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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

体育の日のハイキング

2010年10月11日 | 山歩き

十月十一日の「体育の日」。
まぁ、もとより文化的・歴史的根拠に乏しい、取ってつけた休日が、
さらに「ハッピー・マンデー」とかいう、い・か・に・も軽薄で経済優先・文化破壊的な制度によって、
当日ではなく翌日の月曜にその休日が割当てられたわけだが、

先日、無情にも突きつけられた健康診断結果によって決意させられた、
糖尿と動脈硬化と高血圧のメタボ症候群を予防するために、
そして低気圧が通過した後の、あまりに気分のいい晴天が約束された日でもあったので、
この日は、早起きしてハイキングに行く事にした。

といっても、ここんところまったくの運動不足が習慣化し、
今年登った山は、5月の高尾山と、8月の玉川温泉の時に登った秋田の焼山の2つだけ。
それ以外の運動に至っては、最後にやったのはいつか記憶にない。

なので、急に激しい運動は無理そうなので、
上下運動的な”登山”に相当する山ではなく、やや傾斜のある程度の水平運動レベルの軽い丘歩きにする。
あちこち迷った結果、行き先として決まったのは
埼玉県日高市の高麗(こま)にある日和田山(ひわださん:標高305m)。

おっと、東京タワーより低い標高だと知ってバカにするなかれ。
この山、私が山好きになった中学1年の時に、まだ一緒に山に行く相手が学校で見つからなかったので、
家族・親戚連れで初めて行った山(物見山・鎌北湖を経由して17km歩いた)なのだが、
その時の南関東一望の眺めの広さがいまだ忘れられないのだ。
そして雨上がりの快晴が約束された日に、もう一度あの広い眺めを体験したくなったわけだ。

予定したコースは、西武秩父線の武蔵横瀬駅で降りて、
五常の滝を見て、物見山を経由して、日和田山に達し、
山麓の高麗の里の巾着田(きんちゃくだ)に立ち寄る約10kmのルートにした。
幸い、西武鉄道のサイトから、このコースの案内図をダウンロードできるので、
それを印刷して持参することにした(駅にも印刷物として置いてあり、自由に持っていける)。
地図以外の装備関係はリュックに入れっぱなしなので問題ない。
水はペットボトル、昼飯は出がけに駅のコンビニで調達する。

実は、山に出かける時、いちばん面倒なのは、早起きすること。
この歳になっても、相変らず早起きは苦手で(目覚ましで無理やり起こされると機嫌が悪い)、
それを考えると意欲が減退してしまう。
でも今回は、よほど意思が固かったらしく、起床時刻の1時間前にすっきり気分よく目がさめ、
おかげで予定していた電車より早い便に乗れた。

登り口の駅に降り立つと、予報通りの快晴で、
前日までの雨のおかげで空気中の塵がなく、山々がくっきりと近く見える。
ほんとに絶好のハイキング日和だ。

山の中は、たとえうす暗い森の中でも、空気がきれいなせいか、やはり気分がいい。
同じキロ数歩くなら、空気・眺め・雰囲気・道の良さで、街中よりも山がいい。

日和田山の山頂からは、地平線に東京の高層ビル群が一望で、
東京タワーこそ高層ビルの陰で見えないが、
それに代わって東京のシンボルタワーとなる「スカイツリー」が、
明らかに日和田山よりも高く伸びている。
山にとって、人工物よりも低いのは、屈辱だろうな。

少し下った神社前からは、昔と同じ、奥多摩から富士・丹沢までの広い眺めを満喫(上写真)。

里に下り、巾着田に立ち寄ると、そこは秋桜(コスモス)の花畑となっていて(先月は曼珠沙華)、
ピンクの花の間から今しがた歩いてきた山の稜線が見える。

もとより家族向けのコースで、かいた汗も運動よりは暑さによるものだったが、
うさんくさい「体育の日」といえども、この好天下に、いい汗かかないのはもったいない。

今後は、帰省の折りを使って、関東の山歩きを楽しみたいものだ。
早起きさえできれば…