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山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

気☯の理論の生気象学:気圧低下による気逆

2019年04月07日 | パワー・スピリチュアル

私が進めている陰陽論現代化の第5弾として、
気圧低下で身体に不調がくるような生気象学的現象を、
外気による内気(ないき)の作用という気の理論で捉えてみたい。

外気が邪気になってしまう場合は、次の2つが考えられる。
1つは、外気自体が凶暴(ストレッサー)化する場合で、これによって人体の内気のバランスが強制的にくずされる。
 たとえば異常な寒波や熱波におそわれる場合で、それに曝されると、たいていの人は低体温症や熱中症になって体温調節機能が障害される。 

2つめは、内気側の失調によって、本来は邪でない外気が邪気として作用してしまう場合で、
もちろん1つめの異常気象にも通底する現象だが、ほとんどの人には異常と感じないのに、
一部の人に作用する場合である。
ここでは、こちらの場合を問題にしたい。

人体にとっての外気の要素として、温熱の影響が最も強く、次いで乾湿であり、
気圧はほとんど影響がないはず(だから理論化されなかった)。
ところが一部の人は、気圧低下によって症状が引き起こされる。
もちろん、低気圧は雲を発生させ降水をもたらすので、寒気・湿気も二次的に発生するが、
気象病になる人は、顕著な低気圧ではなく、晴天・乾燥状態の気圧低下時でも発症する。

(西洋医学にもとづく)生気象学では、気圧低下は交感神経の興奮をもたらすといわれている(緊急事態という反応?)。
しかし、実際の気象病の症状は片頭痛、咳、吐き気、下痢などで、
これらは副交感神経興奮の症状といえる。
私の同僚は身体運動(交感神経の興奮)をするとこれらの症状が軽快するというから、
やはり副交感神経の過剰反応といえる。
結局、自律神経の説明では、原因(交感神経興奮)と結果(副交感神経興奮)の関連がつかめない。

そこで気の理論、すなわち大気(外気)と体内の内気との関係として解釈してみる。

そもそも気圧は、それ自体でいかなる影響を人に与えうるのか
(人体に気圧センサーが見当たらないので、生気象学にはここの説明がない)。
気圧は外気の軽重を意味することから、気圧低下(外気の減圧)は、
外気が外邪となるよりは、内気へのエネルギー源としての清気の供給を減らすことになる
(気の理論では、人体以上に実体的である気の流れを問題にすればよい)。
内気と外気とのバランスがくずれることで、
内気は本来とは逆の動き、たとえば下にあるべき気が上にいってしまう。
この状態を中国医学で「気逆」という。
実際、吐き気、咳、頭痛は気逆の症状とされる。

”気の虚実”のメカニズムとしては、気圧低下で外気がに傾くため、
その制御を外れた内気の動きがとして過剰になると説明できる。
”陰陽”のメカニズムで説明すると、気圧低下という”陽の上昇作用”を内気が受けて、
体内の気が”上昇”してしまうと解釈できる。


以上から、気圧低下による身体の不調を「気逆」という既存の概念に当てはめめることができた。
となると、対処法も既存のものから選択できる。

気逆の対処法として、まず上った気を力学的に降ろす「降気」という方法がある。
肺臓の粛降作用を利用するもので、たとえば呼気に重点をおいた呼吸をする。
それによって気の下降をもたらし、また整腸作用もあるという(下痢に効くかもしれない)。
身体運動もいいようなので、動きのある気功で降気をやってもいいかもしれない。 

次いで、漢方としては「理気薬」が対応しており、同じ辛味・温性の「辛温解表薬」も適応症が一致する。

症状に該当する生薬を紹介すると、理気薬では、陳皮(胃腸虚弱)、木香(下痢)、縮砂(下痢)。
辛温解表薬では、浜防風(頭痛・めまい)、防風(片頭痛)、白芷(頭痛)、蒺梨子(頭痛)など。

既存の漢方薬では、これらが組み合わさった調合薬はないので、
漢方薬局で自分の症状に合わせて調合してもらう必要がある。
ちなみに、漢方薬でも甘草麻黄が入っていると副作用がありうるので、
自己判断で市販薬を服用しない方がよい。 

ただし、これは根本的な解決ではない。
他の人では平気な気圧低下に反応してしまう内気の脆弱性をなんとかすべきである。
気逆しやすい体質を改善する方法を探りたい。 



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