じながら進む。
道潅濠を過ぎ、乾門と大嘗宮のある本丸の分岐にさしかかると、行列が停止。
本丸へはここから橋を渡って狭い上り坂になるのだ。
ここからさきは待ち行列となるらしく、大嘗宮見学に80分かかると案内係の人が大声で伝える。
といっても、本丸をぐるりと半周するまでは、停まることなく進めた。
坂下門から本丸に直行してきた行列との合流地点で、まずは進行停止。
その後ゆっくり進み、大嘗宮の正面で、また停止。
ここからは、人数を区切って、進ませる。
ゆっくり大嘗宮の正面に達すると、みなカメラやスマホをかざして、大嘗宮の内部を写す。
「立ち止らないで」という指示が響くので、ゆっくり横に進みながら撮影する。
天皇が代替わりした年だけに行なわれる大嘗祭で、その後すぐに取り壊されるという貴重建築なので、目よりもカメラに焼き付けるのを優先。
参観路は大嘗宮の正面から側面にまわって、さらに背面にまわる。
背面からの方が天皇自ら供饌の儀を執り行った悠紀殿・主基殿、そして、その準備に使った廻立殿が間近に見え、しかも周囲の木々に囲まれた風景になるので、見栄えがいい(写真右が主基殿、左が廻立殿)。
一方、正面側に面している建物群は、皇族以下の参列者用なのだ。
なので、もし大嘗宮を参観したい読者がいるなら、正面からではなく背面からじっくり観ることをお勧めする(しかも背後の楽部庁舎から雅楽の音が響いてくる)。
また大嘗宮に達するまで「80分」というアナウンスだったが、実際にはその半分の時間ですんだので、アナウンスの時間にびびる必要はない。
帰路は、二の丸を通過し、三の丸尚蔵館を見学して、大手門から出た。
かくして、貴重な参観を、思いの外すんなりこなせた。